三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

かっぱ橋ドリーム図

2011-11-30 22:48:00 | 行きました。
〈11月18日の食事〉
朝:カボチャマッシュサンド(ジャンティーユのクルミパン使用) フルーツグラノーラ+ヨーグルト コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、レンコンのひき肉挟み焼き、にんじんしりしり、ほうれん草のおひたし)
夜:無印のレトルトカレー・シンガポール風スープカレー
その後:多分帰ってから飲んでる。金曜だし。

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さーてかっぱ橋道具街の事を書こう。
あれからだいぶ日が経ったし、当ブログやツイッターでかっぱ橋の事をちょこちょこ書いたがためにすっかり忘れていたが、あえてかっぱ橋の事だけを取り上げた文章は書いていなかったのであった。

かっぱ橋道具街の魅力はといえば、何度も書いていても、ちゃんと改まって書かなきゃ!と思わせるところである。

何しろ、何百メートルにも渡る広い通りに面したお店が、全部キッチンツールや飲食店にまつわる道具を売ってるお店なのだ。
通りから伸びた小道にだって、そういうお店がこっそり紛れていたりするのだ。
それ以外にはコンビニすらなかったりするんである。
こういうブログを書く、とにかく食べ物や食べ物ネタが好きな人間にとって、ここはいかに夢のパラダイスなのか伝わるだろうか。
どんなアミューズメントパークよりも私にとっては楽しい場所だと、私は断言する。

自分が使うべき道具を探すのも楽しいが、プロ専用ツールをひやかすのもまたこの上なく楽しい。
なんてったって、元々は飲食業従事者向けの問屋街。
今まで「売り物」として知覚したことのなかった道具たちに値札がつけられ、何てこたぁないぜって顔で辺りをゴロゴロしているんだもの。

例えば、レジスターに三万円台の値がつけられ、でんと鎮座している訳で、高いのか妥当なのかお買い得なのかがよく分からない。
はたまた、そば屋の椅子ってのは、かっぱ橋に行くと買えるんだなぁ、一万円はするもんなんだなあという発見や。
巨大な保温専用のご飯釜に、これだけのご飯を毎日炊いて毎日ここに移す職業ってのもあるんだなあとしみじみ思ったりとか。
知る楽しみが、一気に満たされていくのだ。
ああ何て面白いんだろう!

かっぱ橋のシンボルともいうべき、「洋食器のニイミ」の巨大なコック像の看板に「本物だ!」と驚喜し、街のあちこちにいる色んなタイプのかっぱキャラ像に都度都度歓喜する。
こういったテンションのまま、街には3~4時間ほどいたのだろうか。
気が付けば財布もだいぶ軽くなる始末。
アドレナリン、どう考えたって出し過ぎだよ…
その反動で街を出てからはぐったりしてしまい、その後行った上野アメ横を探索する元気がなくなってしまったほどである。
もったいないことをした。

元気のない時に行けばテンションが上がることうけあいで、その反面懐事情との兼ね合いもあり。
何も用がなくとも、自分へのご褒美感覚で。
半年に一度はこの街に行きたいものである。

ふだんの日にハレの昼食

2011-11-30 01:55:05 | 行きました。
<11月17日の食事>
朝:ジャンティーユのくるみパンにカッテージチーズ 昨日の弁当の残り コーヒー
昼:ラザニア サラダ コーヒー @Copain/飯田橋
夜:お弁当(玄米ご飯、肉野菜炒め、キンピラゴボウ、キャベツとしめじのおひたし)

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昼食と夕食を仕事の合間に摂る生活を長く続けており、うちたいていの一食を弁当にしているが、常識にとらわれずに、別に昼に食べる必要もないじゃないかと思ったのである。
昼を買いにいくか外に食べにいくかにしても、いいじゃないかと思ったのである。
冬も近づいて気温も下がり、弁当がいつまで保つかといった衛生上の心配もそこまでしなくてもよくなったのだし。
外に出るにしても、日が高い昼間の方が楽だし。
そして、何と言ってもランチで外食を選ぶ方が、圧倒的に安上がりで済むのであった。

という訳で、昼に外食を選ぶ事が増えた昨今。
近隣の会社に務める人たちで街がにぎわい、活気づいているのを見るのも、その中に身を置くのも、なんとはなしに嬉しい。

そんなこの日に赴いたのはCopainというイタリアンがメインのダイニングカフェ。
電車で通う際には駅からの道すがらに通るのだが、目につきつつも今まで行きそびれていた店だ。
今日はここにしよう。

頼んだのは、外に出ていた黒板に書かれていたがためにこれまた気になっていたラザニア。
ついにこの時が来たのか。
お願いします!

