小梅日記

主として幕末紀州藩の学問所塾頭の妻、川合小梅が明治十八年まで綴った日記を紐解く
できれば旅日記も。

四月二十一日

2019-02-27 | 嘉永六年 癸丑日記

四月二十一日 

まあまあの天気。
今日は八幡神社で馬駆けがあるとのこと。
しかし詳細がわからないので、まず4時過ぎから虎之丞と為之助らが行った。
が、雨が降り出しこよし宅で傘を借りてきた。
安兵衞は大師へ参るそうだ。
出口は田中へくらかけ一つ返しに行く。これも同時に帰る。
そこらまで傘を持っていきじきに帰る。
主人も久しぶりに無沙汰で村井多右衛門宅へ行き雨具を借りて夕方に帰る。
8時頃、市川梅庵、野口三伯、三木俊庵らがきた。
梅庵は頼んでおいた盆に彫り物して持参した。
酒や取口を取り寄せる。
誰かが持参したさまつ(早松茸)2本を吸い物にして出した。


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四月二十日

2019-02-20 | 嘉永六年 癸丑日記

四月二十日 

朝から浅之助に頼まれた合作を四枚全紙に絵を描く。
左氏の会に10名ばかりきた。
主人は二日酔いで気分が悪いようだ。
早々に廻状が来たので岩橋へ回す。
23日から150回ご法事のこと。
火の手元がぶれて御名を忘れてしまった。




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四月十九日

2019-02-14 | 嘉永六年 癸丑日記

四月十九日 

学校当番で主人は出て行く。
風呂を焚く。
いさが2時頃から出口の内田へ久野の見舞い。
筍を五、六本づつ分けた。
和田安太郎がタコを三つ持参。
それを夏目へ送り本を返した。
京都の前田から書状がくる。
主人は岩橋に行く。西川へ礼に行く。
辻野へも行き善之助も来て一緒に酒を吞んだそうだ。
提灯を借りて10時過ぎ帰宅。
安兵衞はいっときばかり働く。
夜、浅之助が来た。
合作を持参したが、これは江戸の人に渡すので明日の10時頃までに書いてくれとのこと。


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四月十八日

2019-02-07 | 嘉永六年 癸丑日記

四月十八日 

天気良し。
※日前宮の馬駆け(奉納競い馬)が先日から日延べされて256騎で行われた。大きな怪我はない。
主人は山本彦十郎殿へ行く。
健二郎、清吉らと大田村の斉藤を訪ねると病人があるとのことで妙堂寺へ寄って遊んだ。ちらし寿司などを持参したが寺なので食べずに持ち帰った。
料理屋で求めて持参するのがいいようだ。
提灯を借りてきた。
これは鷺の森(寺)の裏門前の魚門へ返す筈。
為之助は4時頃、虎之丞は夜分に帰宅した。


※日前宮
一つの境内に日前神宮(ひのくまじんぐう)と國懸神宮(くにかかすじんぐう)の二つの神社があり、総称して日前宮(にちぜんぐう)あるいは名草宮とも呼ばれる。入口から向かって左に日前神宮、右に國懸神宮がある。和歌山市内にある当社と竈山神社、伊太祁曽神社に参詣することを「三社参り」と言う。


日前宮


國懸神宮

和歌山駅からほど近い場所にある日前宮は、全国有数の歴史ある神社です。
日前宮が創建されたのは神武天皇二年、なんと約2600年前となります。
毎年9月26日に行われる最も重要な祭事「例大祭」は約2600年の間、一度も絶やさずに現在まで受け継がれてきました。
2600年もの間、神域として守られてきた境内には一種独特の空気感があり、和歌山市の町中にありながら、まるで森の中にいるような雰囲気。
歴史ある夏の風物詩としての薪能も有名で抽選によって観劇料は無料。
和歌山に住んでいたときの初詣はここでした。駐車場が無料です。



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四月十五日、十六日、十七日

2019-02-03 | 嘉永六年 癸丑日記

四月十五日 

こぬか雨が降ったが昼からあがった。
早朝に主人は野崎やまで薬のことを訊ねに行く。
会があって人々が来る。
三宅の娘のお久がくる。着物の表を二つあげた。
島谷が来た。
逢と則は今日帰る。



四月十六日 

上々の天気だ。
今日は内田によばれてる。
小梅と雄輔は先に行き主人が後から来た。
おおいにご馳走で盛り上がる。
10時頃から田中へ行って泊まる。
お舟は早くに二升仕舞う。



四月十七日 

今日も吉。
10時頃から田中の奥さんと連れだって遊川へ行く。
物見より人を見る。おおいに賑わう。
夕方から帰る。



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