三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

ファストフィッシュを考えた

2012-09-22 10:48:50 | 食雑記
〈8月22日の食事〉
朝:ピザトースト コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、カレイのみりん干し焼き、野菜の卵炒め、ほうれん草の食べラー和え)
夜:ローソンのサンドイッチ二種 インスタントスープ

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「ファストフィッシュ」という言葉があるそうだ。
ファストフィッシュとは、骨を取り除いたりあらかじめ味付けをされたりしており、あとは加熱すればOKの状態で売られているもの。
水産物の消費拡大を狙って、水産庁が提唱しているのだという。

この日の食事を省みれば、カレイのみりん干し焼きは、まさしく「ファストフィッシュ」。
切り身になって味がついたものを買い、フライパンで焼いただけである。

このファストフィッシュという概念は忙しい世帯に歓迎される一方で、批判もされているようだ。
いわく、最初から骨が取り除かれているようでは、魚には骨がある生き物だという事実を忘れさせる。
加工調理されていると、鮮度が見極めにくい。
「各家庭の味」から、魚料理がますます遠ざかる。
「食育」「食の安全」という目線ではどうなのだろうか…といった意見であるようだ。

そういった見解を読み、うんうん分かったよと理解に努めつつも、けど待ちなよ、と思うのだ。
「食育」目的でなら、間違ってないぞと思うのだ。

食材に興味を持たせる第一歩は、美味しさを知ることだ。
興味を持ったら、それがどういう生き物であったかを教えればいい。
だいたいが、そういった批判をしたって、切り身の魚を買ったことがない人なんてそうそういないだろう。
もとの姿を想像させないという意味では、骨抜きの味付け魚も切り身の魚も大差ない。

そして、調理の手間を端折る人を、どうか責めないでほしい。
調理に長い時間を割けない人だっている。
掃除や洗濯や家族の世話など、食事以外の用件に比重が大きくなるときだってある。
そんな時でもできる限り食卓を豊かにしようと思って手に取るファストフィッシュは、むしろ救いじゃないか。

と、ついつい語気を強めてしまうが、まあ私の場合は料理面倒くさいけど外食費かけたくないし!って場合の救世主ですけどね、はい。
ともあれ「ファストフィッシュ」、私は賛成である。

女子力の権化

2012-09-21 13:40:47 | こんなものを食べてみました。
〈8月21日の食事〉
朝:メロン にんじんしりしり コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、豚と豆苗の炒めもの、ウィンナー、きんぴらごぼう、キャベツのおかか和え)
夜:妹と。パスタ二種 生ハムのサラダ アイスティー @hive cafe/飯田橋

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事務所をシェアしているOさんは、どうも女子力が高いのではないかと思うのだ。
サーフィンが趣味で、意欲的に体を鍛えている。
おやつにはナッツやらドライフルーツを食べている。
武田久美子さまやら長谷川理恵のような過ごし方をしているが、見た目こそ若いものの御年45のれっきとしたおっさん、それがOさん。
そのOさんが新しく始めたものが、「グリーンスムージー」なのであった。

グリーンスムージーとは、葉もの野菜とフルーツとをミキサーにかけたジュース。
それらを火にかけず、また濾過もしないから、酵素やら繊維質やらが手軽にふんだんに摂れるらしい。
健康目的だけでなく、ダイエットや美容目的で始める女性が増えているようだ…と、やっぱりOさんの興味の示すものって女子力高い。

私は昨年『地球のココロ』というサイトで知り、簡単に出来そうだと思ったものの、重い腰は上がらないまま。
Oさんに先を越され、便乗していただいたりなどして、まったくもって頭が上がらない。

さて、色々と試してみて(作ってもらってるだけだが。野菜・果物の差し入れなどはしています)。
先述の『地球のココロ』内でも明記してあったが、素晴らしいのはバナナの力。
甘みが強く、全体を上手くまとめる力も強い。
ほうれん草や大葉といった主張の強い野菜も、こともなげに手中に納める、頼りがいのある大将といった感じ。
すごいなあ。

