三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

KITTEのイントネーションはよく分からないけど

2013-05-22 00:40:40 | パン侍
〈4月8日の食事〉
朝:トーストにカッテージチーズ、メープルシロップ ミルクティー
昼:お弁当(ごはん、鱈の塩焼き、アスパラの卵焼き、茹でスナップえんどう)
夜:ハムとチーズのサンドウィッチ アイスラテ @ブルディガラ・スタンド

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新しい商業施設が出来れば気になる訳で。
そこにはどんなパン屋が入ったかも、パン好きとしては当然気になる訳で。

ということで、早く仕事が終わったこの日。
参りましたるは、東京駅間近に新しく出来た「KITTE」。
日本郵便が初めて手掛けるという、商業施設である。

余談だが、わたくし、あまり東京駅のすぐ外を歩いたことのない身。
これまた新しくなった(大正時代の外観に生まれ変わった)という東京駅の姿を初めて見たが、メディアを通じて見慣れたものを直に見るのって、こうも「アミューズメントパークを見ているような気分」になるものとは。

閑話休題。
この施設の目玉は「全国各地のいいものを取り揃える」というところにあるようだが、それは休日にゆっくり見て回ろう。
雑貨屋を軽く巡ったあとは、今日の本題のパン屋へ。

まずは腹ごしらえも兼ねて、ブルディガラ・スタンドへ。
その名の通り、パン屋と言うよりはサンドウィッチスタンドといった方が適切か。
メニューはサンドウィッチといくつかのパンとドリンク、スタンド席のイートインスペースがある。
一階の通路という立地からいっても、ここに遊びにきた人向けというより、近くで働く人がさくっと食事を済ませるためのお店なのかもしれない。

まあ遊びに来ただけの私だが、スタンドでサンドウィッチとアイスラテをいただくことにした。
バゲットにハムとチーズというシンプルなサンドウィッチ、美味い。
こんなしっかりと美味いものを、立ち食いで軽く済ませるための食事として摂って、バチが当たるんじゃなかろうか。
これが日常遣いできるなんて、東京駅周辺で働く人はずるいなあ。

続いては、ロン・ポワン。
博多から進出してきたお店だということ。
名物は、デニッシュ生地にカシューナッツやクルミが入った菓子パン「クロカント」ということなのだが…
今こうして書くに当たって調べて、初めて知る始末。
欲望のまにまに、バゲットとカレーパンを買ってしまったよ!
だがそのバゲット、生地がしっとりしていてとても美味しい。
これがこんなに美味しいならば、名物はさぞかし美味いのだろう。
これは次回トライしよう。

さくっとした散策だった、初めての訪問。
二度目に巡った際にはもっと楽しい目にあえたので、それはまた次の機会に。

サンドウィッチ食べたい

2013-04-30 11:00:16 | パン侍
〈3月26日から3月29日の食事〉
東京メトロが出している「メトロミニッツ」というフリーペーパーが好きだ、という話を以前に書いた。
そのメトロミニッツ、3月に発行された号の特集はサンドウィッチ。
ページをめくれば、めくるめくサンドウィッチの世界、そして知らなかったお店の数々。
そうなれば、サンドウィッチ食べたいサンドウィッチ食べたいサンドウィッチ食べたい。
その欲望に駆られる形で、サンドウィッチやたらと食べた4日間であった。


26日



武蔵小山・ネモベーカリーのチキンカツサンド。
ソースたっぷり・肉厚ジューシーのチキンカツをはさむのは食パンだ。
フランススタイルのお洒落なパンが沢山並ぶ中、実に昭和の日本的サンドウィッチは意外で目立つ。
見るからに美味しそうであるが、味もまた然り。
ソースで手も唇もベッタベタにして食べる。
そんな野卑た振る舞いで食べてこそ、なお美味しいのだと思う。


27日



どこかに寄って、サンドウィッチを買うゆとりはなくて。
前日買ったネモベーカリーのバゲットを使って、サンドは手前。
中身はチーズとマスタードというシンプルな構成だ。

最近の懸念といえば、バゲットを使った硬いサンドウィッチをかじる時に、前歯が持っていかれそうになることだ。
上の前歯はメタルボンドという歯科処置を受けており、ほぼほぼイミテーション。
自分の歯は、極限まで削った頼りない支柱といった代物だ。
おかげで、「あっこれ硬いなやばいな」と感じたら、前歯ではなく犬歯のみで引きちぎる日々である。
器用っちゃ器用。


