蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

モラルの頽廃

2018-08-31 | 社会
昨日の日経ビジネスオンラインに、目を剥くような記事が出ていた。アンチ安倍の朝日の記事じゃないから、信憑性は高いと思うよ。

ゼネコンの談合発覚などでケチのついたリニア新幹線に、3兆という莫大な税金が投入されている。ところがそのリニア、開通したところで採算が取れる見込みは全然なく、あの爆音公害と赤字の垂れ流しで歴史の彼方に消えたコンコルドと同じ末路をたどること必至なんだと。

つまり3兆は、ドブに捨てられるワケだ。

しかも借りるJR東海の方は無担保で、30年間返済を猶予されるんだと。くりかえすが、これ、原資は税金だよ。

なんでこんなムチャクチャがまかり通るのか。

一昨年の6月1日に安倍が「新たな低利貸付制度でリニア計画を前倒しする」と発表し、その瞬間から巨額の財投資金が動き出したそうだ。なんでも、JR東海の名誉会長が安倍の無二の親友なんだとか。モラルの劣化に目まいがする。

これ以上はアタマに血が上って詳しく書けないので、ぜひリンク先を読んでください。

モリカケ問題の何が問題だったかというと、権力者が情実で行政を左右し、官僚が公文書の改竄という犯罪を行っていたことだろう。つまり、法治体制の空洞化。

オレたち日本人が毎日安心して生きていくために、暮らしをガッチリ支えてくれてると思っていた社会はいま、土台にピシピシと音を立てて亀裂が走っている。

これ、国家的スキャンダルじゃん。しかし、なぜか朝日も東京もスルー。いまや安倍の広報番組と化したNHK-NW9と報ステは、もちろんスルー。情けない。

報ステと言えば、小川アナがネット放送のAbemaに飛ばされるんだってね。骨抜き報ステではいま、キャスターとコメンテーターのジイさんと男性アナが気持ちの悪い男同士のママゴトやってるが、その中で彼女一人が気骨のあるジャーナリストスタンスを保っているので、安倍のお友だちの早河テレ朝会長やエンタメ路線一本槍の現プロデューサーに睨まれたんだそうな。リテラの情報だから、どこまで真に受けていいか知らんけど。

小川アナはキャスターの富川某とかいうトッチャン小僧と不仲だそうだが、こいつが社内上層部の空気を読んで彼女をいじめてるんだとしたら、クズだね。男の風上には置けない。

もっとも、小川アナにも悪い癖があって、この人、しばしば相手の話を最後まで聞かず、性急にしゃべり出す。話が重なって聴きづらい。それでも彼女すらいなくなるんじゃ、報ステももはやNW9以下、Mr.サンデー以下。見る価値ないね。
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こだわり歴史絵巻

2018-08-27 | 映画
スタンリー・キューブリックの『バリー・リンドン』をNHK-BSでやっていたから録画して観る。こんな長い映画、とてもリアルタイムじゃ付き合えない。40年前の古い映画だが、デジタル修復したのか、色彩が素晴らしくキレイだった。

封切り当時に観たときは、雑草の生命力でのし上がった庶民が、結局は卑怯で陰険な貴族にしてやられる物語、て感想だったが、時をおいて見直すと、印象が異なる。貴族のアホ女をたらし込んで財産を横領したペテン師の物語とも取れる。最後に罰を受けるのは当然じゃん……とか思うのは、オレがトシ食って保守化したせいかね。

しかしキューブリックとしちゃ、実は物語などなんでもよかったのかもしれない。どうもこれ、73年の『ルートヴィヒ』への対抗意識から作った気配アリだもん。

察するところ、ヴィスコンティの壮麗なヨーロッパ宮廷文化の再現を観て、そっちが19世紀バイエルンならオレは18世紀イングランドだとハリウッド随一のこだわり監督が奮起した。でなきゃ、カビが生えたサッカレーの小説なんかワザワザ持ち出すワケが分からん。

人々の服装や化粧の時代考証から色彩構成まで、凝りまくりの画面は1カット1カットが古典派絵画なみの緻密さだ。まさしくハリウッド版ヴィスコティ。伯爵家付きの牧師なんて、よくまああれだけイングランドの上流階級特有の細長い顔をした役者がいたもんだね。

