京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

奈良大和路⑩栄山寺

2020年05月03日 08時29分00秒 | 日記
 金剛寺を拝観後、急遽同じ五條市にある栄山寺を初めて拝観しました。





駒札にあるように藤原不比等の長男武智麻呂が養老3年(719)に開創し、藤原南家の菩提寺として長く法灯を守って来ている寺院です。







拝観受付を終えまずは白い鐘楼に収められている国宝の梵鐘です。四面には菅原道真の撰、「三蹟」のひとり小野道風の書と伝えられる銘文があります。京都神護寺、平等院の鐘と共に"平安三絶の鐘"とされています。





次に重文指定の七重石塔婆です。奈良時代の建立で風雪に耐えよく残っています。

次に栄山寺の本堂にあたる薬師堂の前にある石灯篭(重文)です。
鎌倉時代弘安7年(1284)の銘があり、その独特な姿から栄山寺型と言われています。





次に本堂(薬師堂)です。







ご本尊の薬師如来坐像(重文)は秘仏で永享3年の制作で寄木造、漆箔のお薬師さんだそうです。
お薬師さんを守護するように周りを木造十二神将(重文)が堅めています。







こちら八角円堂は国宝建築物で藤原仲麻呂が父母の供養の為に奈良時代天平宝字年間に建立されたと伝わる建物です。
外観からは奈良興福寺北円堂を彷彿とさせますが内陣は四角形をしています。



内陣の柱には一部天平時代の装飾画が残っています。当時の装束を知る絵として正倉院御物に匹敵する貴重な装飾画だと思います。









奈良県御所市に、この様な奈良天平時代以降の文化財が多数伝えられている事に驚きを覚えました。
まだまだ知識不足を感じざるを得ません。

まだ時間があるので宇陀市にある名刹室生寺へと向かいます。