ミクロもマクロも

心理カウンセラーが気ままに書き続ける当たり前

1枚の紙から巡る世界

2005-08-26 11:13:04 | Weblog
さて父の事です。
と言っても、親子の対面はないままに、父は死にました。
  
        御祭神調査の件(回答)

 階   級 ・ 陸軍軍曹(ちなみに死亡後、一階級昇級と聞きました、かつて)
 所属 部隊 ・ 独立高射砲第42大隊
 死没年月日・ 昭和21年1月19日(戦病死)
 死没 場所 ・ ソ連ウスリー州ウオロンロフ第8収容所
 死没時御遺族・(妻) 母の名

これに父の死没時本籍地と合祀年月日が記載。

先日、終戦60年の8月15日をいい記念に、初めての靖国参りをした時に、
お願いしていた父の死亡についての回答が、神社から送られてきたのです。

先にも書いたとおり、父という存在は、私には観念の上でだけしかありません。
ただ、ただ、日本に残した両親、妻そして子ども達への思いは、いかばかりだ
ったろうか、その1点だけが、父の無念さに、涙を禁じえないのです。
そして、あのソ連が崩壊して、彼の極寒の地で生涯を終えた日本兵の埋葬場所も
公にされて、私は「厚生省」に電話をかけて、父の埋葬状態を問い合わせました。
結果、その場所は、ゴミのように死体を埋めたことが判明しただけでした。
個別の判断不可能と言う状態での埋葬だったことが、わかっただけでした。

まあ、キリスト教では、生きている間が人間で、死亡と同時に「it」という物
体になってしまうことは知っていました。元々がロシア正教の国であっても、
そこに乗った共産主義は、表向き、宗教を阿片と言って追放してきたのですから、
父の死体に対してのなされようは、まあ、仕方がなかったと思うより、それこそ
仕方がなかったのです。
でも、これは親子の対面がなされなかった子どもの言い分なのでしょう。
両親の、妻(私達の母)の嘆きは想像を絶するものであった事は言うに待たない、
事実を突きつけられて、ただ、うちの場合は「抑留戦病死」という公報だけで、
その死を受け入れなければならなかったのです。

けれども、身の不幸に打ちひしがれて嘆いている時間も気持ちもなかったのです。
ゴタクを並べてもせん無いことと、生物としての本能が、生きることを要求した
のです。生きているものは、全力で生きていかなければならない環境、状況であっ
たのですから。けれども、母は、遺品の、遺髪1本もない父の死を、どこかで否
定したかったのでしょう。引き上げ船が入る度に、その帰還兵の名がNHKで放送
されていました。
「岸壁の母」ならぬ、「ラジオの前の妻」を、ずっとしていた姿は今も私の網膜
に焼きついています。                   

ただ、死没時遺族が(妻)とだけ書かれていたのには、そうなの?って思ったわ。
子どもは遺族じゃないのね、って。今更どうでもいいことなんだけど。
モノに執着しない私だけど、たった1枚のこの紙切れが唯一父と私をつなぐもの
かも知れないと思うと、まるめてポイって気持ちにはならないわね。
いつかウスリー州ウオロンロフという場所に行かないとは断言できないのですもの。
やっぱりロシア語も本気に勉強しようかなあ、あのなじみのない文字と。
何もNOVAなんかに行かなくても、今のこの日本では、いっくらでも勉強できるの
よね、その気にさえなれば。参考書はほとんどCD付きだし、ラジオ・テレビもね。

そんなこんなの感慨を思った1枚の紙切れだったのです。    合掌

   ♪ここ~は地の果てアルジェリア~~
     どうせカスバの夜に~咲く~~~♪     「カスバの女」

ジブラルタル海峡を境にして、アフリカ大陸の北 モロッコ、アルジェリアを
駆け抜けて、アフリカの熱風がイベリア半島を襲って、今ポルトガルは灼熱地獄。
何年か前にも、フランスで多くの人が、暑さで亡くなって、地中海気候は心地い
いって、むか~し昔、義務教育で、色んな〇〇気候って習ったわ。その中の一つ
にあった地中海気候。
その快適なはずのヨーロッパの国々が今、自然の牙の元にさらされているのよね。
西は熱波、東は洪水。スイス辺りでも観光客の避難が大変そうね。

でも、それはヨーロッパだけの問題じゃないわね。北半球のいたる所の過酷な現象。
この愛しの日本も、去年から北陸は水浸しが続いて、今年は四国の香川県はダムの
底が見えるほどになって。 ねえ、人間の力って、宇宙に滞在できるまでになって、
すごいわねえって思ったりするのよ。だけど、地球を襲う自然の猛威の前には、亀
みたいに首をすくめてるしかない事の方が多い、よね?
いつも、愚息その①と、「地球が怒ってる」ってね。
いろんな人が、2020年代には、たいへ~~~ん、てな事が起こるって。
そう、地球の軸は歪んじゃったみたいだし、地球はオレのもの、って心から思って
るとしか思えない東西2大、そっくり気質の国があるからねえ。人為的にも起こり
うる公算は強いわね。温暖化によってもね。でも、それを喜んでる国があるから困
ったものよ。
どこって?もちろんロシアという国よ。
日露戦争だって、その国の南下政策の一環で、起こった戦いだったのですもの。
でね、温かくなると、耕地面積が増えるから、「嬉しい!」らしいわよ。
それで?だから? もちろんじっくり見学するのよ私は。どうなるかね。
そう、この前お会いしたミサコさんと一緒にね。
「こんな劇的な事を見ないでどうするのよ!ねえ」
の二人ですから。
怖いお話でしょう?エッ怖い女だって?ううん、素っ頓狂な女。
                        ただ~、それだけ~~よ。