三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

武蔵小山ハイテンション

2011-01-29 04:47:02 | 行きました。
<1月23日の食事>
朝:ハムサンド(ジャンティーユのクルミパン使用)ココア
昼:サンドイッチ イチジクパン、ベリーのパン ピーチティー @武蔵小山・nemo Bakery&Cafe
間食:昼のパンの残り
夜:恋人と。生ビール 生グレープフルーツサワー もつ焼き レバ刺し 牛筋の煮込み 焼きおにぎり 串焼き・しいたけ、ピーマンなど @三宿・もつ焼き えびすさん

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この日、面白いくらい野菜食べてなかったのだな。。

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次の引っ越し先の候補として最有力なのが武蔵小山で、職場のある飯田橋まで直通1本で行けるし、好きな鉄道会社・東急の駅の街だし、いざ降り立った時の感触もいいし…とすっかり魅了されてしまったがゆえ、この日は自転車をすっ飛ばして武蔵小山に行ったのであった。
武蔵小山のこと、好き過ぎるだろう。
これで部屋が見つからなかったらどうする気だ。

と、もしかしたら「幻の私の街散策」になるかもしれないのだが、早速パン屋開拓も済ませましたよと。
住む街の条件として、スーパーマーケットほどじゃないにしても、美味しいパン屋があるというのは私にとっては有力な一手なのだよね。

そんな「nemo」さんはちょっとお高めの価格帯ではあるものの、それだけの美味さを携えたお店でした。
調べたら、夜は11時まで開いてるらしい。
パンがメインのカフェとしては画期的なのでは。
これからもお世話になります。
と言い切ってしまいます。

アロエの懐、予想外に深し

2011-01-29 04:22:55 | 行きました。
〈1月22日の食事〉
朝:イチジクとクルミのパン(ジャンティーユで購入) バナナ豆乳
昼:チーズトッポギ @飯田橋・李さんの台所
夜:友人・サヤカさんと。大根サラダ お造り盛り合わせ アロエの刺身 カニミソ 串揚げ・レンコン、アスパラガス プレミアムモルツ・黒 プレミアムモルツ @高田馬場・長(おさ)

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女性の友人の中では、このところ一番良く会うのが彼女かもしれない。
というわけで、本年初顔合わせとなったこの日。
前回に引き続き、またも高田馬場にて飲みダベリツアーである。

今回選んだお店は「長(おさ)」。
前回のお店選びでも候補に上がっていたお店だ。
そのとき「生魚、もしくは生肉があるところ」という縛りで店探しをし、だからこの店にも特色のある生肉か生魚があるはずなのだが、どれかなとメニューを探せば牛の刺身がある。
ああこれか、よし、よくばって「この刺身の盛り合わせ・おまかせ5種」にしようぜとオーダーすれば、やってきたのは魚の刺身5点盛りなのであった。
それ言ってよ、じゃなきゃ5点盛りにはしないよ…と思ったが、お造りも美味しかったからまあいいか。

タンパク質はもういいよねと、まぁ牛の刺身にはありつけなかったのだが、代わりに面白いものに巡り会えたから吉としたい。
それが「アロエの刺身」である。
ドーン。

アロエ。
ヨーグルトに入っているの以外で、口にした事があっただろうか。
記憶の限りでは思い到らず、甘く味付けされたそれ以外の姿が思い浮かばない。
それが刺身ってどんなスタイルだ、といえば、ワサビ醤油を付けて食すのであった。

アロエ。
やってきたそれは、皿の色をはっきりと透けさせるほどの透明度を誇るものだった。
何も入れていない寒天か、言ってしまえば樹脂のような見た目。
箸で持ち上げればヌルヌルと糸を引き、ああそういえば傷口に塗るアロエってヌルヌルだったっけと思い出す。

