仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

出てますよ~~

2010-03-24 13:36:33 | 仏事のあれこれ
写真の掛軸は浄土宗の両脇さん

左が法然上人、右が善導大師。

ところでよ~く絵を見ると、

善導大師さんのお口からなにやら出ている・・。


これが仏像になると・・・

こんなところに




他の像でも




雲?

いえいえ・・・実はこれ、善導大師の教えを象徴しているようなものです。

善導大師は「念仏」の重要性を説いたとされており、

「大師自らが阿弥陀様を念ぜられると、
 一声念仏申されるごとに
 一道の光明がその口より出、十声百声までも同じく光明があらわれた」

と言われています。

つまり、念仏によって現れる仏の力をなんとか形で表現しようとした結果、
こういう姿で現された、ということのようです。




要するに、善導大師さんは雲を吐いているわけでもなければ


魂が抜けているわけでもありませんのでご安心を。

よくよく見れば、
ちゃんと仏様が描かれています。



周防国分寺 薬師法要

2009-11-07 17:50:02 | 仏事のあれこれ
昨日もお知らせしたとおり、
晴天に恵まれた 周防国分寺さまの
薬師法要からスタッフが帰ってきました。

とりあえず、冒頭のショットは
門をバックに炎があがったところ。

そして・・・




やっぱり一番盛り上がる、
この場面。

なかなかナイスなタイミングで撮れてます。

あ、もちろん、スタッフもこのあと
火を渡ってきたそうです。

厄除け、できたことでしょう


恒例、周防国分寺の薬師大法要

2009-11-06 16:34:11 | 仏事のあれこれ
恒例の

周防国分寺さまの薬師大法要&柴燈護摩(火渡り)

毎年紹介してるけど、
毎年弊社スタッフがお手伝いに行くので
やっぱり今年も紹介します。


時間等の詳細は

国分寺さまのHPをご覧下さい。

壮麗な金堂をバックに燃え上がる炎、なんてのは
めったに見られないショットだと思いますよ・・・。

十三仏の掛軸です

2009-09-01 16:41:46 | 仏事のあれこれ
こちらは本日入荷した「十三仏」の掛軸



十三仏とは初七日から33回忌までの合計十三回の仏事に
忌日のご本尊さまとしてお導きをいただく十三の仏さまが配当され、
総称して「十三仏」と呼ばれるものです。

柳井近辺ではこの掛軸はかけないことが多いので
めったに仕入れないのですが
今回、ご縁があってお披露目、となりました。

「十三仏」そのものは特に宗派を限定するものではないのですが
この掛軸に限っては一番下に
「弘法大師」が描かれているので「真言宗限定」ということになります。


よく見ていただくとわかるとおり、
左の一般的な仏事軸よりかなり短め。

140㎝弱。

それというのも、このお軸は
葬儀の直後や法要の時などに
中陰段とか段を作ってお祀りするとき、
その段の奥に掛けられることが多いからです。


地方や宗派によっていろいろ違いはありますが
なくても済みそうで、
そのくせ予想外に出番が多いのが
仏事の掛軸。

この十三仏に限らず
作者・表装など様々なバリエーションがあるので
一度のぞいて見られてはいかがでしょう?


どうする?お仏壇。

2009-08-17 13:22:55 | 仏事のあれこれ
田舎で一人暮らしをしながら
お仏壇を看ている(=祀っている)親がなくなったら、
実家のお仏壇はどうしたらいいのか????

最近ちょくちょく尋ねられることです。
お盆で帰省したのを機に、ちょっと気になって・・・という方も
いらっしゃるでしょう。



普通に考えられるのは実家の古いお仏壇を次に祀る人
(まあ、子供の場合が多いでしょう)
の家にお引越しすること。

子供の家がマンションなどで
大きなお仏壇が置けない場合は、
古いお仏壇を供養して、小さいお仏壇に買い替え、というのも
頻繁にある例です。

実家を空き家のまま置いておいて、
盆とかお彼岸とか、節目の時だけ
帰省して祀る・・・・ということもあります。

娘達はみんな他家に嫁いでいる、というばあいは
永代供養、ということもあるかも知れません。


いろいろなパターンがあるので、
どれが正解、ということはありません。
お寺様や身内の方とよく相談の上、決められたら良いと思います。

こういうお尋ねの場合は、
ある程度の例を示した上で、まずはご相談を・・・と
お答えします。


ただ・・・
先日尋ねられたのは

「マンションなんだけど、仏壇とかそういうものは一切置きたくない
という人はどうしてらっしゃるんですか?」

 
……う~~ん??
そこまで仏事にかんして拒否反応を示すお客様には
めったにお目にかからないような・・・・



「そういうお客さまは、まず仏壇店にいらっしゃいませんので・・・・・」



ともあれ、「仏壇嫌い」の人でも
実際に「自分が仏壇を看なければならない状況」になった時には
なんらかの心境の変化が起こっていることを祈らずにはいられません。

でなきゃ、なんだか寂しいですもの。


お仏壇は「会員制(?)」

2009-04-27 13:17:15 | 仏事のあれこれ
基本的に、お仏壇は「会員制」です。

中に祀る仏様の話ですが。

それぞれのご宗派によって、
祀られる仏様は決まっています。
それぞれのご宗派の考え方と世界観が
お仏壇の祀り方に反映されるからです。

つまり、祀られる仏様はその宗派の考えにあったもの。
平たく言えばメンバーズということです。

例えば浄土宗なら御本尊は阿弥陀如来。
両脇に法然上人と善導大師、といった具合に。
さらに、阿弥陀様の脇侍(脇仏)として観音菩薩・勢至菩薩を祀る、
という場合はあります。