ほどなくして運ばれてきた皿に、一瞬あっけにとられた。
平皿に盛られてやってきたからである。
じゃあ何なら意外じゃないかって、深さのある耐熱皿だ。
オーブンから出してそのままの皿でいただくような。
今までずっとそうだったから…と、かつてラザニアを食べた記憶を辿ると、冷凍食品を含めて家でしか食べた事がないと気づいた。
なるほど、お店で頼めば焼けたのを皿に盛るのも普通なのかもしれまい。

頬張れば、広がるのは何とも言えない幸福感。
見た目より全然気取っていない、トマトの旨味に安心できる味わいだ。
うん、美味しい。

しかし、何でもない日にこんな贅沢しちゃっていいのかしら。
ランチで1000円というのは安くはないけど、そこまで気張った値段でもないのにそう思ってしまったのは、ラザニアはハレの日に食べるもの、という印象が強いせいだろう。
作るのも手間隙かかるし、見た目にもどーんと華やかだ。
そして、食べれば確実に充実感が得られるのだもの。

こういう贅沢をしたら、仕事頑張らないとな。
襟を正して午後の仕事に戻った次第である。

南部鉄器さまさま

2011-11-27 18:35:58 | 買いました。
〈11月16日の食事〉
朝:黒豆納豆ご飯 玉ねぎかなあ?の味噌汁
昼:ツナと野菜のサンドイッチ(PAULで購入) ファミマで買ったスープ
夜:お弁当(玄米ご飯、じゃがいもとしめじの炒めもの、肉野菜炒め)

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えー、この前買った南部鉄器のフライパンについて、語っていいですか。
長くなりますよ。

私が南部鉄器のフライパンのことを知ったのは、デイリーポータルZのライター高瀬さんの記事。
オムレツを作るにあたって、使うバターの量と味の相関性を調べた企画であった。
そのとき使ったのが、南部鉄器のフライパンだったのだ。
記事リンク「バターたっぷりスクランブルエッグの限界」
(2011.11.28 追記 そう、すっかり勘違いしてたのだけれど、記事で高瀬さんが作っていたのはスクランブルエッグなのでした…のちほど出てくるけど、結果的にはちゃんと記事をなぞったのだな)

記事で印象的だったのは、企画の面白さもさることながら、そのとき高瀬さんが導入したてであった南部鉄器のフライパンが、とても素晴らしいものであるんだろうな、ということ。
その後読んだ飲食エッセイで南部鉄器の鉄瓶の存在を知り(これまた、とてもいいものである予感のする文章であった)、黒くで武骨でいながらシンプルで美しい南部鉄器への興味はどんどん湧いてくる。
オール鉄製ゆえ、料理や沸かした湯に鉄分が行き渡るというのにも、何だかとてもそそられる。
とりあえず何かが欲しくて、買いやすい値段であった栓抜きをすぐさま買ったほどである。

特に欲しいものは、記事に影響された形で、フライパンであった。
だが、いざ買えばその辺で売ってるフライパンの二倍はしちゃう代物。
中々手はだせないのである。
まがりなりにも、焦げ付いたりテフロン加工剥がれちゃったりしてるけど、一応はフライパン持っている訳だしね。

というところから一転したのは、実物を見てしまったんですね。
近頃、東北の民芸や工芸とコラボレーションしたアイテムを出している雑貨ショップのFrancfrancにて、岩手県の伝統工芸である南部鉄器の製品も販売されているんである。
たまたまベッドシーツか何かを探しに行った時に、そっちのけで目が合ってしまったんである。

迷わず手に取った。
オール鉄製のしっかりした重み。
薄い円柱状の鍋部分にすっと把手が伸びた、余計なところがひとつもないシンプルな形。
色はいさぎよいまでに黒である。

