かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

僕の心細道(27:バンコク編・後編)

2008-09-10 10:33:05 | 旅行

≪エメラルド寺院≫

 バンコクの有名な観光地めぐりを終えてから、これまた市内で有名なレストランだという店で昼食となり、それ以降はフリータイムとなりました。
そして、バンコクヘ来たことがあるという仲間のうちの一人が、タイシルクで有名な“ジム・トンプソン”という店や、「エマニエル夫人」の映画撮影の時に使われたというホテルへ案内してくれました。
映画の中で有名なシーンに使われたという、藤(?)でできた腰掛(椅子?何ていうのだろう?)なども教えてくれました。私は、この映画を見たことがありませんし、バンコクが舞台だったなんてことも知りませんでしたが、夫人が腰掛けているちょっとエッチっぽいポスターは見たことがあります。だから、「ふーん」でした。



 こうして、バンコク滞在2日目の夜も無事に過ぎました。
そして、翌朝いよいよ日本に帰るべく空港へ向かいました。空港での手続きは、旅行会社の方がやってくれたのでラクチンでした。
9時過ぎに出国審査を終え、その後免税店をのぞいたり、ビールを飲んだりして過ごして、搭乗案内を待ちました。

ところがなかなか搭乗案内がありません。出発の予定時刻は、午前11時15分です。
そして、出発が1時過ぎになるとのアナウンスがあったようです。「ちぇっ! 2時間も遅れるのかぁ」などと思っていたら、そのうち、1時というのは午後1時ではなくて、夜中の1時だということが分かりました。・・・添乗員・ガイドもいないため、正確な情報がなかなか入ってきません(いや、理解できないのかもしれません)。
 さらに、成田空港が閉鎖されているとか、東京に戒厳令がしかれたなどと、にわかには信じられないような錯綜した情報が断続的に入ってきました。
いったい、日本で何が起こっているのだろうか、と思っていると、どうも天皇が亡くなったということになりました。

 とにかく、出発時間が夜中の1時過ぎに変更になったので、入国審査まで済ませたのですが、いったん空港を出ることになりました。
こうして、いったん預けた荷物を受け取り、バスへ案内され再び市内のホテルへと向かいました。というわけで、ネパールへの行きも帰りもバンコクで予定外の足止めとなりました。「あせらず、あきらめず、あてにせず」です。

午後1時過ぎにホテルに到着し、部屋に荷物を置き、ホテルのレストランで昼食を頂きました。もちろん、昼食と夕食は航空会社がクーポン券をくれましたので、1人1回260バーツまでは無料でした(当時のレートは1バーツ=5円程度だったように思います)。ビールは有料でした(当たり前か)。

 昼食の後、少し街をぶらつくことにしました。タイの紙幣は使い切っていたので、夕食時ビールが飲みたいし、何か買いたくなるかも知れないと思い、ホテルのすぐ外で両替をしたのです。そうしたら、そこの男性が、「君たちのボスが亡くなったのを知っているか?」と。私は「ええ、知っています」と答えました(英語でのやりとりです)。
この時私は、天皇崩御の情報が間違いないことを確信しました。

6時頃ホテルに帰り、7時から8時すぎまで夕食を頂きました。空港へ行くまでには時間があるので、夕食の後部屋で飲み会を始めました。
そして、夜中12時過ぎにホテルを出発して、再び空港へと向かいました。アルコールが入ったこともあり、眠い目をこすりながら。
こうしてやっと、夜中2時過ぎ、予定より15時間遅れでバンコクの空港を飛び立ちました。
 そして、午前9時半(日本時間)無事成田空港に着陸です。
空港の気温6℃、雨。
暑い国から冬の日本に帰ってくると、昨日までの「昭和」が「平成」に替わっていました。
時は、1989年1月8日です。


≪次回からはエジプト編です≫


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