蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

暴走

2015-02-22 | 新聞
今朝の東京新聞「筆洗」、あまりに見事な出来だったからエバーノートにクリップしておいた。

実際、昨今の安倍政権には寒気がするよなあ。特定秘密保護法、集団的自衛権行使容認と来て、今度は周辺事態法の改変。つまりは世界中で戦争をやりたい、やる、との意思表示にほかなるまい。

軍事費負担を日本に肩代わりさせたいオバーマに迎合しているのだろうが、安倍自身も好戦的体質であることに異論の余地はないだろう。

そこへ持ってきて、防衛省が自衛隊のシビリアン・コントロールを廃止する方針だと。もはや恥も外聞もないね。安倍が権力の座にあるあいだに、やりたいことを全部やってしまおうって魂胆が見え見え。

人質を見殺しにし、アパルトヘイト肯定論を新聞に載せ、沖縄の珊瑚をコンクリートブロックで押し潰し、パンドラの箱を開けたように次々醜く忌まわしい事態が安倍政権下で噴き出してくる。

曽野綾子の「アパルトヘイト擁護なんかしてません」て、小保方某の「STAP細胞はありますぅ」を思い出させるね。

それにしても、朝日「天声人語」のダラシないこと。政権と自衛隊の暴走が始まったというのに、猫がどうのこうのとアホな世迷い言でお茶を濁す始末だ。慰安婦問題の後遺症がアリアリ。そんなに安倍がこわい? それとも、安倍にベッタリの上層部の顔色うかがい?

そう言えば、防衛省設置法の改変案を、今朝の朝日デジタルはまったく報じていない。こんなに重要な、怖ろしいことを。
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集中バッシング

2014-09-12 | 新聞
近ごろトシのせいか、昔のことをよく思い出す。オレが高校生だったころのことだから、もう半世紀以上前のことだ。通っていたのは、大正時代に設立された都心の高校だった。

生徒会長の選挙があった。全員が講堂に集まり、立候補者がそれぞれ所信表明(というと大げさだが)をした。中に同級生のAがいて、ざっくばらんな口調で生徒たちに語りかけた。「あのヨー、オレさあー、会長になったらさあー」

当時の高校生が普段、プライベートな会話で使っていた口調である。

その後、質疑応答になり、同じく同級生のBが質問に立った。「A君は会長になっても、自分のことをオレとか言うんですか。そういう乱暴で品のない言葉遣いが、伝統あるわが××高校の生徒会長にふさわしいと思いますか」

会場が騒然となった。それまでの和やかな空気が険悪モードに一変した。客席の生徒たちが我先に立ち上がり、壇上のAに指を突きつけて難詰を始めた。「オマエは学校の恥だ」

文字どおりの集中砲火だった。

正直言うと、オレもそのときBの言うことはもっともだと思った。Aは普段おっちょこちょいなところがあり、Bは優等生だったからだ。いま思えば、ホントに恥ずかしい。オレを含めて、ここを先途とAを非難した生徒たちの「正義感」が恥ずかしい。

いまの日本、あのときの生徒会を連想させるんだよね。誤報の朝日に指を突きつけて「オマエは日本の恥だ」。そういう世間の「正義感」が気持ち悪い。

エラそうに。
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慰安婦報道

2014-08-12 | 新聞
それにしても朝日は、なんでこんな時点で「(吉田証言を)虚偽と判断」などと言い出したのかね。いや、橋下みたいに遅すぎると言ってるんじゃないよ。

朝日は1997年に慰安婦問題の特集をやり、その中で吉田証言の「真偽は確認できない」と書いてるそうじゃないか。ならば、とっくに証言の有効性を否定していたわけだ。何もいまさら「取り消します」と言い出す必要はあるまい。

オレは別に、朝日を擁護したくてこんなことを書いてるんじゃない。むしろ逆だ。

今度の朝日の行動(報道じゃないよ)によって、もっとも大きな打撃を受けるのは誰か。それは、国家主義的情念ではなく、人道主義的理念に基づいて行動している人々だろう。具体的に言えば、慰安婦支援やヘイトスピーチとの闘いに当たる市民たちだ。

言うまでもなく、彼らの大半は倫理という共通項によって護憲勢力、集団的自衛権行使反対勢力とかぶる。朝日も分かっているはずだ。

いわば、日本の名誉というべき部分にダメージを与えることを承知で、言う必要のないことを言う。これって、なんの意図もなし?

勘ぐるなら、産経や読売のような単細胞と違って朝日ははるかに巧みに狡猾に、安倍政権の長期安定化支援に乗り出したのではないか。国民がそれと気づかないほど緻密な計算のもとに、知識人層の信用を失わないやり方で。

なんせこの新聞社の幹部は、多くが東大で大物政治家や高級官僚と机を並べた仲だからねえ。互いにツーカーで気心が通じている。政治部の記者は、総理、幹事長クラスともため口で会話できるそうだし。

リベラル言論で信用を確保し、しかし実際には手の込んだやり方で時の政権の意向に沿うよう世論を誘導する。「プル新」「営業左翼」とは、60年代の新左翼が朝日につけた呼び名だった。
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朝日の臭み

2013-09-03 | 新聞
やたら若者に媚びた記事を載せたり(AKBの総選挙速報とか)、販促のデジタル半額キャンペーンをやったり、天下の朝日も最近の部数落ち込みにはかなり慌ててるみたいだね。オレも宅配購読はとっくにやめた。

とはいえ、やっぱり読売や毎日よりは情報収集力があるし、多少は信用も出来るからネットでは毎日読んでるが、時々なんでこの新聞が嫌になったのかを思い出さされる。朝日の記者特有の上から目線体質にヘキエキしてしまうのだ。

たとえば昨日更新された『文理悠々』というコラム。かなりのベテラン記者とおぼしい白髪のオッサンがジャズについて書いてるんだが、こんな調子なんだよね。

「ジャズはいま、都市生活の隅々にバックグラウンドとしてしみわたっている。
 それはあたかも宇宙の背景放射のようだ。地球人は、宇宙誕生の大爆発ビッグバンの名残を、弱い電波のかたちで四方八方からとめどなく浴びつづけている。同じようにジャズの背景放射に浸っているのが、いまの僕たちだ」

やだねえ。なんでこんな大げさな、くっさい文章が平気で、てか得意げに書けちゃうわけ? オマエら無知な大衆は知らんだろうが、とでも言いたげに。

天下の名門校を出て天下の名門企業に在籍してると、謙虚さってものが自然と失われていくのかねえ。オレなんざ、何かの間違いでこんな文章を自分の名前で遺すことになったら、恥ずかしくて首吊るよ。

同じ朝日デジタルのコラムで『新書の小径』を担当している青木るえかには、こういうエラそうなところがない。彼女は主観を率直に書きつけるタイプのライターだが、常に一種の潔さ、視座の低い慎ましさが文章にあり、同感できない場合でも反感はない。

青木がフリーの立場で書いていることと、それは無関係じゃないだろう。

エリート・コース一直線のベテラン記者も、自負ばかりじゃなくて少しは彼女を見習え。
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3月11日

2013-03-11 | 新聞
3周忌。子供たちの素直な声を衒い気なく掬い取って胸を打つ東京新聞「筆洗」に対し、レトリックに凝りまくった朝日「天声人語」の、なんと空々しいこと。
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