のアニメを無断上映していた大阪の父子を逮捕。フィルムを車に積んで、北海道から鹿児島まで回っていたんだと。
これ、間違いなく著作権法違反の犯罪です。悪いことです。分かってます。でもさあ、なぜか憎めないんだよなあ。
いまやDVDだのブルーレイだのが氾濫してる時代だよ。いや、こういうパッケージ・ビデオも時代遅れになって、テレビをネットにつなげば即座に観たい映画が観られる時代だよ。
体育館か公会堂か知らんが、ある程度の人数が入れる会場を借りて、あるいは暗くなってから空き地にスクリーンを張って、フィルムを映写機に掛けて……って、そんな古典的なやり方で上映会やってモトが取れたのかね。
逮捕された父子、カネ目的だけでやってたのかなあ。
オレが小さかったころ、娯楽はラジオと映画しかなかったから、小学校の講堂や校庭で開かれる映画会には大人も子供もぎっしり詰めかけた。使い回しのフィルムはキズだらけで画面には縦縞のノイズがしょっちゅう入り(これを「雨が降る」と呼んだ)、フィルム交換のたびに、つまり約10分おきに上映が中断した。
それでも薄汚れた白布の上でチラチラ人影が動くと、みんなワクワクした。映画とは、それぐらい当時の人々の関心を占め、心を奪っていたものだった。
ウディ・アレンの映画で(『ブロードウェイのダニー・ローズ』だったかな)、ゴム風船を捻って人型を作ってみせる芸人なんかが出てくるのがあった。もちろん、そんな芸にはもはや誰も見向きもしない。そういう時代遅れの売れない芸人に対する慈しみにみちた映画だった。
無断上映の父子、映画という前世紀のメディアに郷愁があったんじゃないか。みじめな境遇には落ちても、かつてのエンタメの王様に対する愛情は失ってない。そんな気がするんだよね。とんだ買いかぶりかも知らんけど。
これ、間違いなく著作権法違反の犯罪です。悪いことです。分かってます。でもさあ、なぜか憎めないんだよなあ。
いまやDVDだのブルーレイだのが氾濫してる時代だよ。いや、こういうパッケージ・ビデオも時代遅れになって、テレビをネットにつなげば即座に観たい映画が観られる時代だよ。
体育館か公会堂か知らんが、ある程度の人数が入れる会場を借りて、あるいは暗くなってから空き地にスクリーンを張って、フィルムを映写機に掛けて……って、そんな古典的なやり方で上映会やってモトが取れたのかね。
逮捕された父子、カネ目的だけでやってたのかなあ。
オレが小さかったころ、娯楽はラジオと映画しかなかったから、小学校の講堂や校庭で開かれる映画会には大人も子供もぎっしり詰めかけた。使い回しのフィルムはキズだらけで画面には縦縞のノイズがしょっちゅう入り(これを「雨が降る」と呼んだ)、フィルム交換のたびに、つまり約10分おきに上映が中断した。
それでも薄汚れた白布の上でチラチラ人影が動くと、みんなワクワクした。映画とは、それぐらい当時の人々の関心を占め、心を奪っていたものだった。
ウディ・アレンの映画で(『ブロードウェイのダニー・ローズ』だったかな)、ゴム風船を捻って人型を作ってみせる芸人なんかが出てくるのがあった。もちろん、そんな芸にはもはや誰も見向きもしない。そういう時代遅れの売れない芸人に対する慈しみにみちた映画だった。
無断上映の父子、映画という前世紀のメディアに郷愁があったんじゃないか。みじめな境遇には落ちても、かつてのエンタメの王様に対する愛情は失ってない。そんな気がするんだよね。とんだ買いかぶりかも知らんけど。