28日



この日買ったサンドウィッチは、PAULのもの。
PAULはよくいく店で、更にツナのサンドウィッチもよく買う代物。
ただし、買った店舗はいつもの神楽坂ではなく、四谷店。
今年の信条「ルーティン潰し」は忘れずに。


29日

六本木ヒルズのTSUTAYAに行く用事があった。
ならばと、遂に「けやき坂ベーカリー」へ!
行きたいと思いつつ、そして何度となく近場であるTSUTAYAに行く機会があったにも関わらず、上手くタイミングが合わなかったのだ。

買って帰ってもよかったのだが、空腹が限界を迎えて、併設のカフェでイートイン。
晴れて得ましたるのが、冒頭の写真である。
生ハムとモッツアレラを挟んだもの。
それらが贅沢に盛られたサンドウィッチが不味いものか。
美味しくいただきました。

尚、店内でいただくサンドウィッチは、具を決めたら4種類ある好きなパンから挟むパンを選ぶことができる。
このとき選んだのはカンパーニュ。
具とパンの組み合わせで無限にも美味しさが拡がりそうで、それもまた嬉しい点だ。


…というウィークデーを過ごしたこの4日間。
それで満足し尽くしたかと言えば、ただただパンのことを書き連ねた「パン侍」というタグがあるブログを持つ身。
どちらかといえば、もっともっと食べてゆきたいのだ。
という訳で、この道はまだまだ続く。
ではまた。


江古田のオアシスにて

2013-01-11 21:30:10 | パン侍
〈2012年12月5日の食事〉
朝:季節の野菜サンド(ナスとカボチャ、パンはカンパーニュにて) サラダ しょうがはちみつ湯 @パーラー江古田
昼:キッシュロレーヌ ベーグル(以上二点、パーラー江古田で購入) 缶コーヒー
夜:江古田パーラーで買ったパンにスライスチーズを挟んで トマトジュース

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断水に感謝である。
何のこっちゃ、といえば事の次第はこうだ。

この日の朝8時から、居住マンションで断水があったのだ。
通常、平日に仕事がある日は10時くらいに家を出るのだが、それでは8時から10時の間にはトイレにも行けなくなってしまう。
かといって、早く職場に行ったところで何も用事はない。
ううむ、8時前には家を出て、どこかで朝食がてら時間を潰すしか他ないようだ。
どこがいいかなあ。

そこで天啓のようにひらめいた。
そうだ、江古田があったじゃないか。
パーラー江古田、それはパンの販売もするべーかりーカフェ。
その名の通り、西武池袋線の江古田駅にある。

この数ヶ月前。
ツイッターで親しくさせていただいているMさんから、江古田パーラーに行って朝食を摂り、美味しさにとても感激した、というこちらまでがニンマリするような嬉しいご報告があったのだ。
Mさんは九州在住で、東京に来た暁にはパーラー江古田に行ってみたかったらしい。
いいな、朝食を食べに行きたいなと思ったものの、同じ都内とて江古田はちと遠い。
中々足を伸ばせずにいたが、今がその時なのでは。
足を向けることにしたのだ。

この日、利用する電車の遅延からの大混雑などにも見舞われながら、えっちらおっちら江古田に向かう。
普段は乗らない池袋線の車内も通過駅も、何だか新鮮だ。
江古田で降り、スマホで地図を表示させながら、商店や住宅の間を通って、ああここだ、パーラー江古田。

カウンターに座り、メニューの多さにあれこれ迷い、最終的に決めたのは「季節の野菜のサンドウィッチ」。
前述のMさんも頼んだもので、聞いてるだけでも美味しそうだった、同じカボチャとナスという組み合わせのものが間に合って良かった。

目の前に並んだそれは、カボチャ・ナスともに大ぶりにカットされ、はみ出さんばかりに挟まれたという一品。
実際にはみ出させては押し戻しを繰り返しながら頬張ったが、美味しいものが口いっぱいに充満する口福よ。
もちろん、パンもすこぶる美味しい。
パンも具も主役であるのに、主張しすぎず、ほかを殺さない。
うわあ、なんて美味しいんだろう。
夢中になって食べた。
(ちなみにその写真がないのは、撮ってもよいかとお願いする勇気がなかったからです…嗚呼コミュニケーション下手よ…)

