蒲田耕二の発言

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火事場泥棒

2020-05-15 | 政治
『チェイス・ザ・ドリーム』なんていう映画、ほとんどだれも知らないかも知れない。オレもアマゾン・プライムで偶然出会うまで知らなかった。アメリカ農村のモラルの荒廃を描いた映画で、なかなか見応えがあった。荒廃を招いた原因の一つは、モンサントを初めとする巨大種苗会社の農業支配である。

農家が収穫した穀物の一部を来季の栽培用に回す "自家増殖" が、アメリカでは法で禁止されている。このため農家は毎年、種苗会社から栽培用の種子を買わなければならない。

日本でいえば、稲作農家が自分で栽培した米を次期の種蒔きに使用することが許されず、毎年どこかから種籾を購入するよう義務づけられているようなものだ。

これが農家にとってどれだけ大きな経済的負担になるか、都会育ちのオレでも容易に想像できる。

日本の農家はいまのところ自家増殖を禁じられていないが、これを禁止する種苗法改正が今国会で審議されるらしい。新型コロナのドサクサ紛れに安倍政権が火事場泥棒を働こうとしているのは、検察官の定年延長だけではない。

種苗法改定がどれだけ非道な措置か、現代ビジネスの記事が詳しく論じている。何よりも、ヨーロッパなどで農家の反発を食らって窮地に立ったモンサントが、手っ取り早い儲け口として、アメリカの言いなりの安倍政権に目をつけたことが改定の発端だというから腹立たしい。検察庁法改定とともに、こんな恣意的でデタラメな法の捻くり回しを見逃していいのか。

日本のカネをむざむざ外国企業に吸い取らせるような法改定をするって、日本の政府のやることか。

しかし、この暴挙に目立った反発を示したのは女優の柴咲コウぐらいで、検察庁法反対には熱心な野党も種苗法改定にはほとんど反応していないのが気になる。

検察庁法改定といえば、安倍いわく「恣意的な人事は行われない」だと。行われるよ。モリカケでも桜を見る会でもさんざっぱらウソついといて、オマエのいうことを鵜呑みに出来るワケないだろ。

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