小梅日記

主として幕末紀州藩の学問所塾頭の妻、川合小梅が明治十八年まで綴った日記を紐解く
できれば旅日記も。

 十一月四日

2012-09-27 | 嘉永二年
  
朝、雪が積もっていたが直ぐに融けた。
今日はのどかだ。
二時過ぎに清が来た。
京師から手紙と神代杉で作られた文箱一つが送られてきた。
これはこの前、こちらから仏手柑、利夫人橘を清吉に送り、またそれを兄に送った事への挨拶だろう。
今晩主人は山本督学宅によばれた。
善一どのも加わって他にも二、三人居たそうだ。
裏庭になっている利夫人橘(みかんの一種)十三持たせたが二時過ぎに帰ってきた。
寿司少々のみやげがあった。
良蔵は淺之助どのへ米つきに行く。

火鉢を二つ取り寄せたらお代は五匁五分だった。
ところが赤い色が勝ちすぎているので権七を交換にやったら、値段がさらに高い物しかないらしい。


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十一月三日

2012-09-23 | 嘉永二年
  
今日も風があって寒い。
主人は評定所当番で十時前に家を出た。
昼過ぎに山中に行ったようだ。
留守中に善一が着物を返しに来た。
利夫人橘の実を十二個ばかり渡したがすぐに帰った。


(利夫人橘はミカンの一種?)



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十一月二日

2012-09-22 | 嘉永二年
 
強い風が吹いて冷えた一日。
主人は学校当番で帰りに三浦へも寄って夕方前に帰ってきた。
四時頃、泉州の伊崎文斉が来た。金二朱とそうめん一箱がみやげ。
酒を出したが半刻ほどで帰って行った。
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