という感心も、束の間。
ある日試したゴーヤというひとは、そのバナナという強力な大将を易々とねじ伏せたのであった。
苦い、もうとにかく苦い。
飲み干せないほどではないが、主張がただならぬ。
腕も技も立つが、性格に癖があっていまいち周りの理解を得られない戦士、といった感じだ。

その上をゆくのがニラであった。
もう、想像だけでも凄いでしょう。
その予想の斜め上をゆくと思ってもらって間違いない。
「飲むギョウザ」である。
しかも、バナナも一緒に包んじゃた。
どうしてくれる。
鼻をつまんで飲んだが、飲み干した後に胃から上がってくる臭気に身震いした。
まあ、飲んだ後に体が温まる感覚があったから、確かに体に効くものではあったようだ。
バナナやゴーヤすらも頭があがらない、我が道をゆく占星術師といった感じか。

さて、効用について。
再三述べた通り、私はOさんがスムージーを作る際に、おこぼれをいただくのみ。
毎日沢山飲んでいる訳ではないので、美容効果や健康効果については、はっきりとしたことは言えない。

が、気を付けて自炊していても充分に足りているとは言いがたい野菜を(しかも生で)、これで補えているという安心感が心強い。
そして満腹感。
飲み物という形をとっているけど、なんせ元は野菜や果物をすりつぶしたもの。
見た目以上のボリュームがあるから、昼食と夕食の間の空腹時に飲めば、随分と胃が落ち着いた。

うん、これはおやつ代わりに続けたら、確実に体にも効果があるんだろうなあ。
けどなあ、というのが私のダメさ加減。

ちなみに見た目はこんな感じ。



ドロドロの緑にまったく抵抗がなかったのは、ほうれん草のペーストを使ったインドカレーに慣れているからかもしれません。

翡翠色の果実

2012-09-18 10:39:26 | いただきました。
〈8月20日の食事〉
朝:メロン
昼:お弁当(玄米ご飯、にんじんしりしり、鶏とズッキーニの炒めもの、野菜炒め)
夜:ツナのサンドイッチ 割けるチーズ ヨーグルト

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お母さまの実家が北海道にあるという上司から、でっかいメロンをいただいた。
どれだけでかいかって、小顔の女の人よりでかい。
けれど私よりは小さいかもしれない…ってそんな自虐はいらないな。
とにかく立派なメロンだ。

早速、この日の朝食としていただいた。
包丁のざしゅっといた切り心地は、何ともこの日使ったズッキーニと似ていて、何故かドキリとした。
ああ、同じ瓜科。
長年調理していないけれど、キュウリも似た切り心地なのかなと思いながら。
(しつこく言うけど、私はキュウリが何より苦手です)

メロンは美味しかった。
甘くて美味しいものを前にすると、人はただ笑顔にしかならないと思う。

特にヤマもオチもありません。
そんなメロンいただいたよ、の記録。



ブービーのチョップスティックス

2012-09-15 11:25:13 | 食雑記
〈8月19日の食事〉
朝:ヨーグルト
昼:海老の柚子胡椒カルボナーラ サラダ コーヒー @パスタの店SPIGA・飯田橋店
夜:カジキマグロとマッシュルームのアヒージョ サラダ バゲット ビール

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幼稚園児の頃を思い出していた。
通っていた幼稚園での昼食は、給食でも家庭で持たされる弁当でもなく、幼稚園が一括注文したお弁当。
自前で用意するのは、箸とコップくらいだったように思う。

ところで私は、偏食のひどい子どもだった。
また、自分の母や祖母ではない「よそのどなたか」が作るご飯にも抵抗があった。
また、冷たいおかずってのも苦手という高慢ちきぶりで。
そんな訳で、幼稚園で出るお弁当で平らげたのは白いご飯だけだったのである。

だからまあ、母のことも悩ませたと思うが、幼稚園の先生たちは手を焼くわけである。
あいつご飯しか食わねえよって。
彼女たちが目をつけたのは私の箸だった。
箸には『パーマン』に出てきたチンパンジーのキャラクター「ブービー」のイラストがついていた。
だからこう言ったのである。
「ちゃんとお弁当食べないと、ブービー泣いちゃうよ」と。

その時私の胸に去来したのは、「ブービーは私がおべんとう食べないからといって、泣かないと思う…」であった。
彼女たちの言うことを、はなから信用してなかったのである。
結果、白米だけを食べる性癖は治らなかった。

