京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

琵琶湖疎水船② 大津〜蹴上 下り1便

2019年06月25日 19時34分29秒 | 日記
6月21日はびわ湖疎水船に乗船しました。去年の 月は蹴上から大津までの上りに乗船しましたが、下りにも乗りたくて予約しました。



こちら大津市側の取水口は京都市上下水道局の所有地だそうです。

8時30分に大津の乗船場に集合の後、琵琶湖疎水建設に携わった京都府第三代知事北垣国道、主任技師を務めた田邊朔郎についてのDVDを見て、乗船時の注意事項やライフジャケットの付け方の説明がありました。





乗客定員は12名、船長1名、ガイド1名の計14名が定員の小型船です。

疎水の流れは園城寺(三井寺)がある長等山を流れて行きます。
疎水工事は、まず長等山のトンネル工事から始まりました。この第一トンネルは全長2436mあり工期を短縮するために日本で初めてシャフト(立坑)を2本掘り計6ヶ所から掘り進められました。







立坑の真下に来ると日差しが見え、地上に真っ直ぐに通じているのが分かります。

また、途中には北垣国道の扁額がひっそりとあります。「寶祚無窮(ほうそむきゅう)」疎水建設の最大の功労者であるにもかかわらず、疎水建設にあまり積極的ではなかった元勲たちをたてて、自分は一歩引く、、、北垣の人柄が偲ばれる所です。



第一トンネル出口 扁額は大津側は陰刻で、京都側は陽刻で彫られています。



第11号橋。この小さな橋は、日本で初めて造られた鉄筋コンクリート製の橋です。



安朱橋。
毘沙門堂に向かう参道に架かる橋で春には桜と菜の花とのコラボが、秋にはコスモスが美しいところです。地域の方々が育てておられます。

船は第三トンネルを抜け蹴上の下船場所に。55分の大変に有意義なびわ湖疏水船のクルーズでした。
このすぐ横に第二疏水のトンネル出口があります。主に京都市民の水道水として使われています。京都と言えば地下水が豊富なイメージがありますが、99%を琵琶湖疎水に頼っています。





この煉瓦造の建物は旧御所水道ポンプ室と呼ばれ、疏水の水をポンプで大日山のため池まで上げ御所を火災から守るための施設です。
設計は京博や迎賓館赤坂離宮を設計した片山東熊です。





本願寺(東本願寺)水道施設。
旧御所水道ポンプ室と同じ目的で、東本願寺を火災から 守る施設ですが今は使われていません。







疏水工事殉職者弔魂碑。
田邊朔郎が疏水工事で17名の殉職者を慰霊する為に自費で明治35年に建立した碑です。「一身殉事萬戸霑恩」(いっしんことにじゅんじばんこおんにうるおう)