景気は底を打ったのだろうか?
今の景気はL字型の横棒の時期と言われるが・・。
昨年9月に始まったリーマン・ショックと言われる世界的な景気後退は、08年の後半はL字の縦棒の如く、生産がほぼ垂直に、しかも超スピードで落ち込み、大企業といわず、中小企業も同時進行で企業収益が落ち込んだ。当然、設備投資も急減した。
この急激な落ち込みは、米国発の金融危機が原因だが、当初政府は日本はそこまで影響はないとの発言をしていたが、現実には震源地の米国よりも日本の落ち込みは大きいと言われている。
この理由として言われるのが、
・その一つは、在庫調整である。 需要が落ち込むと生産調整はどうしても遅れ気味となり、過剰在庫となる。これ を正常なレベルまで戻すのに、需要の落ち込み以上に生産を減らすといことだそうだ。
・もう一つが、設備投資の調整だ。 需要が減少すると、生産能力を増やす必要はなくなるので、能力増強の分の投資がゼロになるということだそうだ。
ただ、両方の調整も需要以上に大きな落ち込みを示すのは過渡期における一時的な現象で、過剰な在庫が調整されれば、生産は需要に見合ったものになり、それ以上は落ち込まない。L字型の縦棒の落ち込みは異常で一時的なものといわれる。
最近は、L字型の縦棒の落ち込みが下げ止まったとの観測記事が目につくようになった。ただ、これから上昇ではなく当面景気は底ばいの、いわゆるL字型の横棒の局面に入ったといわれる。
これ以上落ちないのであれば、企業経営的にはどのような手を打つべきか、打ちようはあると思うが、いずれにしてもまだまだ苦しい経営が続き、雇用情勢も改善されずに、依然として厳しい局面が続くことは間違いないようだ。
できるだけ、この横棒のL字型経済情勢から、早く脱出できることを強く願ってやまない。
かごしま企業家交流協会
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