何が言いたいかって、子どもは子ども扱いされることを見抜くんである。
適当なことを言って従わせようとしているのに気づくんである。

悪いことをしたな、と今の私は思うけれど。
無邪気じゃなくて可愛くないと思うだろうか。
生意気だと思うだろうか。

けど、子どもってそういうものだと思うのだ。

ある日突然思慮深くなって、「子ども」という区分から「大人」になるわけではない。
徐々にあらゆるものを覚えて、飲み込んで、周りの言うことを鵜呑みにはしなくなってゆく。
そうなれば、ある部分では「子どもらしい」とは言いがたい考えを、とても幼いうちから携えてしまうことだってある。
子どもは子どもである以前に、「とても若い人間」だからだ。

33歳の現在で決して思慮深いとはいえない、底の浅い私ですら、6歳未満で「訳の分からないことを言って言うことを聞かせようとするなあ」と思うのである。
これが、聡明な12歳なら言わずもがなじゃないか。

子どもらしいってなんだろう。
元気で無邪気で人を疑わず、大人の言うことをすべて聞くのが子どもなのか。
自分の子ども時代を振り返って、考えることが大切だ。

嘆けど変わりゆくもの

2012-09-13 10:38:24 | 食日記
〈8月18日の食事〉
朝:フルーツグラノーラ+ヨーグルト コーヒー
昼:チキンフィレサンド サラダ 烏龍茶 @ケンタッキーフライドチキン 恵比寿店
夜:燻製ビール スモークチーズ スモークホタテ スモークサーモン 蟹リゾットオムレツなど @燻製kitchen 大井町店

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変わらないものに焦がれる一方で、はっきりと変わってしまったことに気づかされたのはこの日だ。
それは、己の体質について。

前日の、ジャンクかっ喰らいたいんです!という欲望がまだ残っていたのだろう。
この日の欲望のお相手は、ケンタッキーである。

私はKFCのチキンフィレサンドが大好きであった。
最近こそ食べてはいないが、いざ赴けば買うのはマスト。
それだけでなく、「明日食べる用」とか言って2個買い求めるのもザラであった。
そう、冷めても美味しいからである。
私がいかに愛していたかは、分かっていただけただろうか。

だからもう、ケンタッキーに行ったのだから当然として食べるである。
しかもイートインするのだ。
出来立てアツアツをガブリといくのだ。

さあ食べるぞ。
実はあっさりとしている肉本体と、衣とマヨネーズソースの脂気のコンビネーションが絶妙。
それを口内で征服するように咀嚼して交わらせれば、ここはもう極楽だ。
全く違う食感・味わいとしてアクセントとなる、しゃっきりしたレタスも好ましい。
パンと肉と野菜と。
なんかもう、完全食じゃないの。

と、美味しくごちそうさま。
異変を感じたのは、この間もなくあと。
やけに、眠いのである。
量だけで言ったらそこまででもないはずなのに、やたら腹の皮がつっぱる。

このあとには映画を観に行ったのだが、ほとんどの間、寝てしまった…。
この日は朝いちで仕事があって早起きしたこと、物語の背景を知らないとやや分かりにくい映画であったこと。
それらを差し引いても、これはあれだ、食べ疲れってやつだ。
肝臓の栄養分処理機能が、能力をこえてしまったのだ。
ササミのフライを食べて寝てしまったときのことを思い出した。

あんなに大好きだったのに、今も美味しく感じるのに、どうやら今の私にとっては栄養過多なのだ。
年を重ねること、それは好物と食べていいものの不一致が起きること。
そんな体質の変化がおきること。
何ともしみじみと悲しいことである。

ジャンク・イズ・ノット・デッド

2012-09-12 10:33:05 | 食日記
〈8月17日の食事〉
朝:塩麹ベーグル カッテージチーズ コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、鶏と野菜の塩麹炒め、ニラの卵焼き、ほうれん草のおひたし)
夜:ベーコンエッグバーガー フライドポテト・グリーンカレー味 烏龍茶

