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小梅日記

主として幕末紀州藩の学問所塾頭の妻、川合小梅が明治十八年まで綴った日記を紐解く
できれば旅日記も。

一月二十七日

2016-03-05 | 嘉永四年 辛亥日記

  
曇る。
昼頃に安兵が板を持って来てこの間の棚を修理した。
小梅はちょっと酒を吞んで円如寺に頼まれた扇子へ菊の花を描く。
昨日の下女の妹が着物持参できた。後から姉もきた。昼飯を食べる。
八百助が重を返しに来ていっぱい出す。
そのとき七山酒井から麦を三斗五升持たせて寄越した。先日、代金として金三歩渡してあるが少し不足だ。駄賃をだしている間に「お心ご無用」というのでそのままにする。
使いの男に酒飯だしていると雨が降り出した。傘を貸す。

衝助と木やがきた。木やは先に帰り衝助は荷造りをする。しばらく手伝うそうだ。いまだ薬の名前も知らないのでまたお伺いしますのでその節もお世話下さい戸のこと。酒飯を出す。
何もあまり食べないで夕方に帰った。

円如寺がきて扇を渡す。
明日から下総の檀林へり三月下旬には帰るので、又々その節にはお頼みしますとのこと。

昼頃、宮本から手紙がきて今日か明日にでもちょっと来て欲しいとのこと。主人は三浦殿へ稽古に行き、帰りに宮本へ行った。
夜前に、岩一郎が市川へ祝儀を持参したのでその挨拶に来て直ぐに帰った。

下女が着替えを取りに和歌やまで行く。
主人は八時過ぎに帰宅。岩一郎も小梅も胸が切ない。
母君は煎じ薬を飲まれる。
からかさ一本を万二郎に取って貰う。
なにやかや忙しいことよ。
下女は今晩こなかった。