これだ!と思った。
今のフライパン剥げかかってるんだから買えばいいんだよ!と、すんなり思えた。
ちょっと欲しいけどそこそこ値を張るし、フライパンあるしねぇ、と通販サイトで南部鉄器のフライパンを眺めてはため息をついていたのが嘘みたいである。
それが覆るくらい、実物には力があったんである。

そこでまあウチの子になりまして、鉄鍋を最初に使うときの処理である「野菜のくず炒め」(錆抜きらしい)なんかをしまして、使えるようになったのが晴れて先日。
初めての料理は、記事に敬意を示して、というよりもとにかく再現したくなっちゃったもんだから、バターを使ったオムレツ。

フライパンをよく熱し、バターを落として溶かして、溶いた卵を2つ分。
熱伝導の良さからなのか、あっという間に出来上がり。
…なのだが、フライパンの中で掻き混ぜすぎて、スクランブルエッグになってしまったというのを白状します。

こうして出来上がったそれは、自分で作ったと思えないほど美味かったのです。
いつもと同じ材料を使った訳ではないから、正味な話、れっきとした因果関係を証明できないのだけれど。
けれど、このフライパンがこれを作らせたのだと信じたい。
このフライパンを生かしたくて考えて行動した結果なのだから。

使ったあとの手入れといえば、洗剤なしのお湯で、タワシで軽く擦るだけ。
別の金属でコーティングされている訳ではないのだから、その辺りを神経質にならなくて済むので楽である。
その後火にかけ水分を飛ばし、鍋肌に薄く油を塗れば手入れは終了。
この一連の流れは、錆防止のためのものである。

でまた、油を塗ったフライパンが、黒く艶を増してまたかっこ良くなるんですね。
洗ったあとはひっくり返して干しときゃいいや、っていう今までのフライパンと比べたら確かに手間暇かかるのだけれど、この姿に見惚れたいから、ちっとも苦にならないのである。
…って大丈夫ですか。
物フェチのへんな人の文章になっていませんか。

とにもかくにもこうして我が家にやってきたこのお方。
ずっと黒光りしていただくべく、大切にします。

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(2011.11.28 追記)
フランフランの「East Japan Project」ページはこちら
ページの下の方、「南部鉄器:素朴な味わいに惹かれる、優秀キッチンツール」が該当の製品になります。
買ったのはここには載ってない、注ぎ口がついてないもので、確か4500円くらいだったと思います。

温かさに炊きそう

2011-11-25 10:42:07 | 食日記
〈11月15日の食事〉
朝:えんツコ堂のベーグルに、おそらくカボチャとカッテージチーズのサラダをはさんでる フルーツグラノーラ+ヨーグルト コーヒー
昼:キッシュプレート(キッシュロレーヌ、バタートースト、にんじんサラダ、サラダ) コーヒー プチデザート チーズのタルト@キッシュとタルトの店 SEKI/飯田橋
夜:お弁当(玄米ご飯、鮭の塩麹漬け焼き、卵焼き、キンピラゴボウ)

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心が折れそうなとき、訳もなく悲しい気分の時、ひとが作った温かい料理を口にして、泣きそうになったことはありませんか。
私は、ある。
というかこの昼食がまさにそんな時で、温かいキッシュにフォークを刺し入れ、頬張った瞬間、何とも言えない感情が込み上げてきたのであった。

自分で作ったものでは味わえない。
誰かと楽しく、あるいはわいわいやるときの、ひとが作った料理でも味わえない。
一人きりでふらっと立ち寄った時に、不意討ちで表れる感情。

家庭的なものへ、飢えているんだろうか。
ご家族で経営してそうではあるのだが、別段私は距離を近しくしている訳でもなく、そこまでアットホーム感を感じていないはずなのに。

って、嫌なもんですねぇ、自己憐憫。
お前は可哀想ではないぞ。
最初に「泣きそう」と打つつもりが「炊きそう」と手が動いてしまい、何だよ炊きそうって、いつ何時もお前は飯のことばっかりか、と思ったことを最後に明記しておく。