さぁワサビ醤油につけて食べようか。
持ち上げにくさに手こずりながら、口に運びますよ。

へえ、なるほど、美味いではないか!
アロエ自体に味はないから全くもって食感を味わうものなのだけれど、その食感が面白い。
ねりねりシャキシャキ。
つまりはアロエヨーグルトから、甘さとヨーグルト味を奪い去ったものなのだけれど。
これが無味だからといって、例えばトマトケチャップと相性がばっちりには思えないので、刺身としてワサビ醤油と食すのを思いついたお店の方は、エラい。

そのほかどれもこれも美味しく、女性の店員さんも愛想がいいうえに可愛く、会話も楽しく、和やかに時間が進む。
そうそう、サヤカさんにはお土産を色々ともらってしまったのだった。
チェブラーシカとクリアファイルに、ポストカード。
お祖母さんの家があるという、青森土産のリンゴキャンディ(美味しかった)。
そして、欲して止まなかった、彼女の会社の年賀状!
写真が、綺麗なのです。

仕事終わりの遅い時間で待ち合わせしたから時間があっという間に過ぎて行って、惜しかった。
けれど、すごく楽しかった!
また色んなとこに行きましょうね。

「牛巻き」の破壊力、侮りがたし

2011-01-27 08:49:05 | 食雑記
〈1月21日の食事〉
朝:ツナかけご飯 海苔の味噌汁 レンコン甘酢漬け
昼:お弁当(キンピラライス、卵焼き、タイ風野菜炒め)
夜:お弁当(玄米ご飯、インゲン牛肉巻き、カボチャの煮物、ひじきの煮物、紅白なます)

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私は成長した。
ツナ缶をおかずにご飯を食べる際、わさび醤油を用いるようになったのだ。
わさび醤油、まごうかたなき大人の用いる調味料だろう。
十代、いや二十代はマヨネーズを使っていたというのに。
今やマヨネーズ自体があまり食卓に上らない。

本音を言えば、わさび醤油だと粘り気が全くないから、ポロポロと食べにくいのであるが。

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やはり、週の後半は弁当が雑になる。
ほとんどが作りおきして冷凍保存しておいたものである。

それはともかく、この日の献立を書き出していた際。
野菜を牛の薄切り肉で巻いたから「牛巻き」と表現しようとしたら、その単語のありえなさに恐れおののいた。
牛が、食材に見えないのである。
生き物の牛が浮かんできて、脳裏に描かれたのは、牛がモウモウとインゲンを大切に懐にしまう姿だ。
なんだそれ。

豚や鶏なら下に肉と付けなくても充分食肉だと分かるのに、牛に至ってはそれのみで食材感が出ないのは、どうしてなんだろう。
牛乳など、他の部分でもお世話になりっ放しだからだろうか。
それとも、肉の中ではありがたい度が高いから、お牛さまと牛肉を分けて呼ばないのは失礼に値するということなんだろうか。

そういえば英語圏では、牛肉のみならず、色々な食肉が生体とは呼び方が違うと思い出す。
豚も生体ならpigだが、肉になるとポークだしな。
肉食文化ゆえかしら、とあてもなく思いを巡らすのであった。

1月20日を歩けば

2011-01-26 23:38:57 | 食日記
〈1月20日の食事〉
朝:イチジクのパン(メゾンカイザーで購入) ココア豆乳
昼:お弁当(玄米ご飯、牛肉とピーマンのトマトオイスター炒め、根菜のキンピラ、卵焼き、ブロッコリーのカッテージチーズ和え)
夜:ガパオ定食(スープ、ニンジンのサラダ、春雨サラダ、卵焼きつき) @青山・cargo rice kitchen

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六本木で打ち合わせをして、乗り換えが何度もあるのは面倒だから、事務所までの帰り道を青山一丁目まで歩いて、でももう少し歩きたくなって、半蔵門線に乗れたらいいから表参道。
まで辿り着いた頃にちょうどお腹が空いたから夕食を摂るためカフェにイン、食べ終えたら少し眠くなって、で表参道からだったら事務所よりも自宅の方がよっぽど近いから、すっごく帰りたくなったという過ごし方をした1月20日。
どうせもう一駅歩くなら、永田町まで歩いたらそこからなら一線だから、そっちが正解であった候。