でも、
阿弥陀様と一緒に、お釈迦様を祀ったり
浄土宗のお仏壇の中に
弘法大師が座っていらっしゃったり・・・・・
と、いう事はありません。

あるはずがありません。



にもかかわらず・・・・・
結構あるんですよね。
おばあちゃんが信仰してたから・・・とか
どこかの観光寺院で買ってきた、
とかでお仏壇の中に他の宗派とか無関係の仏様が同居してること・・・。

本来なら、
小さくてもいいから、別にお厨子でも用意して
そちらに引っ越していただくのが無難です。




ぽちっとしてくださった皆様、ありがとうございます。

仏具の呼び方様々で・・・

2009-03-20 14:39:45 | 仏事のあれこれ
仏事に関わる道具(=仏具)は種類も名称も様々。
漢字も複雑で特殊な読みをするものも多くて
迷うところです。

さらには、同じものでも地域や宗派によって呼び方が違う場合も珍しくないので
要注意。


ずっと以前のことですが・・・
来店されるなり、
「あの~~、『さんがい』を見せていただきたいんですけど」
と、お客様。


さんがい、って・・・・ウチは2階までしかないんだけど!?!?!


悩んでいたら、
これのこと



でした。

一般的には段盛(だんもり)と呼ばれる仏具です。
お供え物をする時に使います。
「さんがい」という呼び方は
その形状からきたのかも。


お客様のお話は
よくよく聞いてしっかり理解せねば・・・。




位牌は語る!?

2009-02-03 13:32:10 | 仏事のあれこれ


修理のためにお預かりしてきた位牌。
お寺の位牌堂に置かれていたものだそうで、
いつ頃作られたのかもはっきりしない。
ご覧の通りの厳しい状態。

まじまじと見ていると・・・・


剥がれた塗りの部分(ピンクの矢印の)に
どうやら文字が!!

漆を塗る時の下張りとして何かのホゴが使われていたのか???
何が書いてあるのか判読できたら、
時代背景やら世相やらのヒントになるんじゃないか???
これはまさに歴史ミステリー!!

めくりたい、めくりたい・・・
もっとめくって見て見たい

しかしこれは他のスタッフの預かり物。
めったな扱いは出来ぬもの。

ああ、でも、気になる・・・・
隠してあるほど、
ちらりとしか見えないほど
見たくなる、
気になる、
というのは何にでも共通する心理なんだな・・・・。

霊具膳の疑問

2008-12-22 13:49:13 | 仏事のあれこれ


霊具膳は見れば誰もが「ああ、あれね」と納得する、
仏具のうちではかなりポピュラーなもの。
でもいざ使うということになると話は別のようで
使い方や供え方に関する質問が多いものの一つでもあります。

「いくついるんですか?」
 (地域によってもさまざまですが、一対、または一個(一そろい)です)
  浄土宗では一対の場合が多く、禅宗のお寺様などでは一個のところも
  あるようです。

「どう並べるんですか?」
 (普通に和食の並べ方でいいのです。大抵の場合、買った時の箱の中に
  並べ方説明書がついてます。)

「何をどのくらい盛り付けたらいいんですか?」
  (まぁ・・・・・適度に。センスよく・・・・・??)
   ただしご飯は丸くてんこ盛りにすることが多いですね。

「どっち向きにお供えするの?」
  お箸を仏様の方に。すぐ召し上がっていただけるように、と
  覚えておいていただくといいと思います。

等々。
質問もさまざまだけど、回答も地域性・宗派にもよる、ということが
ほとんどです。

でも、その中で、必ず「むむっ・・・・」と言葉に詰まってしまうのが
「蓋はどうするんですか?」

という質問。
もちろん、蓋ははずしてお供えします。

でもでも、そう答えたあと、
もしも、万が一、

「じゃ、蓋はいつつかうの?」
と訊かれたら・・・・・・・・

私はまだ答えを持っていないのです・・・・・・なんとかクリアせねば・・・



仏の耳たぶ、の疑問

2008-11-15 13:45:28 | 仏事のあれこれ

仏像を見に行った話のついでに一つ。

 

仏様の耳たぶは大きくて、長くて、これでもか!!!という勢いの

福耳ですが・・・・

この耳たぶに大きく穴があいているものがあります。

 

如来像に多いのですが、この穴、「ピアスの跡」であるとも

言われます。

つまり、悟りを開く前はネックレスだのピアスだのさまざまな

装身具で飾っていたものが、

悟りを開き、装身具など必要なくなったので

はずしてしまった、そのピアスの穴、だというわけです。

最近、こんな説を聞いて、「なるほど~~~」と

納得していたのですが・・・・・・

 

検索してみると菩薩像などにも耳に穴のあるものが

ちらほら・・・・・

説明がつかなくなってきました。

新たな疑問の発生です。

 

なお、この耳たぶの穴、

在家用の小さい仏像ではめった見られません。

お寺などに安置してある仏像に接する機会があったら、

ぜひチェックしてみて下さい。