東京の東に行ったら、微笑みのパン

2011-11-25 08:52:54 | パン侍
〈11月14日の食事〉
朝:ピザトースト トーストのクリームチーズのせ(ペリカンの食パン) フルーツグラノーラ+ヨーグルト コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、鶏とレンコンの酢醤油炒め、じゃがいもの甘辛、野菜の食べラー和え)
夜:麻婆豆腐丼(セブンイレブンで購入) 野菜ジュース

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パン好きを自負しているが、それでもあまりそそられない種類のパンというのはあるものだ。
ハード系やベーグルが好きな私にとっては、柔らかいパンや菓子パンがそれで、そちら方面に強いベーカリーは殆ど訪れてなかったように思う。
それでも尚、食パンとロールパンが評判の田原町「ペリカン」に行ったのは、かっぱ橋道具街に行くついでに、近いんだから寄っていくか、くらいの不純な動機であった。
そして、こんな態度で伺ったことに、心底反省しているのであった。

買ったのは、5~6個ほど入ったロールパンの袋と、小さな食パンを一斤。
食パンは歯応え別に何種類かあるようで、「もっちりしたのが好きだったら、これがおすすめですよ」と教えてもらった10cm角ほどの小さなものをチョイス。

お客さんがひっきりなしに訪れる店を後にし、人目を避けるように路地裏に。
何でも、同居人がすぐさま食べてみたいんだそうな。
先日ポム・ド・テールでベーグルを買ったときもすぐさま食べたがったし、私以上に食い意地張ってるんではないの…
でも拒まない程度には私も食い意地張ってるんである。
ロールパン、食べてみようか。

ビニールの袋をほどくと。
たちまち立ち上る、優しいバターの匂い。
先ほど店内に充満していた焼きたてパンの気配を、空気ごと持ってきたような感じだ。

ちぎって頬張る。
匂い通りの味がして、思わず頬が緩む。
生地は滑らかでもっちりと。
そしてバターの香りがとても高いのに、食べてみるとまったくもって軽いのだ。

これは美味しくて、幸せにもなるパンだ、と思った。
オシャレ系ハードパンとは逆ベクトルをいく、安心できる、ほっとする、童心をくすぐられるような。

ちなみに、さっきからバターバターとうるさいが、いいバターを適量だけ使っているのだろうと思う。
私はバターたっぷりのものを掴むと手が痒くなるという奇癖を持つのだが、全然痒くならなかったもの。

そしてこの日のトーストもまたウマい!のであった。
確かにもっちり、ロールパン同様の優しい香り。
小さい型なものだから、上にのせる具を色々いちどきに楽しめるのも嬉しい。
ま、パンをスライスするの下手だから、分厚くなっちゃうけどね…。

それほどそそられないジャンルでも、評判なら行ってみるもんだ。
大概の場合は美味しさが約束されているし、そうじゃなきゃないでそれもまた長い人生のうちの一つだ。
そう思った次第。

冷凍庫に残したロールパンでは、何かサンドイッチを作ろうと思っている。
歯触り優しいパンなのだから、ハムとか卵サラダとか、そういう昔ながらの具がいいんじゃないかな。
今から楽しみである。

燻製、失敗

2011-11-24 10:42:41 | 作りました。
〈11月13日の食事〉
朝:ペリカンのロールパン
昼:豚とゴボウの味噌焼き ツナとアボカドの和え物 じゃがいもの甘辛煮 玄米ご飯 白菜?の味噌汁
夜:カマボコの燻製のはずだった じゃがいもの甘辛煮 ビール

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胡椒と月桂樹の葉と紅茶の葉と砂糖を使い、器具はフライパンと金網とフライパンの蓋。
それで燻製が出来ると書物で知り、ハードルが高そうな燻製がぐっと身近に感じられ、やってみようと思ったのである。
そうか、木のチップとか特別な器具とかなくても出来るのね。

新しく金網を買い、月桂樹の葉は近所のスーパーであっさり見つかって、案外手近な食材なんだなあと発見をして、俄然やる気は十分。
燻したいのはカマボコとチーズ。
本を読んで何度も復習して、手順は完璧な筈だった。