ゆでたまご先生に超人キャラにしともらえるなら、私はもれなくカレクックになるのだろう。日本人なのに。

2011-01-26 00:19:14 | 行きました。
〈1月19日の食事〉
朝:納豆かけご飯 白菜の味噌汁
昼:飯田橋・スルターンでテイクアウトしたチキンカレーのセット(ライス、サラダつき)
夜:お弁当(玄米ご飯、肉野菜炒め、ネギの卵焼き、温野菜サラダ)

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私の職場の程近くにあるインド・パキスタン料理の「スルターン」には本当によく行っていて、今年における私の過度カレーの一端をも担っているのだが、この店が何だかすごいのである。
美味しくて、17時までランチ営業をしているだけでも偉いのに、価格設定が何だかよく分からないことになっているのだ。

例えばこの日食べたチキンカレー。
テイクアウトすると、炭水化物をサフランライスにした場合、サラダとよく分からないが美味しいプチ惣菜がついて600円である。
ところがこれをイートインすると850円なのである。
違いはというと、イートインするとドリンクをつけられるのだが、メニュー表にはランチメニューに+200円でドリンクが付けられると明記されているんである。
つまりはチキンカレーセット850円に200円足して1050円でドリンク付きのランチセットになるはずなのだが、実情はといえばドリンクはサービスで、850円で飲み物もご馳走になれるのだ、どういうこっちゃ。

そういえばこの店では頻繁にチラシを配っていて、持っていくとドリンクがサービスになるというチケットなのだが、そんなものを使わなくてもドリンクはもれなくタダなのであった。
しかも選べるドリンクの幅が広く、チャイやラッシーがあるばかりか、マンゴーラッシーなんてものもある。
青山あたりのカフェだったら600円くらい取れるところを、何ていうか、日本人に優しくし過ぎだぞ、スルターンのスタッフさん。

これだけサービスに長けていて、美味しいんだったら、そりゃ足繁くもなるってもので。
事務所が移転しない限りは、これからもしょっちゅう行くのだと思う、というか行く。

日々と伝統

2011-01-25 10:01:37 | 学びました。
〈1月18日の食事〉
朝:卵かけご飯 海苔の味噌汁
昼:お弁当(玄米ご飯、チンゲン菜と卵の炒めもの、豚とゴボウのショウガ炒め、紅白なます) みかんヨーグルト
夜1:お清めの席で。お寿司、サンドイッチなど少々
夜2:チキンチーズカレードリア 野菜ジュース きなこ豆乳

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こういった事を書くのは不謹慎かもしれない。
普段お世話になっている方絡みのお通夜に参列して、なくなった方を悼むのとはまた別次元で、思ったことがあったのだ。
食にまつわることだから、ここに記そう。

お清めの席が、立食式だったのである。
皆箸を伸ばしたら、自分のタイミングで帰っている。
参列者にとっては、その方が優しいかもしれないな、と思ったのだ。

うちのが、円卓に席を用意して、コース料理が出てくるような形式だったんですよね。
そうなれば空席があれば目立つし、一度席についたら、中座もしにくい。
他に用事があって途中で帰る際には、喪主に一声かけたりして。
お通夜なりお葬式は予定外に行われるものだから、参列者の都合もあるのだし、喪主側も分かっているのだ。
が、それでも気の遣いあいがうまれてしまう、この国日本。

ううむ、うまくまとまらない。
かといって、着席式の場を設けた母が間違っているわけではないし。

とにかく、色んな形式があるもんだと学んだ一夜。

なますにしてくれる

2011-01-24 20:59:34 | 作りました。
〈1月17日の食事〉
朝:チンゲン菜の豆乳味噌雑炊 弁当のおかずの残り
昼:お弁当(玄米ご飯、鮭の西京焼き、ニンジンのごま和え、インゲン豆と卵の塩炒め) インスタント味噌汁 ヨーグルト・イチゴパフェ味
夜:お弁当(玄米ご飯、鶏とレンコンの酢醤油炒め、もやしとしめじのナムル、カボチャの煮物、紅白なます)

