京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

新緑の興聖寺(弥勒祭)

2019年06月18日 13時20分54秒 | 日記
6月15日は、京都市上京区にある臨済宗興聖寺派の本山興聖寺の弥勒祭の法要に参加させていただきました。





興聖寺は、慶長8年(1603)に古田織部が禅の師である虚応内耳(きいんえんに)を開山に迎え開いたお寺です。別名織部寺とも呼ばれ、境内の墓地には織部の墓もあります。
本堂には、ご本尊さまの釈迦如来、左に達磨大師、右に弥勒菩薩がお祀りされています。

この度、弥勒菩薩さまを軸仕立てにされ、その開眼供養が執り行われました。
弥勒菩薩さまは、仏法が衰えた56億7000万年後にこの世に降りて来られ、仏法、また、人々を救済してくださる仏様です。





本堂で1時間の開眼法要があり、和尚さまが読経の後、先代が遺された功績、また、弥勒菩薩さまをお軸にされた経緯、興聖寺が大切に守っている宝物の兜率天曼荼羅図(とそつてんまんだらず)・一切経のお話を熱く語られていました。

兜率天は、仏教の宇宙観にある天上界のひとつで、曼荼羅の左上には七宝でできた宮殿が描かれており、弥勒菩薩さまはここに住まわれています。その内院では説法をされている弥勒菩薩さまが描かれています。ここでは寿命は4000歳で、その1日は人間界の400年に相当する世界だそうです。

また、仏伝によるとお釈迦さまはここ兜率天から降下され摩耶夫人の胎内に宿り、誕生されたと伝わります。
仏教の恐ろしく広大な世界観、宇宙観を垣間見た感じがしました。

法要の後、方丈で斎座(さいざ 禅宗寺院での昼食)を戴きました。





檀家の方々が朝から準備してくださった御斎(おとき)を有り難く美味しく戴きました。

本堂前の庭園の木が数本伐採されていて、随分と境内が明るくなりました。(以前の雰囲気の方が良かったような気もしますが、、、)

また、境内には涅槃堂があり、愛宕山の白雲寺から伝わってきた地蔵菩薩さまをお祀りしており檀家の方々のご位牌が安置されています。
天上は格天井で、長らく友禅染めの図案を描いてこられた山本さんの「四季花卉図」が各季節それぞれ10面ずつ計40面描かれています。
岩絵具ではなく、退色、劣化のないアクリル絵具で描かれています。

次に僕のお気に入りの真如堂へと向かいます。

建仁寺塔頭 霊源院(甘露庭)

2019年06月18日 07時00分35秒 | 日記
6月12日は、建仁寺塔頭の霊源院からです。





霊源院は五山文学、漢文学の中心をなす寺院で、多くの優秀な学僧を輩出しています。
俗に「建仁寺の学問面」と呼ばれる所以です。
かっては、一休宗純が漢文学を学んだり、駿河の戦国大名 今川義元が出家した寺でもあります。

この時期、甘茶の庭「甘露庭」が公開されます。
屋内から眺める枯山水庭園で、お釈迦さまの誕生から入滅までを表しています。







お釈迦さまが誕生された際、人々は大いに喜び、空からは甘露の雨が降ったと伝わります。
毎年4月の誕生日は"花まつり"と呼ばれ、お釈迦さまの誕生仏に甘茶をかけて祝います。





今回、庭に降りれるように履物が用意されていました。
お寺のお話では、近々、庭園を作り変える予定で今の「甘露庭」としての公開は今回が最後だそうです。

お茶室も四畳半の"也足軒"と一畳台目の"妙喜庵"のふたつをお持ちで"也足軒"で呈茶をされています。

また、青蓮院門跡をはじめ多くの寺院や飲食店、ゼスト御池などのパブリックスペースに絵を描かれている木村英輝さんの誕生仏の絵が奉納されていました。