かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

教訓1

2007-07-17 16:25:02 | 田舎の生活
昨日は、またまた新潟地方を震源とする大きな地震が起こってしまった。この地域の方々は、3年前にも大きな地震被害にあっているし、余震もまだまだ起こっているみたいで、本当に大変だろう思います。また、原発の火災も気になるところです。
我が町内にも原発があるので、地震時はとても心配なのです。この半島の北側の瀬戸内海には、半島の延びとほぼ平行して日本第一級の活断層“中央構造線”が通っている事を思えばなおさらである。その上、この半島は“三波川帯”に属している。三波川帯は、その岩質・地質構造の特性から地すべり地の多いところであり、この半島も例外ではない。
かくいう我が地区も、まさに古い地すべり地の上に集落をなしているのだ。また、集落の東を通る国道のトンネルは、過去に何度も地すべりにより変状をきたし、とうとうルート変更を余儀なくされたようである。聞くところによれば、このトンネルの既設ルートは、当時地元の古老(?)が「そのルートは岩盤がよくないから」と異議を申していたそうである。既設ルートは、お役所が地質調査などの結果を受けて、総合的に判断して決定したのだろうが、おそらくできるだけコスト縮減をしたいという思惑が強く、最短のルートを選択したのであろう。しかしながら、自然は人間の都合のよいようにはなっていないものである。その後、改めて調査をやり直し、安全性を重視したのであろう、このたびルートを変更し、数年に及ぶ工事も終え今月25日に開通するとのことである。やはり、経験豊かな地元の古老、言い伝えなどはおろそかにしてはならない。人間は驕ってはいけない、自然との共生を忘れてはいけないという教訓だろう。