食べてから、パンやキッシュをテイクアウト用に購入。
包んでもらう間にもひっきりなしで人が訪れ、その老若男女の多層ぶりに、人々に愛されているお店なんだなと実感。
お店の方々も朗らかで、店員さん同士の会話は美味しさの研究にまい進している案配で、それもとても好感が持てたな。

昼食に、夕食にと買ってきたパンをせっせと食べたが、どれもこれも美味しかった。
特にベーグルは、顎が疲れるほどの噛み締めがいがある固さで、実に私好み。

こんないい店があるのだな。
また行こう。
後押ししてくださったMさんには、深く感謝である。

こねて味噌 練り込んで味噌

2012-12-06 10:49:09 | パン侍
〈11月9日の食事〉
朝:味噌セーグルにチーズ(ゴントラン シェリエのパン使用) チャイ
昼:ホットドッグ カレーパン(いちげベーカリーで購入)
夜:クリーム玄米ブラン・キャラメル&フルーツ それだけじゃ足りなくて、絶対他に何か食べてる筈だ

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前回行ったときにはその存在に気付かず、あとで知って「そんな面白そうなものが!」と地団駄を踏んだ、ゴントラン シェリエの味噌セーグル。
ようやく対面を果たすことができた。
(尚、前回これに触れた時は「味噌カンパーニュ」と書いてしまいましたが、正しくはセーグルです。すみません)

フランス人シェフが日本に対して生んだ味、味噌を使ったパン。
どんなものかとワクワクしながら、まずはそのまま何も付けず、温めもせずにつまんだ。
しっとり瑞々しく、弾力があってとても美味しいパンである。
肝心の味噌フレイバーは、そこまで強く感じない。
言われてみればそうかもな、という案配であった。

それが思い切り変化を見せたのは、オーブンで温めた時。
温度が高くなるほど薫り立ち、香ばしいのだが、この匂いはパンというより、まさしく味噌!
今日の朝は珍しく和食だったっけ、なんの味噌汁?ととぼけたくなるほど、正真正銘味噌の香りなのである。

発酵食品同志は味の相性もいいというが、上に乗せたチーズとの相性がまたよろしい。
創作居酒屋では定番となりつつある味噌漬けチーズの味が、パンにおいても立証された形だ。

という訳で、そのまま食べてもかなり美味しいけれど、温めると尚いっそう楽しめる、味噌セーグル。
リピート必至の逸品である。

チョコクロワッサンの極意

2012-12-01 16:24:08 | パン侍
〈10月31日の食事〉
朝:ホノカにカッテージチーズ コーヒー
昼:チョコクロワッサン チーズカレーのパン(以上二点、ファミマで購入) トマトジュース
夜:お弁当(白米、メカジキの生姜焼き、タラモサラダ、もやしとウィンナーの炒めもの)

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一口かじって、ああこれだよと膝を打った。
このチョコクロワッサン、「チョコ好きのためのクロワッサン」である。

私がチョコクロワッサンに望むことはただ一つ、「チョコよ、濃くあれ」である。
量でも風味の濃厚さでもいい。
とにかく「チョコを食った!」という気にさせてくれ。
こちとら、チョコクロワッサンを食べる時はカロリー過多になることを覚悟しているのだ。
その覚悟に見合うだけのチョコが欲しい。
ちょっとだけしか入ってなくて肩透かしを食うなんて、ただでさえクロワッサン生地は高カロリーなんだから、かえってカロリーの摂り損っていう気がするではないか。

その点、これは凄かった。
なんせ、最初の一口からチョコにぶち当たる。
厚みも相当で、まるで板チョコを挟んだかのよう。
少し固めであるけど、もちろんバリッと割れて食べにくい程の強度ではなく、歯応えフェチの私には丁度よい。

