ミクロもマクロも

心理カウンセラーが気ままに書き続ける当たり前

知らぬ間に

2010-07-13 11:36:17 | Weblog
前回に引き続き、姉宅へ泊まりこんで、2日連続の心理学講座を受講してきました。
愛されたい、理解されたい、認めて欲しい。万人が持っている素直な欲望。でも、
それをひっくり返せば「依存」の何者でもないってことに、少なからず衝撃を
受けました。

育つ過程で、当然必要な依存です。人は、動物と違って、独り立ちするまで
10数年の歳月を要します。その間は、たっぷり愛されなければ、どこかに歪みが
生じて、その後の人生が辛く、苦いものになっていきます。無条件の受容、無条件の
承認が、人を独り立ちさせるのです。それが満たされなければ、過剰の無意識の
依存が巣食うのです、本人の知らぬ間に。それが無意識に根を張り続けるのです。
「わかって~~~!」って、依存が。

依存が、支配という形に変わることもあります。
どちらも、自分より他者を優先させている事は同じなのです。
俺の言う事を聞け!
あたしの言う事がどうしてわからないの!?
ここには支配欲が動いているのです。なぜ、・・・依存しているからです。
あたくしもその例にはずれませんでした。弁解の余地はありません。

意識は、氷山に例えられます。海面から出ている部分が意識。それは5~
10%に過ぎず、残りの無意識の部分が人を動かしているという事実。
押さえている、隠す、もしくは他者に委ねる、そんな心作用なのです無意識は。
本能部分に「ねばならない」「すべきだ」の圧力がかかり、それが意識を
飲み込む時、人は心身症になります。身体が悲鳴をあげるのです。
依存からの脱出が必要なのです。
そのための理由付けや否定は意味のないことです。

♪あなたが5才の頃、~~♪ 繰り返し出てきます。ああ、5才の頃、あたくしは
幸せの絶頂にいました。心は全開でした。天真爛漫でした。自然と一体でした。
誰の曲?
中島みゆきの曲でした。聞いた事の無い曲です。
それもその筈です、少年院にいる少年少女に聞かせる曲。
悲しい時、不幸と感じる時、明るい、楽しげな曲はいけません。思う存分泣いて、
吠えて、泣き崩れるのがいいのです。負の感情は吐き出さなければ、いつまでも
その人物を苦しめ続けるのです。

7曲、趣の違う音楽を聴かせられました。
それぞれ1分強~3分あたりの長さです。
「あなたが映画監督として、このシーンはこれって感じで、曲から浮かぶシチュ
エーションを書いて下さい」という指示。
同じテーブルの人と言い合います。その感じ方の違う事!
そして、かすかに流れる童謡に合わせて、講師が語ります。父と母の事を。
父親の居ない(戦死)家庭で育ったあたくしですが、母の壮絶な人生を
思い返していました。涙がとめどなく流れ落ちます。

最後に、講師が言います。
「音楽は大きな力を持っています。是非活用してください。因みに、今日は
皆さんは音楽セラピーを受けてたのですよ」
ビックリしましたが、何となくいい気分になっていたのは、それだったのです。
1/f=ゆらぎ。心地よい音。美空ひばり、山口百恵、森本レオ、等。
猿の100匹目の行動。他に、興味深い、常に気になっていたあたくしの考えに、
認印を押してもらってるような、そんな講座がもう少し続きます。