という視点から見ると、主演のライアン・オニールがヤンキー臭さを消し切れてないのが少々目障り。頭でっかちで度胸のない少年の描写が軽蔑的なのも、アメリカ人特有の価値観だ。

ともあれ、大ヒットが見込めるアクションやファンタジーは別として、これだけ贅沢の限りを尽くした作品は、ハリウッドでももはや無理かもね。世界が幸せだった70〜80年代よ。
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前科

2018-08-06 | 政治
野田総務相の夫が元ヤクザだと文春がバラして、ネトウヨが鬼の首を取ったような騒ぎ方だが、そうだろうなあ。勝ち目がないとはいえ、いちおう総裁選出馬だもん。

ネットを漁ってみると、ちょうど1年前にも文春は同じバクロ報道をしたらしい。なんでまた、いまごろ蒸し返すのかね。

まあ、この程度の泡沫に近い候補を潰すために安倍がそそのかした、とは考えにくいけどね。

しかし野田もまた、思い切ったことをしたもんだね。結婚したときは無論、夫の過去を知っていただろう。文春その他のイエロー・ジャーナリズムにいずれは嗅ぎつけられる、とも予想しただろう。日本初の女性首相を目指すなら、大きなハンデになるとも分かっていただろう。

それでもなお結婚したってことは、彼女にとって、夫に選んだ男性にそれだけの人格的長所があったということなんじゃないか。ヤクザ云々は関係ないだろう。

それとも、日本の政界は闇社会とズブズブだからヤクザとコネを作っといた方がいいと思った?

冗談はさておき、野田聖子って政治家はリベラルっぽいとはいえ、しょせん自民の代議士だからオレは全然支持しないが、あえてリスクを取った度胸には感心するね。

野田は「夫は普通の人です」と言ったそうだ。それに対して、「夫は普通じゃないけど、私にとって必要な人だと思っている。理解しづらいと思うが、ご理解いただきたい、なんて言えたら、なおよかったのでは?」という意見がネットにあった。この辺りが一番、まともな反応なんじゃないか。

元ヤクザ云々とゴチャゴチャ言うなら、元ヤンキーが売り物の義家某とかいう、文科省に巣くっている安倍のタイコ持ちをなんとかしろよ。
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諫早開門ちゃぶ台返し

2018-08-01 | 社会
官僚は官邸の顔色をうかがって公文書を改竄。国会答弁では白々しいウソ。下っ端代議士は低次元の差別発言でご機嫌取り。司法は確定判決を覆す決定。安倍は権力を握る心地よさに酔いしれてるんじゃないか。党則をムリヤリ変更しても3選出馬したくなるワケだよ。

漁業者の反対を無視してギロチンと呼ばれた鉄板が次々海に突き刺さり、諫早湾が外海から閉ざされて、はや20年。2010年に出ていた開門命令の確定判決が、国の請求で事実上、無効化された。

その理由が、漁業権が消滅したからと言うんだからアキれるしかないね。堤防閉め切りのせいでノリも漁業も大不漁になり、漁師は漁をしたくても出来なかったんだよ。この間、国は確定判決を無視して堤防の開門を引き延ばしてきたんだから。

のらりくらり引き延ばしていれば、そのうちチャラになる……モリカケの開き直りと基本、同じパターンじゃん。

国が裁判所の確定判決を履行しない。つまり、国が平然と法律違犯を犯す。これだけでもア然とする。

開門しない分、国は漁業補償を提案した。こっちは原発用地選定でよく使われる常套手段だね。カネで住民を分断する手口。しかし、漁業者側は拒否した。プライドのある人間なら、札束で頬を張るよう仕打ちに反発するのは当然だろう。

今回、この補償提案も漁業権消滅を理由に撤回されるという。漁業者は踏んだり蹴ったりだ。

これって、日大アメフト部コーチの脅迫的口封じを連想させるね。「黙っていれば一生、面倒を見てやる。そうでなければ総力を挙げて潰す」

日本て、本当に法治国家かよ。
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