パン本体の旨みはまあそこそこ、といったところだが、私にとってチョコクロワッサンのクロワッサン部はチェイサーのようなもの。
そこそこ、で充分だ。

コンビニで変える袋入りのパンは、カロリーが分かってしまうところが仇だが、あえて見ずに捨て、蚊帳の外に。
これがチョコクロワッサンを食べる者の極意である。

ライ麦の痕跡

2012-11-28 10:46:09 | パン侍
〈10月29日の食事〉
朝:ライ麦パンでチーズトースト コーヒー
昼:ハムチーズたまごサンドイッチ エクレア(二点、ローソンで購入) トマトジュース
夜:お弁当(白米、鶏で酢豚みたいなやつ、卵ともやしの塩麹炒め、ほうれん草の食べラー和え)

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ライ麦パン、といったらひいたライ麦が全体に配合された、茶色いパンといった印象があったのだが、こういう形をとることもあるのだな。
このライ麦パンは、五穀米における白米とそれ以外のように、白いパンの中にぽつんぽつんと、形の残るライ麦が点在している。

ライ麦ってこういう形をしているんだな。
(ある程度ひいているかもしれないが)
噛めばぷちっと、こういう歯触りなのか。
けれど、ゴマやけしの実のプチリ、ともまた違って。
白い小麦粉由来部分が多いせいか、ライ麦特有の酸っぱさは感じない。
ううむ、食べれば食べるほど、不思議な食パンであるぞ。

好みでいったら、よくあるような、まんべんなく茶色で酸っぱい方がいいが、たまにはこういう変わったものを食べるのも面白い。
なにしろ、食べ物が生き物であった痕跡を感じられるようで。
そんな食体験であった。

渋谷はパンの嵐

2012-10-30 10:46:48 | パン侍
〈10月6日の食事〉
朝:ピザトースト フルーツグラノーラ+ヨーグルト コーヒー
昼:スモークサーモンとクリームチーズのイカスミバケットサンド パンオショコラ(以上二点、ゴンラントン・シェリエで購入) グリル野菜のサラダ(ディーン・アンド・デルーカで購入)
間食:さつまいものスコーン(キィニョンで購入)
夜:野菜とチーズのフォカッチャ(ゴンラントン・シェリエで購入) グリーンスムージー

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病院に行ってから出勤、という流れだったこの日。
普段とは違うルートで向かうことになった。
だったら渋谷で途中下車して、昼食・夕食を買ってから向かおうと思ったのだった。

ところで、渋谷がいよいよもってパン屋激戦区となったことをご存知だろうか。
パンの名店・VIRONを筆頭に、各デパートや東急フードショーに出店しているパン屋が乱立気味だったところに、この春先に出来たヒカリエの中にも有名店が数多く出店。
渋谷の店一店につき一点買っただけでも大荷物になるな…という状況下、バババーンと宮益坂と明治通りの交差点に出来たのが、今回伺ったゴンラントン・シェリエなのであった。

「ゴントラン シェリエ 東京」は、パリのパン職人・ゴントラン シェリエ さんのお店。
通りに面した部分はガラス張りで、店内は明るく開放感がある。

その中に並ぶ、色とりどりのバゲットが目に麗しい。
そう、ここには赤や黄色、黒のバゲットがあるのだ。
それぞれパプリカ色素、カレー粉、イカスミが練り込まれているらしい。
各バゲットごとに、それにマッチする具が挟まれたサンドイッチも展開され…というのは、これを書く段になって調べた記事に載っていたこと。

All About|「ゴントラン シェリエ 東京【渋谷】」レポート

記事をよく読めば、なんと味噌を使ったカンパーニュもあるということで、見落としていた自分の迂闊さにがっかりである。

尚、フレンチスタイルにこだわる店としては珍しく、ザ・ニッポンなパンである、メロンパンなんかもあるとのこと(ただし、なんとクロワッサン生地にメロン部分!)。
伝統とユニークさが共存する、「ここならでは」があるということ。
素敵だ。

さあ、早速イカスミのバゲットを使ったサンドイッチを食べてみよう。
この中身はスモークサーモンとクリームチーズで、先ほどの話に照らし合わせれば、なるほど海つながり。
とても美味しい。

特筆すべきは、お腹いっぱいになった後で少し食べたくなってしまって、ちょっと食べるつもりが美味しくてついつい全部平らげてしまったパンオショコラ。
美味しいクロワッサンの条件は、餅のような肉のような食感だと思うのだが(もちもちした歯応えと、バターのジューシーさによるものだと思う)、これはまさしくそれ。
チョコレートも惜しみなく入っていて、なんともまあ、素晴らしい食べ物がこの世にあったものよ。

