蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

「潰さなアカン」

2015-06-27 | 自公政権
百田尚樹とかいう三文文士は去年の都知事選のとき、田母神某なる時代錯誤の政治ピエロを応援して、ほかの候補は「人間のクズ」とやったヤツだよね。やしきたかじんの伝記がデタラメだってんで袋叩きに遭ったりもした。これくらい言葉に無神経なヤローが作家やってること自体あきれるが、今度の暴言も、そういう無神経さから出たのか。いや、ちゃんと効果を計算したものだろう。

「勉強会」と称する集会は非公開だったそうだが、廊下に待機した報道陣に聞こえるようにマイクでしゃべっていた。何が「冗談」だ。

自民の若手議員の「マスコミを懲らしめるには」発言も無論、確信犯。報道陣が聞いて萎縮するのを狙っている。

安倍や菅が「遺憾だ」「非常識だ」と常套句で応じたのも茶番劇だ。若手を鉄砲玉に使っといて、表向きは非難のポーズをとる。本気で悪いと思ってるなら、発言した議員に謝らせろよ。

安倍と菅には、どうせ野党もメディアも何もできゃせんよ、との思い上がりがあるのだろう。まあ実際、民主や共産の抗議は負け犬の遠吠えに近いよな。NHKも朝日も、いまや世論形成力を失ったに等しい。昨夜の報ステのお座なりなことといったら、ふだん毒にも薬にもならないことしか言わないNW9のキャスターの発言の方が、まだしもホネがあったぐらいだ。

しかし安倍は、民意を忘れちゃいないかね。

安倍の支持率はすでに40%を割った。今度の騒ぎが支持率低下に拍車を掛けることは、間違いないだろう。ひょっとしたら、政権の命取りになるかも。安保法案が憲法学者に違憲と断じられて以来、国民のあいだには次第に安倍のファッショ・イメージが広がっているのだから。
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「ニガー」

2015-06-25 | 文化
オバーマが公開の場で差別語を使い、波紋を呼んでいるらしい。東京新聞デジタルの記事を引用すると、「人前でニガーと言うのが失礼とかいう問題ではない」。

これだけでは、まるで差別肯定みたいに聞こえるが、オバーマは人種差別はまだ克服されていないとも発言しており、要するに差別は用語の問題ではないと言っているのだ。

国際婦人年の期間中のことだから、随分と古い昔の話だが、東京で開かれたとある国際会議を思い出す。出席者の一人のジョン・アーヴィングが、検閲がある状況よりもポルノグラフィが氾濫する状況の方がマシだ、と発言した。言論の自由の大切さを訴える発言だった。

するとたちまち、スリランカその他の女性運動家たちが猛反発した。「ポルノは女性の性的搾取だ」「女性の肉体を商品化するものだ」「アーヴィング氏は女性を貶めるつもりか」

お説ごもっとも。でもさあ、論点ずれてない? アーヴィングは別にポルノを肯定し、推奨したわけではない。比喩として持ち出したにすぎない。

オバーマの「ニガー」は、この騒ぎを思い出させるんだよなあ。米大統領が「ニガー」を表立って使うことは何世代もなかった、などとNYタイムズまでが言わずもがなの記事を書いている。

ま、最近のオバーマは多国籍企業の手先と化してTPP成立に狂奔するなど、ノーベル平和賞の面汚しでしかなくなってるけどね。

ついでに、ひところ日本で異常なまでの言葉狩りが横行したことも思い出す。いや、いまでも横行しているのかな。『ちびくろサンボ』が廃刊に追い込まれたり、江戸落語の多くが演じられなくなったり、筒井康隆が休筆宣言を出したり。当時、特定の個人が差別語探しにせっせと精を出していたらしい。

こういう病的な正義感に駆られた人物は、次の特徴を持つ。単語のみに反応し、文脈は考慮しない。「正義」を実行する自分に陶酔し、反対意見には聞く耳を持たない。

こうした独善がファシズムに向かうことは、言うまでもないだろう。違憲の安保法案、辺野古の基地移設、予算オーバーの新国立競技場建設その他、諸問題に対する現政権の姿勢と一緒。
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ジンバブエ・ドル

2015-06-18 | 国際
2、3日前、インフレ率5000億%超のジンバブエで対ドル両替レートが3京5000兆分の1になり、通貨が廃止されたと報じられた。

破綻国家のおバカなニュース、ぐらいで片づけられてしまったが、これ、他山の石と違うか。日銀の「異次元の金融緩和」って、ジンバブエ政府のやり方と基本的に一緒じゃん。どっちも実体経済の裏づけがない。

あの国のムガベなる典型的アホ独裁者は、失政で生じた財政危機をゴマかすために通貨を乱発し、ハイパー・インフレを招いてさらに財政を悪化させた。廃止になった通貨は、いまや土産物店の商品だそうだ。アマゾンでも、100兆ドルなど天文学的額面のジンバブエ・ドル札がセットで売られている。

安倍と日銀は、対GDP比200%超の財政赤字を抱えながら、株価アップと円安を図るために金融緩和を強行し、年金の原資の4分の1を株式市場に注ぎ込んでいる。愚かさにおいてムガベといい勝負じゃん。外国の機関投資家が利益確保で国債売りに出たら、どうする気だ。

来年から選挙権を手にする10代の諸君、よく考えた方がいいよ。無責任な金融緩和のツケを払わされ、その上、もしかしたら前線に送られ身体を張ってドンパチやらされることになるのは、君らなんだから。
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特殊詐欺

2015-06-03 | 社会
倉本聰が特殊詐欺防止に自筆の書を警察に贈ったという。まことに結構な趣旨だが、3日付けの東京新聞オンライン版によると、その文言がひどい。

「子供の声ぐらいまちがえるな」
「我が子の声だと信じてしまうのは我が子とのつながりが遠いということだ」

まるで、悪いのは被害者の方だと言わんばかりではないか。

振り込め詐欺の犯罪組織が被害者の家族構成や生活実態をどれだけ綿密に調べ上げ、ウソを真実と思わざるを得ないぐらい巧みに演じるか、分かってるのか。

自分だけはだまされないと思っていたのに、と唇を嚙む年寄りがどれだけいるか、倉本は調べもしなかったのか。

だいたい「我が子とのつながりが遠い」のは親のせい、みたいな言い方だが、どっちかと言えば、年老いた親とのコミュニケーションを避けたがるのは子供たちの方だろう。説教するなら、彼らの親不孝を叱れよ。

たまにしか掛かってこない子供たちの電話を、田舎の親はどれほど楽しみにしていることか。老いて孤独な親は、いつもと違う声と口調をいぶかりながらも「子供」の声を聴きたい一心で詐欺犯の電話に聴き入り、デッチ上げ話に引きずり込まれてしまうのだ。

そういう人間の心理心情を推察し、理解し、表現するのが作家、劇作家、シナリオライターの役目のはずだが、倉本聰の作家的感性はすっかり鈍化しているらしい。

倉本は数年前、お国のために死んだ兵士の墓に政治家が参拝しないのはけしからん、みたいなバカなドラマを書いて自身の劣化を露呈した。靖国から莫大なカネが出たんだろうけどね。そのモウロクぶりは、いまや手に負えないレベルまで進行したようだ。

曽野綾子のアパルトヘイト肯定でも書いたが、自分が何を言ってるかも理解できない老害源は早く消えてくれなくちゃ困るよ。身の程わきまえず、デカいツラでしゃしゃり出てくるな。
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