高校数が再編で減少している。
何とかしないと、優秀な人材確保という産業立地の特色が失われる。
鹿児島県では、県教委が2004年度以降、15校を統廃合、7校を新設するという高校再編中である。
また11年度以降の再編整備計画のあり方の検討委員会を設け、更なる再編を検討することにしている。 理由は少子化である。中学校卒業者が08年度から16年度に約2,300人強減るためだ。 全国的に少子化傾向であるが、特に、鹿児島県は若者が高校卒業後、大学進学、就職で県外に流出するために、少子化が進んでいる。
原因として、県外の有名大学への入学、大手企業への就職による流出が考えられる。
高校の進路指導が、地域の将来性ということについて、配慮されていないためといっても過言ではない。結果的には、卒業生が地元に残らないために、鹿児島の少子化を生み出しているのである。高校の優秀なる卒業生を県外へ、県外へと送り出した結果が、結局少子化になり、高校の入学定員割れにつながり、更に高校の再編にたどり着くという負のスパイラルに陥っているようだ。
私は、機会ある毎に、市町村や高校の先生方に、少子化の傾向が進んでいく中で、若い人材の県内定着させることが大事であり、そのためには県内企業への進路指導対策に力を注ぐべきであると主張してきている。
当協会として、この主張を実施するために、「高校への企業経営者等の出前講義」や「高校生達の工場見学会やインターンシップ」などを計画し、実施してきているが、若い人材の県内定着には若者本人はもちろん、両親、高校の先生などの理解と意識転換が必要である。
簡単ではないが、少なくとも「高校、企業、行政」が一体となって、じっくりと、少しづつでもこの問題に取り組んでいく決意と覚悟が必要である。
かごしま企業家交流協会
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