【京都・東山区】高台寺は正式には「高台聖寿禅寺」といい、豊臣秀吉の正室・北政所「ねね」の墓所。 創建時には、伏見城の殿舎を移した方丈、小方丈、持仏堂(現在の開山堂)、北政所が墓所に用意した湖月堂(現在の霊屋)、茶室の傘亭と時雨亭などがあったが、現在は焼失を逃れた開山堂、霊屋、傘亭、時雨亭、観月台などが遺構となって桃山の面影を色濃く漂わせている。
寛永元年(1624)に76歳で亡くなった北政所が霊屋に埋葬されたが、霊屋の厨子内に安置されている北政所像の下が墓所に。
唐破風の屋根の中門をくぐり、約400年前に造られた偃月池と臥龍池に挟まれた開山堂に向かう。
お堂内に入り、説明を受けながら豪華な彩色天井を見上げる....秀吉の御座船の格子天井と北政所の御所車の天井が使われていて素晴らしいが、残念ながら、撮影禁止。 お堂の東側に、臥龍池の上を霊屋に向かって屋根付き臥龍廊が延びているが、まさに龍が山を駆け昇るかのようだ。
いよいよ、北政所の墓所である霊屋へ....堂内中央に本尊の随求菩薩が祀られ、左右に置かれた厨子内に秀吉と北政所の木像が安置....静かに合掌した。
唐破風の屋根を持つ中門....奥に開山堂の一部が見える
方丈から眺めた「鶴亀の庭」と開山堂
開山堂....高台寺第1世住持・三江紹益禅師を祀る塔所
緑豊かな庭園内に立つ開山堂、右は臥龍池
入母屋造本瓦葺の開山堂
開山堂は慶長10年(1605)建立
臥龍池に映る開山堂の花頭窓が美しい
開山堂と霊屋を結ぶ臥龍廊....龍の背に似ていることからこの名が
境内の一番奥にある宝形造檜皮葺の霊屋....慶長10年(1605)建築
秀吉の妻・北政所を祀る霊屋....秀吉と北政所の木像を安置
霊屋内部の「高台寺蒔絵」は桃山時代の漆工芸美術の粋を集めた最高傑作との評価
霊屋向拝近景
傘亭....利休意匠による茶席で伏見城から移築
宝形造茅葺きの素朴な建物で傘を開いたような形をしている
傘亭の天井は放射状に組まれた竹で造られている
時雨亭....傘亭と同じで、利休意匠による茶席で伏見城から移築
傘亭の南隣に位置、傘亭と屋根付きの土間廊下で繋がっている珍しい2階建て茶室
六面に仏像が刻まれた燈籠
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