ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート

「神話探偵団~スサノオ・大国主を捜そう!」を、「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に変更します。雛元昌弘

15 祖先神の祟り、怨霊の祟り

2009-01-03 13:54:02 | Weblog




古代の鏡の例
(黒塚古墳の三角縁神獣鏡)


●カントク 19:31
崇神天皇という名前について、最近の日向勤氏の本によれば、「神に祟られた天皇」という意味ではないか、という説を唱えているよ。

●マル 19:36
「崇神天皇」というのは、神を崇拝した信仰心の厚い天皇、あるいは、神として崇拝された天皇かとかと思っていたんだけど、神に祟られた天皇、人々に祟る天皇という意味も考えられるのね。

●ヒメ 19:42
「崇」という字の付く天皇は他にもいるの?

●ボク 19:44
今、確認しましたが、「崇」の字は、どういうわけか、非業の死をとげた天皇の名前に付いています。
例えば、32代の崇峻天皇は蘇我馬子に殺されています。早良親王は後白河法皇によって讃岐に流される途中、絶食して憤死し、怨霊(おんりょう)として恐れられ、後に崇道天皇と追称され、御霊神社などに祀られています。また第75代崇徳天皇(崇徳上皇)は保元の乱で破れて讃岐で死に(暗殺説もあります)、怨霊になったとされています。

●カントク 19:59
ボクのスマートフォンは便利だね。まるで、超小型パソコンだね。
井沢元彦氏は聖徳太子や崇徳天皇など、死後、「徳」の字の付けられた太子や天皇は怨霊である、としているよね。他にも「徳」の字の付く天皇がいたよね。

●ボク 20:06
孝徳、称徳、文徳、安徳、順徳天皇がいます。これらの天皇は、いずれも憤死に近いと思います。

●ヒメ 20:08
非業の死を遂げた天皇、怨みを呑んで死んだ天皇に、死後、「徳」や「祟」の字が付けられ、怨霊として崇拝され、鎮魂されているのはわかる。
しかし、崇神天皇は、そのような死に方はしていないわよ。大物主の祟りで疫病が蔓延したのであって、自らが怨霊になったわけではないよね。

●カントク 20:16
時間がかかるので、ボクちゃんのスマートフォンに入力を代わってもらうよ。
「祟りじゃあ」というのは、映画、八墓村で有名になったのう・・・、えい、なぜか、日本昔話の口調になってしまうぞ。
「祟り」には、2種類あるんじゃ。1つは、梅原猛氏や井沢元彦氏の、怨みを残して死んだ人の霊が迫害者に復讐して祟る、怨霊の祟りじゃ。
もう1つは、井沢元彦氏や日向勤氏の言う、祖先霊がその子孫に祀られないと祟るという、祖先霊の祟りじゃ。

●マル 20:23
なるほど。死者の怨霊の祟りと、子孫に祀られない祖先霊の祟りかア。
大物主の権力を奪った崇神天皇は、大物主の子孫でもないのに、大物主を祀ったために、祟りを受けたのね。

●ヒメ 20:28
確かに、祖先霊の祟りなら、大物主神を宮中から出したのは説明できるよね。
しかし、ミマキイリヒコ(後の崇神天皇)は、なぜ、アマテラスの鏡を宮中から出したのかしら? 子孫の崇神天皇にとって、アマテラスは大事な守り神である祖先神じゃない。
歴史学者はどう解釈しているの?


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