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なんかもう、ジャンクフードの気持ちだったのだ。
ジャンクフードを、しかも食べたいというよりは「食ってやりたい」、もっと言ってしまうと「制圧してやりたい」というような、物騒な気分。
ここから近いのはどこのハンバーガーチェーンだったっけ…あ、飯田橋の駅ビルにファーストキッチンがあったな。
仕事帰りに寄ることにしたのだった。

それにしても、ファーストキッチンに行くのは本当に久しぶりだ。
ここ数年、そもそもがまずハンバーガーチェーンには行かなくなっていた。
ファーストキッチンは生活圏内にあまりなかったから、なおのこと。

けれど、10年近く前の、六本木にある会社に勤めていた頃。
あの頃はホントによくファーストキッチンに行っていたのだ。
ここか、あおい書店の下にあったウェンディーズ。
そしてドン・キホーテで得られるインスタント食品が主な食糧で、弁当はおろか自炊だってほとんどしていなかった。

そういや、ファーストキッチンの略称は「ファッキン」なんだと知って、「何の躊躇もなくそう呼ぶなんて、東京ってば恐ろしい…」と思ったっけ。
上京したてなんだった。
同僚の友人は、「イチバン」って呼んでたけど。
看板がでっかく「1」だったから。

そんなノスタルジックな気持ちに包まれながら頼むは、ベーコンエッグバーガーに、味つきフリフリポテト(正式な名称はよく知らない)。
当時の定番だ。

それにしても今は、グリーンカレー味なんてあるんだな。
当時はなかった筈だ。
私が行かなかった数年の間に、タイをはじめとするアジアンフードは急速に浸透していったんだなと実感する。

美味しかったです。
何ら変わりなく。
紙袋の中で少し蒸れたポテトの匂いも、それがあの頃はなかったフレイバーを纏っていても。
指を粉まみれにして摘まむポテトの太さも長さが一緒なら。

変わらない。
変わらないのが嬉しい。
それが生む安堵というものを知る。

思い出すのは必死に働いていたあの頃だ。
って現在に必死さがないかといえばそうではないけど。
すべてが手探りで、答えを出すのに時間がかかっていたあの頃だ。
成長は歓迎すべきだが、代わりに失われているものはないか?
変わらなくていいものはないか?

その六本木の会社から退いてもう8年にもなるし、その会社も移転したから、六本木とは縁がなくなってしまった。
この先六本木に行く回数を考えると、同じファーストキッチンには行かないだろうな、と思うのだけれど。
変わらなさを確かめに、あの頃の気持ちを思い出して発奮するために、きっと他の店舗に行くんだろうなと思う。

こんなものを食べていました。

2012-09-10 09:26:19 | 食雑記
〈8月16日の食事〉
朝:きなこベーグル(ビオカフェで購入) サラダ コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、鶏と野菜の炒めもの、にんじんしりしり、キャベツのおかか和え)
夜:カレーうどん

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最近心がほころんだ出来事といえば、東急ハンズの文具売り場で耳にした、父と三歳児くらいの親子の会話だろうか。
お父さんが「ホントはなあ、36色入りとかの立派な色鉛筆買ってやりたいけどなあ。お前食っちまうからなあ」と息子にぼやいていたのだった。

前科ありなんだね。
きっとクレヨンなら食べないんだろうなあ、臭いしベタベタするし。
その点色鉛筆のポキッとした感触は癖になるに違いない。
それにしても、このくらいの年の子に立派な色鉛筆セットを買い与えたいということは、お父さん自身も絵を描くのが好きなんだろうなあ。
そんな背景が窺えて、クスリとさせられたのだった。

そう、子どもはありとあらゆるものを食べてしまうんである。
って私自身は子どもがいないので、自分の子ども時代の話をしますけどね。

まず、いとこは子どもの頃消しゴムを食べていた。
その妹はガムを3回くらい噛んだら、出さずに飲み込んでいた。
「何でも『かむかむ、ごっくん』ってすぐ飲み込んじゃうのよ~」と彼らの母は嘆いていたっけ。
私はというと、記憶にはないがなにかとやらかしていたらしい。
残っている写真をみれば、食べられるものから食べられないものまで幅広くくわえて写っており、現在にまで至る食い意地が早くも形成されているようで恥ずかしい限りだ。