が、失敗。
表面は胡椒が強く効き過ぎて、食べられたもんじゃない。
内側はまんまカマボコの味だ。
チーズに至っては、溶けて鍋底に落ちている。
高温で熱すりゃあ、そりゃそうなんだって話なんだが。

本来の作り方はどうなのかと燻製の作り方をネットで検索したり、プロに聞いてみたりすれば、あまりの私の無知ぶりに赤っ恥。
なにもなっちゃいなかった。

このままでは、悔しいのである。
ぜひリベンジを図らなくては。
チーズなどの溶けやすい食材はそもそも高温で熱するものではなく、1週間ほど低温で燻し続けなくてはならないらしい。
それを自宅でやるのは困難だが、高温・短時間でやるものなら、やり方を改めれば何とかなるのではないか。

発端は「身近な食材・器具で出来ちゃう燻製ってのを作ってみたい」だったはずだが、いつの間にか目的が変わってしまっている。
勢いで買ってしまった大量の月桂樹の葉と胡椒の使い途ともに、開拓していきたいと思う。

学大開拓、胃袋満足

2011-11-23 20:43:43 | 行きました。
〈11月12日の食事〉
朝昼:スクランブルエッグ トースト ツナとアボカドのサンドイッチ コーヒー
間食:たこ焼き @銀だこ・上野店
夜:日本酒いろいろ 梅酒 牛のたたき アボカドと米のサラダ 鶏の炙ったの などなど @鷹番 貞/学芸大学

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いよいよ南部鉄器のフライパン厨房デビューです!
のだが、今回はこの日行った「鷹番 貞」の話を。

鷹番ってカッコいい地名だよなあ、鷹狩りの鷹の番人の住む街だったのかしらん、と妄想を思い巡らせ学芸大学駅。
学芸大学は引っ越してから近くに感じるようになった街で、実際家から2~3kmといった距離なのだ。
終電を逃しても歩いて帰れるぞ!てな訳で、行き付けになるような飲食店を開拓する算段なのである。

その前にいた上野から学芸大学に辿り着くまでの間、同居人とそれぞれ携帯で店情報を検索して探す。
街に降り立ってから足で探さないのは何とも野暮だけど、日本酒な気分だったもので、それを売りにしたお店に行きたかったのだもの。

そうして探しあてたのが、この「鷹番 貞」。
狙い通り、日本酒を豊富に取り揃えているらしい。
あまり広くない道の地下にあって、看板もさりげないから、注意深く探さないと見落とすかも。
実際、自転車での通勤路だったのに気が付かなかったなあ。

さてさて、食欲と飲みたい欲を満たしましょう。
このお店、料理では鶏を売りにしているらしい。
ならばと鶏の炙りを頼めば、これはなるほど美味しい!

だがだが特筆すべきは、アボカドと米のサラダではないかと思うのだ。
野菜も食べたいねと頼んだそれ、どんなものかも想像できなかったのだが、ご飯とアボカドをマヨネーズベースのソースで和えたもの、冷製。
ご飯が冷たいソースに絡まっているなんてあまり美味しくなさそうなのに、これがどうして美味しいの。
ソースの酸味が、西洋の解釈で作った酢飯、といった感じ。
ちりばめられた魚卵が、彩りとプチプチとした食感でいいアクセントになっている。
これ頼んで正解だ。
結果として野菜あんまり摂ってないけれども!

日本酒。
見たこと・飲んだことのないものが並ぶ。
何となくや語呂の良さで選んだものがことごとく好みで、ついつい飲み過ぎてしまったよ。
このお店では片口に一合ぶんのお酒とお猪口人数分、という形で振る舞われるのだが、その分沢山の種類が楽しめるのがとてもいいですね。
出てくる酒器が毎度違うのにも心躍らせた。

とにもかくにもまあ、気に入った訳です。
これが近場にあるのは嬉しいな。
学芸大学行き付けリスト第一号は、間違いなくこちらの予感。

20111111,POCKY!!

