木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

books41「コーチングの技術」(菅原裕子著・講談社現代新書)

2005年10月24日 23時03分29秒 | books
 地元の手話通訳士養成講座の担当が迫ってきて、準備を焦るのにさっぱり頭が回らなくて悩んでいた時、この本に出会った。
 受講生に何とか合格して欲しくて、その力になりたいと思うのに、自分にはその力がなくて、どんなカリキュラムにしたらいいだろうかとか、どんな教材がいいだろうかとあれこれ迷ってばかりの毎日だった。
人の可能性を開くということ
 自分はそれまで「教えなきゃ、うまく指導しなきゃ」ということばかり考えて焦っていたけど、
一方的にああしろこうしろと教え込むのではなく、相手の中の眠っている能力を引き出し、それを高めていくことが本当の指導である
との記述にとても救われました。ホッとした。「ああ、俺が教えるんじゃないんだ、受講生の持ってる力を本番で発揮できるようにすることが役割なんだ」と思えるようになりました。
 そしてもう一つこの本から教わったのが
コーチングを機能させるコミットメント
 教えよう、サポートしたいと思う余り自分は「待つ」というスタンスがなかった気がします。
望んでいることが起こるまで待つ忍耐と、そのためには何でも試みようという柔軟性。この二つを合わせて「コミットメント」とここでは表現
 そうなんですねぇ~、「待つ忍耐」と「試みる柔軟性」、とても勉強になりました。「コミットメント」って、子どもに対するスタンスとしても重要なキーワードだね。

 そんでもって、野球のロッテがプレーオフでソフトバンクを破ってパリーグ優勝しました。ボビーバレンタイン監督のことが朝日新聞の「ひと」に載ってました。「教える、鍛えるという態度は取らなかった。『選手の力を信じる。一球一球に集中してくれればいい』」とのこと。そうなんだなぁ~受講生の力を僕が一番に信じていれば、きっと自信を持って試験に向かえるんだなぁ~と思ったらすごく力が湧いてきました。

 手話通訳士二次試験まで残りわずかですが、受験生の皆さん「自分の成功(合格)イメージ」をいつも頭に描きながら、トレーニングを積みましょう。

〔11月2日追記〕
 第3章には具体的なコーチングの技術がまとめられているのですが、そこにドキッとする記述がありました。
 「対応のパターン」のトレーニングで、親子の会話を例にして「高校受験を間近に控えた子供から志望校を変えたいといわれたらなんと答えるか」という設問がありました。私の考えた答えは「どうして?」と聞いてしまうものだったのですが、それはステレオタイプな親の対応として一番目に書かれていました。
 親としてまずすべきなのは「どうして」と問いつめることではなく、「子供の真意を理解すること」だったのです。「どうして」は確かに私の思いの反映なんですね。そうではなく、もっと子ども自身の気持ちに寄り添って考えることが大切なのですね。これまでの自分の言動を大いに反省させられ、とても勉強になりました。
 
 そして第5章は「セルフコーチング」です。

コーチングの技術―上司と部下の人間学

講談社

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