他にも色々買ったが、この日と翌日だけで食べ切ってしまった。
魔性のようなパンである。
記事を読んで、来店した時には気付かなかった発見が沢山あったので、また行かねばなるまい。

カレーパンでキャッチボール

2012-09-04 00:12:45 | パン侍
〈8月8日の食事〉
朝:前日の弁当の残り フルーツグラノーラ+ヨーグルト あんパン コーヒー
昼:カツサンド ゆでたまご入りカレーパン(いちげベーカリーで購入) 烏龍茶
夜:幕の内弁当(確かローソンで買った)

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私はパンが好きである。
30歳を超えてからとみに好きになり、そのきっかけは、本格的なベーグルやハード系のパンに出会ったことである。
そういったパンは、店名がフランス語やドイツ語由来で、ブーランジュリーやらベッカライといった呼び名で呼ばれてて、白木やアンティーク雑貨なんかに囲まれたような店構えの、まあ言ってしまえばこしゃまっくれた店で売っていまして。
そんなお店ばかり重宝していてすみませんでした!という話である。

実は、こちらのお店は我が職場からは一番近いパン屋なのであった。
にも関わらず、職場移転から2年以上も経てようやく行ったのであった。
それもこれも、上記のような理由をもってして、かたいパンを売る店にばかり行っていたせい。
つまりは、こちらは昔ながらのパン屋さん、なのであった。

今まで頑なに行かなかったのに、なぜ足を踏み入れたか。
パンを食べたかった、けれど外は暑いし遠くまで歩きたくなかったからである。
つくづく不遜な理由だ。

そんな邪な心で向かったのに。
いざ足を踏み入れれば、郷愁に駆られて鼻の奥がつんときたのであった。
ラップに包まれたハンバーガーやホットドッグ、コロッケパンにカレーパン、小さな三角形のピザ。
惣菜パンにばかり気をとられていたけど、チョココロネやクリームパンもあったに違いない。
そうだ、子どものときから知ってるパン屋は、こういう店だった。

カツサンドと、ゆでたまご入りのカレーパンを選ぶ。
そもそも昼を軽く済ますつもりでパンというチョイスだったのに、すっかり重いものばかりトレイに載せてしまった。
いやあ、美味しそうでさあ。

食べる。
カツサンドの食パンが、サクサクしているように思う。
作ってからあまり時間が経ってないせいだろうか。
パンが水分を抱き込んでおらず、しっとりしていない。
カツの衣と相まって、そのサクサクさが美味しい。

特筆すべきはゆでたまご入りのカレーパンだ。
まだほのかに温かいそれに、ザクッとかぶり付き、咀嚼する。
カレーは、具にウェイトを置いていない、昔ながらのペースト状のカレー。
噛めば噛むほど美味しく、そして郷愁の念にもどんどん絡め取られてゆく。

そうだ、ゆでたまごが入った、こういうまん丸なカレーパンって、あった。
そして、大好きだった。
10歳くらいの私がボール状のこれを放り投げ、33歳の私がキャッチした。
そんな思いだ。

とどのつまりは。
こじゃれた固いパンばかり大切にしてごめんなさい。
私が馬鹿でした。
また、行こうと思う。

それは窓辺に置いたレモネード入りのグラスのような

2012-08-28 13:21:17 | パン侍
(8月2日の食事)
朝:フルーツグラノーラ+ヨーグルト コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、豚とニラの炒めもの、卵と野菜の炒めもの、ほうれん草としいたけのおひたし)
夜:トマトのチャバタ(イトキトで購入) レトルトカレー

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冷房の寒さにすっかりやられてしまったようだ。
ガクガクブルブル、頭がすごく痛い。
カーディガンを羽織っても、温かい飲み物をとっても改善しない。
従って、仕事の効率も上がらない。
見かねた上司より、帰りなさいの令。
ああ、仕事がそんなに立て込んでいなくて、そして話のわかる人が上司でよかった…。

そんな訳で、16時台には自宅の最寄り駅についたこの日。
寝てやるぞ、そうしてゆっくり休むんだ。
そして胃腸は快調だけど、寝て起きたらきっと夕食の用意は面倒だ。
よし、何か買って帰ろうかな。