2011-11-23 00:42:13 | 食日記
〈11月11日の食事〉
朝:キャベツのピザトースト フルーツグラノーラ+ヨーグルト コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、鶏と野菜の酢豚風炒め、卵焼き、キャベツとしめじのおひたし)
間食:ポッキー
夜:無印のシンガポール風カレー(レトルト) ご飯

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2011年11月11日と、やたら1が並んだこの日。
正確には1ばっかじゃないけど、1111年から生きてらんないしねえ。
ゾロ目には何かを見立てたくなるのか、電池の日だったり立ち飲みの日だったり、何やら色んな記念日だったようですが、皆さんはいかが過ごされてましたか。

私はと言うと、ポッキー食ってました。
ポッキーとプリッツの日でもあったこの日、ツイッターのタイムラインにものの見事に影響された格好だけど、商店街の中の「おかしのまちおか」にもポッキー型のバルーンが飾られていたのを覚えているから、徐々に刷り込まれていったのだ。
いやむしろ、ポッキーの日にかこつけて甘味を貪りたかったのだ、と思う。

買ったのは、昔ながらの赤い箱のポッキー。
メンズだったりとか塩が混じってたりだとか、あるいは同じ棒+チョコなら「フラン」だったり「トッポ」だったりと、近年は変化球のばかり選んでいたから、このクラシカルポッキーを選んで買ったのなんてかなり久しぶりだと思う。
昔は一箱に一袋だったと思うのだが、今は小分けにした袋2つなのね、という辺りに時代の変遷を感じる。
「ラッキー」という類似品も昔あったよなあ、中央が盛り上がった形状のパッケージで、無性にお洒落を感じたんだよなあ、とあの頃に思いを馳せながら、開封。

ポッキーって細いよなあ、としみじみ思う。
だから一本ずつだと頼りなくて、必ず二本同時食いをしてしまう。
一本ずつ食べたら倍保つのに。
というか、早食いはロード・オブ・デブ…。

けれど、ポッキーを一口二口で食べるのは野暮ってもんである。
まあ一口で食べるのは長さ的に不可能として、あれは大口でパクつくもんではありません。
カリカリカリカリ小さな口で少しずつ、されど素早く口に入れるもんである、少なくとも私の流儀では。
イメージするのはウサギのような食べ方である。

こうして連続して食べ進めれば、頭蓋骨には均一のリズムで小気味いい咀嚼音が響き渡り、これが何とも癖になる。
何かマニアックな書き方をしてしまったが、「ポッキー連続食いの魅力の秘密」を掘り下げればそんなとこだろう。

あとは無論のこと、味も。
ふつうで美味いというか、ふつうに美味いというか。
趣向を凝らして発展していった変化球アイテムにはない、それだけで既に完成された、シンプルなものの強さを感じる。
分かった、このふつうのポッキーは、炒飯や炊き込みご飯に対する白いご飯なのだ。

…いよいよよく分からない話になって参りました。
とにかく感じたのは、ポッキーって本当に美味しいお菓子なんだなということ、そして本当に癖になるんだということ。
ポッキーをガリガリしたい欲が一袋だけでおさまらず、遂には一箱いっちゃいましたよ…。

魔力、これはひたすらに。
上がった血糖値に頭をぼうっとさせながら、思う。
そんな私の11月11日であった。

さっと食べるごはん、は難しい

2011-11-21 20:50:17 | 食日記
<11月10日の食事>
朝:ピザトースト ほうれん草のゴマ和え ヨーグルト コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、鰆の味噌漬け焼き、野菜のコチュジャン和え、ほうれん草のゴマ和え)
夜:クリーム玄米ブラン・メープル 缶のミルクティー
その後ダラダラと、お菓子やらおにぎりやら…

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仕事をガーッと終わらせて、ばーっと打ち合わせに行かねばならない日であった。
結局のところ、出る時間寸前で仕事は終わりきらずにサーっと青ざめたのであるが、困ったのは夕食時の空腹である。

今までさんざん書いている通り、空腹にはめっぽう弱く、19時~20時くらいに人と会う仕事があるときは用心している。
のであるが、打ち合わせは20時から、ここからは1時間はかかる場所にありながら、今はもう18時50分。
何も腹に入れなかったら、空腹のあまり放心状態で話を聞くはめになってしまうが、もう時間がないぞどうしよう。

