朝日新聞:天声人語(2024.8.26)より抜粋
母親が、我が子の履歴書を持って訪ねてきた。
障害のある息子を雇ってほしいという。「うちでは無理です」と断っても、
彼女はあきらめなかった。「給料はいらないですから、働かせてください」。
そう言って、何度も、何度も頭を下げた
▼「驚きました」。農園を営む鈴木さんは30年ほどの前の出来事を振り返る。
「当時の私にとって、働くことはお金を稼ぐこと。何だか自分が薄っぺらく
感じました」▼福祉に携わる友人に相談すると、言われた。「お母さんは信じ
ているんだよ。この世に無駄な人間はいない。息子にも役割がある。どこかに
彼を必要とする人がいると信じているんだ」▼何か起こるぞと身構えたが杞憂
に終わる。時間はかかるが、彼らの仕事は丁寧だった。助け合いの言葉が職場
に行き交い、農園の雰囲気もよくなったという▼鈴木さんは思った。人を仕事
に合わせるのではなく、仕事を人に会わせよう。・・・
現在は障害者の雇用の促進等に関する法律もでき、障害者も働きやすい社会に
なってきています。より一層、障害者の職業の安定を図ってほしいものです。
母親が、我が子の履歴書を持って訪ねてきた。
障害のある息子を雇ってほしいという。「うちでは無理です」と断っても、
彼女はあきらめなかった。「給料はいらないですから、働かせてください」。
そう言って、何度も、何度も頭を下げた
▼「驚きました」。農園を営む鈴木さんは30年ほどの前の出来事を振り返る。
「当時の私にとって、働くことはお金を稼ぐこと。何だか自分が薄っぺらく
感じました」▼福祉に携わる友人に相談すると、言われた。「お母さんは信じ
ているんだよ。この世に無駄な人間はいない。息子にも役割がある。どこかに
彼を必要とする人がいると信じているんだ」▼何か起こるぞと身構えたが杞憂
に終わる。時間はかかるが、彼らの仕事は丁寧だった。助け合いの言葉が職場
に行き交い、農園の雰囲気もよくなったという▼鈴木さんは思った。人を仕事
に合わせるのではなく、仕事を人に会わせよう。・・・
現在は障害者の雇用の促進等に関する法律もでき、障害者も働きやすい社会に
なってきています。より一層、障害者の職業の安定を図ってほしいものです。
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