思い付いたのはパン屋の『イトキト』である。
自宅と最寄り駅は一緒なのにも関わらず、自宅と駅のルートからは外れ、また営業時間に間に合って帰れることはほぼなかった。
だから、今までほとんど行けてなかったのである。
こういう時こそ、行くべきじゃないか。

ドアをからんと開ける。
レジに立つ女性の「こんにちは、いらっしゃいませ」という挨拶と笑顔に、清々しい気分になった。
どれもこれも美味しそうなパンに迷い、選抜したパンを差し出したときにも爽やかな笑顔。
私は飲食店に求めるものは、基本的には味とそれに見合う値段だけでよいと思っていたのだれど、素敵なお出迎えというのもこんなによいものなのかと。
こちらまで笑顔になって店を出た。

買ったのは、チャバタ(プレーン、トマト)と、オリーブのフーガス。
寝て起きて、トマトのチャバタにレトルトカレーを合わせていただいた。
トマトのかすかな酸味とパンの歯ごたえ、カレーの温かさが、体にじゅんと染み渡る。
今体に必要で、けど足りてなかったのはこれだ、としみじみ思う。
美味しかった。
体調もすっかり元通りだ。

このときは食べなかったけれど、オリーブのフーガスはこちら。



木の葉型の大きなパンにオリーブのペーストが織り込まれたもの。
トーストして食べたら、香ばしくて本当に美味しかった。

焦がれつつも行く機会に恵まれなかったイトキトに、行けて本当に良かった。
またこの美味しいパンと素敵な笑顔に会いに行こうと思う。

歯応えに首ったけ

2012-08-05 18:04:36 | パン侍
〈7月20日の食事〉
朝:フルーツグラノーラ+ヨーグルト コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、塩鮭、とあとは何だろう…)
間食:ミルクティームシパン
夜:きんぴらごぼうムシパン バジルチーズムシパン

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地下鉄の飯田橋駅。
いつもと違う改札から抜けた。
ら、目があった。
まさかこんなところでお目にかかれるなんて。
ミスタームシパン、期間限定の出張販売店なのであった。

ミスタームシパン。
大阪から始まり全国に広がった、人気の蒸しパン専門店である。
東京には高円寺に店舗ができ、その当時にパンや焼き菓子などが好きな方のブログなどで大変な評判になったのを覚えている。
それらを見るたびに行きたさを募らせていたものの、中々都合がつかず。
まごまごしているうちに高円寺店が閉店と相成り、自分の中ではすっかり憧れど幻の店となってしまっていたのだ。

それが、まさか職場の最寄り駅で出張販売されるなんて。
そりゃあ買うでしょう。
出勤時は準備中だったから、昼休憩時に改めて出向いた。

して、焦がれに焦がれた蒸しパン達と対峙する。
きんぴらにバジルチーズにカレーに…そうそう、惣菜を具に用いた蒸しパンが名物なんであった。
おかず味のは必須として、甘いものも沢山あって迷う。
保存料を使っていない分日持ちはしないということで、同居人へのお土産も含めて、厳選を重ねた5つを購入。

おやつ・夕食として、早速いただいた。
無添加、卵や乳製品不使用という立派な冠を掲げど、肝心なのは味なわけである。
さてそのお味は、といえば評判通り。
とても美味しい!
歯応えがふわふわ、ではないのだ。
ぷりっぷり!なのである。
海老につけたいような擬音が、よもや小麦粉製品に似合うだなんて。
生地が柔らかな甘さだから、惣菜と危なげなくマッチするのも素晴らしい。
感銘し、評判に納得した。

残念なのは、期間限定の駅構内ショップが、この日までだということである。
蒸しパンにつけられたチラシによれば、川崎市内にある店舗から出店しているらしい。
川崎はそう遠くはないが、そう易々と行ける距離にはない。

落胆を覚えつつも、じゃあ他に店舗はないものか…と調べたら、東京にもありました。
雪ヶ谷大塚店。
これなら、電車だと面倒だけど自転車でならひょいと行ける場所。
ほっとするとともに、高円寺店がなくなったら東京にはもうお店がないものだと調べもしなかった、自分の読みの甘さも痛感した。

てな訳でして、自転車で行くならもっと暑さが落ち着いてからの方がいいので。
秋が近づいたら訪問しようと思っている。