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好き嫌いが激しかった子ども時代を送ると、ひとが作ったものを食べる経験をせず、自分で作って初めて食べることになることが、往々にしてある。
今回作った紅白なますもその一つだ。
つまりは、模範解答や正解の味を知らず、ネットで調べたレシピも好みの味であるか分からないまま、凄く真面目にレシピと向き合った。
そんな成り立ち。

いやあ、大根とニンジンが余ったんだよねぇ。
で、ベトナムのサンドイッチ「バインミー」がレバーペーストとなますを入れるのだと聞き齧って、一気に興味が湧いたのだ。
ええっ?なますって、確か酸っぱいんでしょう?
しかも大根を、レバーペーストと一瞬に、それをフランスパンに挟むの?
うーん、ピクルス感覚なのか?
と、脳裏に浮かぶ数多のクエスチョンマーク。

これは作るしかないでしょうと。
パンに挟むかはともかく、なますがどんなものかは知りたい。

して決行。
細切りにした大根とニンジンに塩を馴染ませ、出た水をよく切る。
米酢と砂糖、麺つゆを少々の混合液に漬ける。
種を出した唐辛子も忘れずに。
あとは冷蔵庫にしばし置くだけという、手間は少々かかるが簡単な料理だ。

大根もニンジンも酢も砂糖も麺つゆも唐辛子も好きである。
ならば合体しても嫌いな筈がないじゃない。
ああもまったく食わず嫌いめが、と保存容器の蓋を開けて、顔が歪むのを自覚した。
ああ、この匂い、嫌いです…。

そう、大分食わず嫌いは減ったのだが、漬物の類はあまり得意じゃないのであった。
匂いが昔から苦手。
スーパーの漬物売り場も居心地が悪いし、欧風カフェで付け合わせでたまに出るピクルスも、キュウリじゃないからと油断して口に運んで後悔しているのだ。

好きな漬物はレンコンの甘酢漬けくらいだ。
忘れてた。

食べても印象は大体一緒である。
味は好きだと思うのだが、鼻に近付けると「あひっ…」となる。
これは、困った食べ物だぞ…。

結果として全部食べ切ったものの、とてもパンに挟んで食べる勇気は湧かず。
そもそもが記憶違いかもしれない情報に、ちゃんと調べもせずに和スタイルのなますで良かったのかという話も。

私のなます体験はこんな感じで終わったが、バインミーは是非どこかで味わわないとという気持ちを強くした次第である。

瓢箪から駒、ツイッターから納豆トマトご飯

2011-01-22 13:26:55 | 作りました。
〈1月16日の食事〉
朝:ココア
昼:野菜とフォー炒め
夜:納豆トマトご飯 チンゲン菜の豆乳スープ

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事の発端は、ツイッターからだった。
お知り合いのY氏が、年始は買い物という買い物をしていない、納豆とトマトジュースとうどんを買いに行ったぐらい、と書き込んだ。
それを見たY氏のご友人が、「お前は納豆トマトうどんが大好物だもんな!」と冗談で返した。
一連のやり取りを見て、「いや、それって普通に旨そうなんでは?」と思ったのがこの私。
それを決行したのが今回の話である。

私のイメージとしては、納豆にひき肉のポジションを譲り、エスニック風の味付けをしたもの。
納豆とトマトの他に微塵にした野菜も入れ、タコライスの亜流といった方向で作るとするか。

使用した野菜は、ゴボウ・レンコン・ニンジン・玉ねぎ・エリンギ。
これは必須ということもなくて、家にあったものを使った。
セロリなんかを入れても合いそうだ。

味付けは、ショウガ・ナンプラー・オイスターソース・塩と醤油を少々。
トマトと納豆を入れるせいか甘めに仕上がりがちなので、オイスターソースは控えめに、塩気は強めの方が美味しいと思う、がそこはお好みで。

