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flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

足尾

2015-01-02 00:00:00 | STRUCTURE-構造物残影-

(栃木県日光市足尾町 銅山跡:国指定史跡)
 わたらせ渓谷線で足尾入りをする。先ず、足尾の歴史を知るため、足尾歴史館を訪れ、足尾の歴史を資料を基に一つ一つご説明いただいた。足尾は中世から銅の採掘は行われていたが、慶長十五年(1610)幕府直轄銅山となり、本格的に採掘が始まった。然し、江戸時代後期には一時衰退し、明治4年(1871)民営化された。明治10年(1877)には、古河市兵衛が銅山を買収し再び活気を取り戻すも、精錬時の排煙や精製時のガス、排水等により鉱毒が発生し、銅山周辺及び渡良瀬川下流において、植物の枯死、魚類の死滅、農作物の汚染等の被害が出た。そのため煙突に脱硫装置を施し、排水の濾過、渡良瀬川の治水事業等の対策を行っている。然しながら、次第に産出量が減り、銅の価格が低下して昭和48年(1973)に閉山した。明治18年(1885)開坑した通洞坑は、閉山後の昭和55年(1980)足尾銅山観光として生まれ変わった。明治29年(1896)には、通洞坑と有木(本山)坑、小滝坑が繋がり、足尾銅山の坑道の総延長は1,234kmに及んだ。そして、大正5年(1916)の最盛期には栃木県第二の人口の38,400人を有したが、現在は2,300人と、衰退が著しい。また、世界遺産を目指しているが、残存遺構が少ないことから、難航しているようである。  旧通洞選鉱所
  通洞変電所
                                    旧掛水役宅と旧足尾鉱業所事務所付属倉庫
     旧古河鉱業間藤工場

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