もう少し大きくなってからの事を思い出すと、単語帳を食べる男児ってのがいたっけ。
小さな短冊がたの画用紙がリングでまとめてある、単語帳ってのがあっただろう。
今にして思うと8歳児に必要とも思えないのに何故持っていたのか、トシユキくんという同級生はそれを、むしっては食べむしっては食べ、ということを繰り返していたのだった。
トシユキくん、今はお父さんになっていて、今度は子どもの食べるものに目を光らせていたりするのかなあ。

拾い食いをする子もいた。
学校帰りに、道端に落ちていたのしイカ(包装なしの直のもの)を、ドングリを生で。
そんなことをしていたカオリちゃんは早くも3児の母で、あああの日は遠くになりにけり。

こうして近い距離の話をまとめるだけでも、子どもは本当にありとあらゆるものを訳なく食べるのだということが分かる。
皆さんの「こんなものを食べていた話」、是非お聞かせください。

柚子胡椒と痛みある改革

2012-09-09 16:51:08 | 作りました。
〈8月15日の食事〉
朝:バナナ コーヒー
昼:ドライカレー コーヒー @bio cafe/渋谷
夜:鶏と野菜のペペロンチーノスパゲティ・柚子胡椒風味 サラダ 海老とアボカドの柚子胡椒マヨ和え ビール

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世間様はお盆だけど働いておりました、けれど出社がゆっくりなら退社も早めでした、な一日。
久々の平日夜自炊でございました。

して作ったのは、鷹の爪の代わりに柚子胡椒を使ったペペロンチーノ・スパゲティ。
以前、パスタの店の看板で、夏フェアとして柚子胡椒を使ったスパゲティの商品があったのだ。
それはカルボナーラに柚子胡椒風味を足したものだったのだけれど、それを見て思い付いたのは、鷹の爪の代わりに柚子胡椒を使っても、似て異なる新しい代物を作れるんじゃあ?ということ。
早速、実行に移した次第である。

つって、オリジナルのペペロンチーノすらも作ったことなかったんですけどね。
待てよ、他にはオリーブオイルと塩とニンニクがあればどうにかなるって思ってるけど、特殊な材料使わないだろうな?と気づき、スーパーの前でレシピを検索したほど。
(結局のところは、特別な材料を使わずに済んでよかった)

そして作る段においても、レシピを見ながら頼りなく作業するわけなんだが。
ニンニクと唐辛子を使うものって、まずそれらを鍋・フライパンに突っ込んでから加熱し、徐々に香りを出すものなんだけど、果たして柚子胡椒の場合はそれで正解だったんだろうか。
柚子の香りが飛んでしまうんじゃ、と思うがそれもまあ後の祭りだ。
とりあえず、それらで鶏と野菜を炒め、ゆであがった麺と絡めて完成だ。

食べてみると。
ベクトルはよいのである。
が、いかんせん辛すぎた。
辛いものが大丈夫な向きなら問題ないが、苦手なら一発でアウトだろう。

原因を探ると、味見をした際に柚子の風味が足りなく感じ、柚子香においては申し分なくなるくらいには柚子胡椒をじゃんじゃん足していったからだと思われる。
となると、やっぱり調理の最初に入れたら香りが飛んじゃうのだな。
ニンニク・オリーブオイル・塩だけでも美味しい状態を作っておいて、火をとめてから和える、程度で良かったのだろう。

そして羽振りよく使ったもんだから、もう柚子胡椒の残りも侘しいもんになってしまったのである。
調味料としては、決してそう安くはないのに…。
でもまあ、痛手を負ったからこそ学習もするだろうということで。
次回に備えた、痛みある改革だったと思うことにしよう。

隠れ家で祝杯を

2012-09-09 10:33:26 | 行きました。
〈8月14日の食事〉
朝:フルーツグラノーラ+ヨーグルト バナナ コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、牛肉と野菜のトマトオイスター炒め、ほうれん草入り卵焼き、キャベツのおひたし)
夜:コース料理 白ワイン @レストランかみくら/神楽坂

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同居人が誕生日を迎えた。
30歳だ。
そこで、私がホストとなってお祝いしたというこの日の夕食。

