蒲田耕二の発言

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4Kテレビ

2013-04-07 | テレビ
嵐の前のいっとき、といっても東京近辺では大山鳴動ネズミ一匹て感じの低気圧だったが、数寄屋橋のソニーで4Kのデモンストレーションを見る。

デジタルの音は嫌いだが、テレビがデジタルになったときは感心したね。それまでのモヤモヤ粗い解像度ややたらぶっとい輪郭、ゴーストその他のノイズ等々の難点が一挙に解消された。ま、ブラウン管テレビにも深い陰影、なめらかな色調といった液晶にはない美点があったけど。

それがさらに4倍きめ細かくなるというんだから、さぞかしと期待して出掛けたんだが、なーんだ、大したことないじゃん。

歌舞伎の部分中継と役者のインタビュー映像だったが、勘九郎や猿之助の顔色が白茶けて血の気がない。赤や黄の原色が躍る歌舞伎の衣装がすっかりくすんで見える。色の汚さは、主としてプロジェクター映写のせいだろうけど。

画面の中で、リアルだ、臨場感がある、云々のセリフを役者に吐かせていたが、これって、ハイビジョンの売り出し時にも使われた耳タコ・フレーズだよね。

4Kの長所は200インチの大画面でもピントがぼけない点なんだろうが、それじゃあ普通の家庭にはまるでご利益ないじゃん。200インチの巨大テレビなんて、どこの家が入れるんだよ。少なくともオレは、テレビが仏壇みたいに壁の真ん中でふんぞり返ってるのが嫌いなタチだから、いくらスペースがあっても32インチ以上のサイズは絶対やだね。

テレビ事業は大赤字で、ソニーに限らず家電メーカーの業績不振の元凶だそうだが、こんな風に技術優先、ていうか技術者の自己満足で市場のニーズを無視してるから売れないんじゃないの? 3Dテレビなんていうアホな代物も結局、オレの予言どおりコケたし。

それより、印刷技術を応用した有機ELテレビの量産化が2011年には実現すると4~5年前に朝日が報じたが、あれはどうなってるんだよ。液晶の高精細化より、そっちの方がよっぽど有意義ではないか。いま32インチ以下の液晶テレビを買おうと思っても、安かろう悪かろうの手抜き商品しか売ってないんだからさ。

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