和歌山城を見学後、西国三十三所霊場の第三番札所でもらある粉河寺を訪ねました。
朱塗りの大門は江戸時代宝永4年(1706)の建立で重要文化財建築です。
大門をくぐり参道を進むと中門があります。こちらも江戸時代天保3年(1832)の建立の重要文化財建築で「風猛山(ふうもうざん)」の扁額は紀州徳川家十代藩主・治宝(はるとみ)公の直筆です。
本堂前には国指定名所庭園・粉河寺庭園が広がっています。
参道を進むと粉河寺の本堂が高台に見えてきます。この高低差を埋める目的で作庭された特異な庭園です。
巨石を多用しているのは崖の土留めの役割を果たしています。
また、ご本尊さまがお祀りされている本堂を下から仰ぎ見る効果もあります。
粉河寺の本堂(重要文化財)です。
現在の本堂は江戸時代享保5年(1720)の再建で手前の一層屋根の礼堂と奥の二重屋根の正堂とが一体となった特異な建築です。
ご本尊さまは千手観音ですが秘仏です。
国宝・「粉河寺縁起絵巻」によると、ご本尊さまは願いがある者の前に、こどもの行者(童男行者)のお姿で現れるとされます。
オリジナルは京都国立博物館に寄託されています。
ご本尊千手観音の化身とされる童男行者をお祀りしている童男堂です。
例年、12月18日にのみご開帳されます。
秀吉による紀州攻めの兵火で伽藍を焼失しましたが紀州徳川家の保護や檀信徒の寄進により江戸時代中期に現在の伽藍が整いました。
駒札にある様に、西国三十三所霊場の観音さまはこちらでお祀りされています。
最後に境内の紅葉をご覧下さい。
西国さんの御朱印を授与して頂き、帰宅の途につきました。
御朱印にも「童男さん」のスタンプが押されています。