蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

スカイツリー

2012-02-10 | 社会
スカイツリーの建設が発表されたころ、東京タワーが思い出したように脚光を浴びたよね。『三丁目の夕日』とか、リリー・フランキーの『オカンとボクと、時々、オトン』とか。東京タワーはいつの間にか、昭和のシンボルになっていた。

オレは昭和人間の一人だが、東京タワーは嫌いだから一度も登ったことがない。エッフェル塔を真似たが建材が高くつくから細身にしました、みたいなフォームが初めから気に入らなかった。日本人の西洋コンプレックス丸出しではないか。

開業当時、外国人の方はこの「クレイジーな」行列に並ぶ必要はありません、専用入り口からどうぞ、という意味の英語のアナウンスが流されていると報道されて、ますます嫌いになった。当時、外国人はアメリカ人の代名詞だった。

いま見ても、赤白2色に塗り分けられた角錐型の鉄塔は、不景気で建設中止になったビルの鉄骨がいたずらに錆びていく様を連想させる。うそ寒くなる。

それに対して、スカイツリーの丸っこい姿は、なかなかいい。ケタ外れの高さにもかかわらず、尖った切っ先を突き上げて天に挑戦しているといった、猛々しい風情がない。銀色の丸い和みは、それよりもむしろ仏壇のロウソクを連想させる。そう思うのも、オレが昭和人間のせいかな。

ライトアップをおおむねブルー系の光でやってるのもいい。日本人はもともと青が好きなのだ。海の青、若葉の青、サムライ・ブルー。

ともあれ、嫌いではないがオレがスカイツリーに登ることもないだろう。開業時には、もはや東京を離れてるし。
コメント
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