「神楽坂で、日本家屋をリフォームした感じの隠れ家フレンチ」というヒゲぼうぼうのくせに女子力の高いリクエストを受け、探す。
そんな無茶ぶりに敵うレストランがあるのだから、東京ってやつはレストランに関しては万事受け入れ体制が整った街ですよね。
それが今回お世話になった「レストランかみくら」。
隠れ家ぶりにしっかり迷いながら、入店。

コース料理はどれもこれも美味しかったのだけれど、特筆すべきはスズキの料理と牛肉料理。
特に牛肉料理は舌に鮮やかで、厚めの、けれどとても柔らかい肉が、噛み締めるたびに笑えてきてしまう。
とてつもなく美味しくて。
昼に牛肉を使った料理をうっかり作っていて、「あ、被ったらどうしよう…」と後で気づいたのだけれど、杞憂でしたね。
小間切れで雑に炒めた私の料理を、並列されるのが間違いだって。

ワインボトルのラベルを記念にいただき、胃も心も満足して店をあとに。
同居人も満足そうだ、よかった。
というわけで、本当におめでとう。
これからもよろしく(このブログ教えてないけど)。


日本謎ワンダー

2012-09-07 10:28:59 | 食雑記
〈8月13日の食事〉
朝:フルーツグラノーラ+バナナ+ヨーグルト 弁当の残り コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、鶏とレンコンのオイスター炒め、ニラの卵炒め、もやしの食べラー和え)
夜:夏野菜のパスタ @パスタの店SPIGA 飯田橋店

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お盆に休みを取れず、通常通りの勤務体制だったこの日。
って「働いている自慢」なんてものをする気はさらさらなくて、東京から普段より人が少なくなった分、目に入ってきたものもあったのだ。

飯田橋はビジネス街であるから、平日と休日の間で、人口に開きがある。
普段来る人たちもお盆休みに入っているのだろう、いつもよりお店も空いていたのだ。
そうなると、比較的遠くにいても、個々のお客さんたちの声も耳に入ってくる。
聞けば、国の特定はできないけれど、中華系かしらん?という言語。
なんとなくビックリしたのであった。

なぜビックリしたのかといえば、先にも述べた通り飯田橋はビジネス街だからである。
観光地ではないのである。
こっそりお客さんたちを盗み見れば、カジュアルな服装といい、お土産ライクな持ち物といい、仕事中の食事休憩というより観光しにきました、という姿。
なんでまた飯田橋に、と戸惑ったのだ。

一駅先には水道橋(東京ドームや後楽園遊園地)が、九段下(日本武道館)なんかがある。
が、そこへ行くならその辺りでご飯食べないか。
もしくは、新宿や渋谷など、分かりやすく拓けた街に出ないか。
神楽坂も近いが、観光も食事もそこで済まさないだろうか。
このお店は美味しいけれど、和食ではなくパスタ屋さんだし。
やはり、飯田橋は観光地からは少し外れたビジネス街だもの。

不可解な気持ちを抱えて駅方面を歩けば、またも先程と同じニュアンスの、様は大陸系観光客とおぼしき人とすれ違う。
なんか、なんだろう。
私が知らないだけで、飯田橋には何かあるのだろうか。
外国からの観光客にとっては垂涎のスポット、みたいなものがあるのだろうか。

外国人にとっては不思議なのか?よく分からないが、というのは最近では他にもあって、あのときは渋谷。
ハチ公の銅像とマークシティの間の道に、国籍は分からないけどとにかく白人、って人たちが群がっていて、ある一方向にカメラを向けている。
その方向に何があるのかと見れば、でっかく目立つのはヒサミツだったかサロンパスだったかのネオン。
もしかしたら目的は、その付近にあったアイドルやアーティストのCDの看板だったかもしれないが、一番目立っていたのは湿布薬関連のネオン。
とにかく一斉にカメラを向けていたのが印象的だった。

自分が知らないワンダーランドは、そこかしこに散らばっているのかもしれない。
もしくは、外国人にとっては日本の「普通」もワンダーなのかもしれない。
結局あれは何であったか。
謎を謎のまま楽しむべく、解き明かさずにこの項を終わりとする。