で、一番近いコンビニに入ってクリーム玄米ブランを買って用意しながら食べたのであるが、やはり腹だまり観点からしたら非常に弱いカードでありまして。
ガリガリの食感も味も好きなんだけど、いかんせんやっぱりあれはお菓子だ。
そこまでの空腹じゃなかったら充分に保つと思うが、普通に食事できるくらいにはお腹空いていたし。
早くも22時頃には血糖値が下がって頭がぼーっとし始めたのであった。

20時が打ち合わせスタートなら、どんなに時間かかる打ち合わせでも、そろそろ解放されると思うでしょう。
ところがどっこい、色々とタイミングの悪さが手伝って、まだ打ち合わせ自体スタートしてなかったのである。

座の主役を待ちながらの雑談、目の前には差し入れのおにぎりや、その場所に常備してあるお菓子たち…。
手、伸ばしちゃった。
「お腹空いたでしょう?」と取引先の面々にお菓子を差し出され、「もう夕食済ませてきちゃったんで大丈夫ですよ」とは言えなかった。
むしろ「夕食まだでお腹ペコペコだったんで助かります!」みたいな顔して食べちゃったよ。
あの場にいた人でこのブログを見る可能性があるのはサカイさんだけであるが(更新お知らせをしているツイッターにて、相互フォローになってるから)、ごめんなさい実は私結構たべちゃってますわ、恥ずかしながら。

空腹に弱い人間にとって、さっと済ませる食事というのは難しい。
「10日間食べなくても大丈夫なくらい腹持ちがいい」というドラゴンボールに出てくる「仙豆」は、食べることが好きだから、平素なら食事タイムをみすみすなくすようなもったいない豆なんていらない!と思うのだが、こういう時ばかりは別だ。
へんな後悔を感じないためにも、こういった食物ないものかしらねえ、と激しく所望。

「モーニング 食」を買いました

2011-11-21 08:12:00 | 食とレビュー
<11月9日の食事>
朝:黒豆納豆ご飯 もやしの味噌汁
昼:お弁当(玄米ご飯、豚と根菜を確かナンプラーとオイスターソースでまとめた気がする、アスパラしりしり、ほうれん草のナムル)
夜:ファミリーマートのおでん クリームチース 確かこれは鮭おにぎり…?

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2週間近く日記を溜め込むから、食事内容の記憶がだんだんアバウトになるのだ

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相も変わらず、飲食をテーマにした書物をよく読んでいる。
この前そんな状況を知った妹には呆れられた。
今揃えたいコミックが「夏子の酒」と「もやしもん」だと知ったら、どれほど呆れられるかな。

そんな家庭の事情はさておき、漫画誌「モーニング」の別冊「モーニング 食」が発行されると知ったなら、放っておく訳にはいくまい。
買いましたよ、食しばりのマンガ雑誌。
表紙の焼き肉写真が何ともビジュアルショックなマンガ雑誌。

こういった、テーマ縛りのマンガ雑誌を初めて読んだように思うが、食の「何を」「どう」表現するかという各作家陣のカードや力量に、ただただ感服させられた。

ある人は、食べ物や「食卓をともに囲む」ことから謎や事件を解明するというストーリーを。
ある人は、駅弁に入った栗一つに込められた人間模様を。
ある人は、自らの自給自足生活を描いたコミックエッセイを。
またある人は、震災が襲った彼の地を、食という目線からあぶり出した話を。

それもこれも「飲食」がテーマでありながら、どれも似ていない。
お見それしました。

どれもこれも面白かったけれど、描かれた「食」に一番惹かれたのは、須賀原洋行さんの「実在ゲキウマ地酒日記」だろうか。
今一番同居人ともどもハマっている「日本酒」というジャンルが、その知識やとても良く合うおつまみレシピとともにコミカルに描かれているこの作品。
あまりに求心力がありすぎて、酒屋のシャッターを叩いて「日本酒売ってください!今すぐに!」と言いたくなったほどだ(読んだのが夜中だったのだ)。
同居人に至っては、空腹時のヒマつぶしにこれを読み、あまりに美味しそうに描かれていたからかえって辛くなり、そっと本を閉じて目を閉じていたっけ。

「モーニング 食」次号の発行は、来年の春の予定だという。
楽しみに待っていますね、講談社さん。