手順としては、フライパンを熱して油とショウガを投入、トマト以外の野菜を炒め、火が回ったら味付け、掻き混ぜた納豆とトマトを入れてしばし煮込む。
味をみて調整さてください、と。
余談だけれど、こういった炒めもの・煮込みものに少しだけトマトを使いたいとき、ミニトマトの類はとても便利です。

して出来上がったそれを、ご飯の上へ。
余ってたレタスも盛ったら、一気にカフェ飯っぽいルックスになってしまった。
本来ならうどんを使うところ、麺よりご飯党なので、そこはごめんなさい。

で、味の方だが、こう密に書いているのはどういうことなのかと言えば、美味しいのです、これが。
読みは正しかった。
カフェ飯っぽいルックスだが、味もカフェ飯として充分に通用しそうな。
カフェ飯ってエスニック系メニュー多いしなあ。

実は糸が気になって、普段はそんなに納豆を食べないのだが、この調理法だと粘り気が薄れるのもいい。
とろみとして力添えする按配だ。

今回はナンプラーとオイスターソースの力を借りたが、ラタトゥイユ的なノリで、塩とニンニクで煮込んでも美味しいかもしれない。
と、夢は広がる。

とにかく成功に終わったこの一品。
Y氏とご友人には、改めて感謝の意を表したい。

肉じゃない肉を食べる

2011-01-18 17:30:13 | こんなものを食べてみました。
〈1月15日の食事〉
朝:パンケーキ(+メイプルシロップ、柚子ジャム) 薄手のクッキー 紅茶
昼:大豆ミートのカレー ナン サラダ チャイ @ナタラジ 南青山
間食:カフェモカ @ミッドタウン
夜:クルミとゴルゴンゾーラのパン クルミパン(以上2点、メゾンカイザーで購入) いちご ハム 銀河高原ビール 琥珀ヱビス

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私は馬鹿かもしれない。
今年に入ってまだ15日しか経っていないというのに、もう7度目のカレーである。
決して作り過ぎたのをせっせと消費している訳ではない。
ある時はカフェに行き、ある時はインド料理屋やタイ料理屋でカレーを選び、またある時は自分で作って、カレーを積極的に自分の意志で摂取しているのである。

そしてこの日赴いたのが、駅でいうと外苑前と青山一丁目の間に位置するナタラジというインドカレーのお店なのであった。
この日は電車を青山一丁目で降りて六本木に徒歩で向かう予定でおり、ちょうど昼時で、ナンにカレーという気分だったから、下調べして行った。
この人、カレーに対して本気だ。

このナタラジ、ベジタリアン対応のお店らしい。
乳製品などを使う料理もあるため、完全なビーガンという訳ではないが、なるほど肉を使ったカレーなどというものはない。
店の内装や調度品も綺麗で、女性向けであるのが伺える。

そういった趣旨の店である、ってのは知って行ったのだが、実は肉を食べたかったんですよねぇ。
もしくはほうれん草のカレー。
残念ながらほうれん草のカレーはランチメニューになかった(通常メニューにならある)から、大豆ミートのカレーなるものを頼んでみた。

運ばれてきた皿を見れば、鶏の唐揚げ大と申そうか。
そのような形状の肉塊に見えるものがゴロゴロと、カレーに浸っている。
おお、どう見ても肉だ。
どこかで同様の大豆ミートが唐揚げになっているのを食べたことがあるが、こういう汁に浸かったものは初めてである。
さあ、いかに。

歯ごたえは、だいたい肉である。
視覚によるプラシーボもあるのか、鶏肉のような味に感じる。
だが、何かが足りないんだよなあ。
ああ、肉汁か。
噛んだ時にじゅわっとするものがない、って当然か。
かといってササミ風でもないし。
大豆だからといって、油揚げや高野豆腐風でもない。

