8月22日、中立売休憩所で昼食を取り、次に予約していた「第10回 京都迎賓館文化サロン 漆工芸〜螺鈿〜」に参加しました。
京都迎賓館は、平安建都1200年記念事業として府市経済界一体となり誘致要望活動が行われ、国において平成17年(2005)に建設されました。
建物や調度品には、数寄屋大工、左官、作庭、截金、西陣織など、数多くの京都を代表する伝統技能が用いられています。
海外からの賓客を心をこめてお迎えし、日本への理解と友好を深めていただく施設として、内閣府において運用されていますが、平成28年から、外国からの賓客の接遇に支障のない範囲で一般公開されています。
正面玄関
2回目ですが、日本の和の建築技術、伝統工芸の第一者が持てる技術の全てを結集した素晴らしい施設です。
玄関の扉には樹齢700年の欅の一枚板が使われ、多くの建築資材には今や入手困難な材料が惜しみなく使われています。
聚楽の間
聚楽の間は京都迎賓館のロビーとして位置付けられ、晩餐会や大臣会合などが行われる際に、随行員の待合となるなど多目的に使われています。
夕映の間
大臣会合などの会議や立礼式のお茶のおもてなしや晩餐会の待合として使われています。
今回の文化サロンでは北村繁氏による螺鈿の実演がありました。
細い金切を使い非常に神経を使う繊細な技術です。
お父さまは漆工文化財の人間国宝・故北村昭斎さんです。
藤の間
京都迎賓館で最も広い部屋で洋食の晩餐会や歓迎式典の開場として使われています。
櫛型にテーブルを並べた宮中晩餐会方式で約60名、ホテルの宴会場のように円卓を並べると約120名の会食が可能だそうです。
舞台では舞や能、事の演奏、雅楽が披露されます。
舞台の扉には、人間国宝だった故江里佐代子さんによる見事な截金細工が施されています。
また、壁面装飾は、日本画家の鹿見喜陌(さかみきよみち)氏の下絵を基に川島織物が綴織りの技法で織り上げたものです。
縦3.1m、横16.6mもの大きさです。
桐の間
和食を提供する「和の晩餐室」です。
最大で24名までの会食が可能で京料理が振る舞われます。
京都の有名和食店8件が順番で料理を提供されるそうです。
庭園
庭園は古くから日本人の住まいに貫かれた伝統「庭屋一如(ていおくいちにょ)の思想で作庭されています。
廊橋は京都迎賓館の東西の建物をつなぐ橋です。
和舟
海外からの賓客に日本文化「舟遊び」を楽しんで頂けます。
2011年11月18日~20日には、ブータン王国のジグミ・ケサル国王陛下及び同王妃陛下が「舟遊び」を楽しまれました。
東京赤坂にある迎賓館も国宝に指定される程に素晴らしい施設ですが、京都迎賓館も日本の伝統工芸の翠を集めた日本らしい素晴らしい施設です。