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対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

プトレマイオス・モデル

2017-10-18 | 楕円幻想
惑星の運動のプトレマイオス・モデルを確認しておこう。山本義隆著『世界の見方の転換』1より。
(引用はじめ)
ところで内惑星でも外惑星でも、惑星Pを表す獣帯上の輝点P’の実際の運動は一様ではなく、その見かけの不規則性は「不等性」(アノーマリー)と言われる。顕著な不等性としての逆行現象は周転円のメカニズムで表されるので、それを均すことで周転円の中心Qの運動が見えてくる。このQ点の運動が「平均運動」である。しかし地球から見たQの運動にも不等性(等速円運動からのずれ)が観測される。そのため誘導円が離心円で、地球Tは誘導円の中心Cからすこし外れた位置Fにあると考え、さらに直線FCの延長線上に点Eを導入し、Q点はそのまわりに等速回転すると仮定する。点Eは後に「等化点(エカント)」と呼ばれる。また点Fについてはとくに名前がないが、本書では「離心点」と呼ぶ。

結局、プトレマイオス理論において惑星運動の示す不等性は、誘導円の離心性と等化点の存在にもとづく平均運動(周転円の中心Qの運動)の地球から見た非等速性(第一の不等性)と、惑星Pの周転円運動に由来する逆行運動(第二の不等性)の重ね合せとして説明される(図1.6、1.7)。これがプトレマイオスの等化点をともなった離心誘導円・周転円モデルである。
(引用おわり)
図1.6は内惑星の運動のプトレマイオス・モデル、1.7は外惑星のモデルである。図1.6だけ示した。

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