
5月3日は、世界文化遺産にも登録されている下鴨神社(賀茂御祖神社)へ。
















この日は、葵祭の神事のひとつ騎射流鏑馬(きしゅやぶさめ)神事が行われます。
この神事は、葵祭が安全・平穏無事に行われるように沿道を祓い清める意味合いがあります。
糺の森の馬場に3つの的が設置され、公家・武家装束の射手が走る馬の上から「インヨー(陰陽)」の掛声とともに矢を放って的を狙います。
的の大きさは45センチ、馬から的までの距離は約1.80メートルです。






神事は午前中から行われていますが、馬が実際に馬場を走るのは午後2時頃からになります。
流鏑馬は「やぶさめ」、あるいは「やぼさめ」と読まれます。
また「矢伏射馬」とも書くそうです。
『貞丈雅記』に「やぶせむまの略語なり」とあるように、馬を走らせながら鏑矢(かぶらや)を射ることを言い、下鴨神社では、流鏑馬とは云わずに「騎射」(きしゃ)と明治初年まで呼んでいたそうです。
この騎射が、いわゆる流鏑馬の起源と言われています。




馬の勇ましい姿や昔さながらの装束を見に付けられた騎手の方々は平安時代さながらの風景を見ているようです。


この様な神事を拝見していると、馬券は買わなくても競馬場に通う若い女性の気持ちが分かるような気をなります。
ホント美しいの一言です。
過去に数度にわたり中止と再興とが繰り返されて来ました。
明治2年(1869)東京遷都祈願行幸のときに行われた後、ふたたび中絶するに至ります。
昭和48年(1973)、下鴨神社式年遷宮の記念行事として、名称を流鏑馬神事と改められ、百数年ぶりに復興しました。
これを期に、騎射の伝統を受け継いだ公卿の流鏑馬の保存を図るため、糺の森流鏑馬神事等保存会が結成され、小笠原弓馬術礼法宗家小笠原清忠氏をはじめ、小笠原流同門会のご支援によって毎年5月3日に、葵祭の前儀、流鏑馬神事として騎射が行われています。
馬が疾走する美しい姿に、馬上から矢を放つ騎射の技を堪能させて頂きました。
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