五月十九日
終日、小雨が降り続く。
五月二十日
ようようと日が当たる。
糊(布類に)をする。
山本樟亭の三回忌の逮夜で呼ばれる。
四時前から八時すぎまで。
左氏の会があったがいつもより少し始めた。
五月二十一日
また曇る。
岩橋からはすいもをとりにきた。提灯を返す。
布安染物へ紋書で持参。
まわし地五尺五寸、一匁一分。緋縮緬一尺、一匁三分。これは梅本分。
太平御覧初一冊、合へき字類十冊を岩橋に使いに返えさせる。
二十一日は三浦殿へ九州の方から嫁御の道具がくるらしい。
まだ詳しいことは知らない。
三浦公の家人の岡田志津摩から、明日は縁女引越につき稽古お断りという手紙が来る。