何気ない風景とひとり言

寺社&石仏巡り、小さな旅、散策...ふと目に留まった何気ない風景...切り取って大切な想い出に!

治田神社 (奈良)

2016年05月08日 | 寺社巡り-奈良

【奈良・高市郡】創建や由緒は不詳だが、延喜式巻十の延喜神名帳の式内社とされているので平安時代には社があった。 昭和五十七年の発掘調査で、境内地から凝灰岩の基壇や礎石、白鳳時代の古瓦が出土することから八世紀初頭の岡寺(龍蓋寺)創建伽藍があったと推測され、岡寺の鎮守神として祀られていたようだ。 鎮守神は元々は治田氏の祖神(祭神は彦坐命)として奉祀されていた。
室町時代の文安年間(1444~1449)に一時大国主命の和魂である大物主命を奉祀されたことが古書にある。 その後近年まで、社名を八幡宮と称して応神天皇を奉祀していたが、明治時代になって社名を治田神社に戻されて今日に至っている。 祭神は主神を応神天皇とし、素戔嗚尊、大物主命を祀る。

岡寺参拝後、岡寺の西側に鎮座する治田神社へ向かう。 木々が鬱蒼と茂る境内の奥に社殿が見え、建物に掲げられた「治田神社」の文字がまず目に入る。 参道の左手の草むらに「治田神社」の石標が立ち、その少し先に佇む石灯籠の竿に「八幡宮」と刻まれている。
本殿と拝殿の間に幣殿があり、幣殿に鈴が下がり賽銭箱が置かれている。 本殿前に10基の石燈籠が所狭しと立ち、本殿は透き塀でがっちりと囲まれていて近づけない。 拝殿の入口に二宮尊徳と思われる像があり、その下に長い石段が続いている。 白鳳時代の岡寺は治田神社の境内地にあったとのことで、創建時の伽藍を想像しながら神社を後にした。

岡寺側から眺めた治田神社の境内
 
社号石標と竿に「八幡宮」と刻まれた石燈籠     「遥拝所」と刻まれた石碑

境内の奥にこじんまりと建つ社殿

南面する本殿と幣殿と拝殿..社務所は東を向いて建つ
 
本殿前の左右に各5基(計10基)の石燈籠が佇む
 
本殿前に鎮座する阿形吽形の獅子の狛犬

本殿前に立つ石造神明鳥居..本殿は屋根のある透き塀で囲まれている

屋根には男神を表す外削ぎの千木(3本)と堅魚木3本が乗っている..千木と堅魚木の各1本は千鳥破風の屋根に乗っている

流造銅板葺の本殿..棟や堅魚木には三つ巴の紋がある

拝殿の正面
 
幣殿に鈴が下がり賽銭箱が置かれている/拝殿前で読書にふける二宮金治郎像(と思う)..台座に拝殿改築記念昭和二十四年五月銘

拝殿内部..額絵馬が掲げられている

切妻造桟瓦葺の拝殿と幣殿

社務所

大きな舟形の手水鉢

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