ううむ。
視覚では肉なんだけど、食べると肉じゃないという、脳がその不思議に追い付かない。
美味しいんだけど、違う、と脳が答えを弾き出している。

特にアレルギーがある訳でも菜食主義者でもないのに、肉じゃないもので肉を食べた気になろうってのがそもそもの間違いないなのかもしれない。
ここは潔く、豆や野菜のカレーを食べた方が正解だったのかも。
だから、美味しい店なはずなのだけれど、私のチョイスミスです、ごめんなさい。
次は別のものを…と誓って店を出たのであった。

十数年越しの味へと、ライド

2011-01-18 10:30:01 | 作りました。
<1月14日の食事>
朝:卵焼きご飯 根菜のきんぴら 海苔の味噌汁
昼:シーフードカレー ナン サラダ チャイ @スルターン 飯田橋
夜:お弁当(豆のドライカレー)
その後:ビール @メトロマルシェ/表参道エチカ

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中学生の頃だっただろうか。
母のいなかった昼どきに、卵焼きご飯、というものを作った事があった。
卵かけご飯を焼いたものである。
卵かけごはんも、卵焼きも、焼いたご飯も美味しい、オムライスだって美味しい。
ならば、卵かけご飯を焼いたら、絶対に美味しいのではないか。
そういった理念の元で作ったのだ。

結果はというと微妙なもので、計算の上では素晴らしい筈でも現実とは上手くいかないものだと、辛酸を嘗めた覚えがある。

あれから十数年。
ふと、その卵焼きご飯の事を思い出した。
少しは料理も覚えてきた今なら、当時よりまともなものが作れるんではないか。
そういった実験である。

コンセプトは「卵かけご飯を焼いたもの」だから、分量はいつもと一緒で作る。
ご飯茶碗一杯分に対してLサイズの卵一つ。
これだとご飯一粒一粒にようやく卵液が絡むくらいの割合なので、卵をもう一個追加した方がいいのでは…と実は思ったのだが、あくまでコンセプトは守ってみる。
尚、味付けは焼き上がってからだ。

よく混ぜた卵とご飯を、フライパンに落とす。
この過程で、オムレツを作る要領で菜箸で軽く掻き混ぜながら焼いていけば、オムライスのようなテクスチュアのものが出来るのではと思ったのだが…
現実とはかくも無惨なもの。
やはりご飯の量に対して卵液が少な過ぎ、また卵液よりもご飯の方が重いため、掬い上げるようには掻き混ぜられない。
結果、片面が焼けたらフライ返しで返してもう片面も焼くという、お好み焼きスタイルの仕上げ方を選んだ。

出来上がったブツに、一抹の不安を覚えた。
中学生の頃に作ったそれと、違わぬ見た目だったからだ。
それにしても、茶碗一杯の卵かけご飯って、平面にするとこんなに大きいのだなあ。

さて、気を取り直していただきますよ。
ちなみに、私は卵かけご飯を味ぽんでいただくのが好きである。
焼き上がったブツに味ぽんを垂らして、さあ。

…ああこれだ。
これ食べたことがあるよ中学生の時。
わー懐かしいなあ、やっぱり微妙だなあ!

ご飯と卵を合わせる時の美味しさって、卵の柔らかさや、半分か全部卵がゲル状であることによるのが大きいと思うのである。
けどこれは、ご飯とご飯の間に僅かながらにある卵が、みっちみちに凝固しているような状態だ。
それぞれの味が絡んでいるわけでもなく、そりゃあ微妙だろうよ。
だいたいこんな誰もが考え付きそうな料理、定着していないということは、そういうことだ。

当時の私に。
残念ながら、十何年も経ってから、同じ失敗をしちゃったよ。
けれど、卵を増やしたら(ご飯を減らしたら)、或いは片面だけ焼くだけに止めたら、もしくは加熱前に下味を付けたら、革命を起こせるかもよ?
と言ってやりたいと思う。