一月十八日
ご機嫌伺いに出る。四時揃い。
今日は塾の日だがご機嫌伺いのために御殿に行く。
夏目が来る。沼野が用事有りと断ってくる。
十五日ひ鈴木久三郎から使いが来た。
年玉として裏つき一足、菓子一箱持たせ寄越す。
返事は後からと使いを帰した。
秋月重三郎が来る。
主人は留守だったが帰り道で会ったと連れだって帰り一盃だす。
塩路嘉一郎の身上のことを頼まれる。
夜、鷺の森へ皆で参るが小梅だけは留守番した。
安兵衞が土掘りにきた。
※ 鷺の森本願寺
和歌山市の中央部に位置する浄土真宗西本願寺派である鷺森別院(今も参拝客が多い)の周囲に所在します。
この鷺ノ森遺跡は、現地表面から約60cm下の江戸時代末期の生活面から約2.5m下の古墳時代の生活面まで6~7面の生活面が存在します。
これまでの調査では、古墳時代の溝、飛鳥時代の竪穴建物や掘立柱建物、鎌倉時代の井戸、戦国時代の堀、江戸時代の建物礎石や井戸、鍛冶関連遺構など各時代の生活跡が発見され、これらに伴う膨大な量の遺物が出土しています。
戦国時代の堀は約17m、深さ3mに及ぶ大規模なもので、当時の本願寺の方向と合致します。