よかど!鹿児島

企業家交流協会のモノづくり、人づくり、地域づくりのための支援活動や鹿児島の魅力などについて情報提供していきます。

関西の企業(1)

2008-08-29 16:34:54 | 関西の企業

平成16年7月、「関西かごしま企業家クラブ」が設立されました。

 そ
の後、関西地域に合わせて「6団体の鹿児島出身者の経営者等によるかごしま企業家クラブ」が設立され、活動を始めました。 

私は平成16年4月、鹿児島県の大阪事務所勤務を命ぜられました。企業誘致担当として大阪市の大阪駅のすぐ近くにある大阪駅前第一ビル9階の事務所で勤務を始めました。                                           関西地区だけでも2府4県が対象であり、九州地区を管轄対象にしているような広さです。(翌年には名古屋事務所が廃止になり、東海地区も管轄になりました。)交通の便がいいので、そんなに広さは感じませんが、大変な広さの管轄区域でした。

                                                        大阪事務所の入居ビル(大阪駅前第一ビル9階)  

 先輩達が積み上げてきた訪問先リストを頼りに、毎日が挨拶回りです。挨拶回りだけでも、又訪問先トップのアポをとるのさえ大変でした。更に鹿児島県の工業団地の売り込みともなると、その難しさを痛感させられました。

そこで、いろいろ考えました。結論を言えば、3ヶ月の訪問活動の中で、快く面談に応じ、色々な話しをして戴いた鹿児島出身の社長さん方を組織化できないか、そして鹿児島のために何かと協力を戴けないか、そのためにどうするかということでした。

既に鹿児島に工場進出されている方、鹿児島への強い思いをお持ちの方、個性ある企業経営をされている方々13名の経営者で、「情報交換・ビジネス交流等」を目的にした企業経営者による県人組織「関西かごしま企業家クラブ」を平成16年7月、大阪市に立ち上げました。 

 2ヶ月に1回、大阪事務所で夕方5時以降に「定例会」、更にはお互いの「工場見学会」、鹿児島への「産業視察」など、様々な活動を始め、鹿児島の強力なサポーターとしての役割も果たして戴くようになりました。 

           
           東部地区設立総会・懇親会           活動状況(講演会開催)                                                                      

 関西地域には、鹿児島出身者の経営者が製造業を主に約200名以上の方々が、大阪東部地域等を中心に日本のモノづくりを支えておられます。この鹿児島出身の経営者のネットワークを広げるために、その後、大阪東部、北部、阪神地区、京滋地区など7団体のかごしま企業家クラブが結成され、平成18年11月には、「関西かごしま企業家クラブ連合会」へと発展していきました。  

                 

                                      新聞掲載情報(南日本新聞)

 今、振り返りますと、この「関西かごしま企業家クラブ」が結成されなければ、いや、この異業種の「個性あるメンバー13名の経営者」の方々がいなければ、今の「かごしま企業家交流協会」の存在はなかったと思います。

これからも「関西かごしま企業家クラブ」結成当時の「設立目的」を忘れることなく、また、この13名の経営者の方々の「鹿児島への熱い思い」に支えられながら、少しでも鹿児島の発展につなげていけるよう、頑張っていきたいと思っております。

 

 かごしま企業家交流協会

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鹿児島での活動・・・動き(3)

2008-08-28 10:20:52 | 鹿児島での活動

市町村が人材の地元定着に向け動き始めました。

市長村と地元企業との意見交換会(懇話会)に高校の進路指導の先生方を加える。

高校の先生・生徒達の企業(工場)への見学会を始める。

 
昨年4月 かごしま企業家交流協会を設立し活動を始めてから、市町村主導による企業懇話会、あるいは異業種交流会の案内を7市町村から戴き、その内6市町村の企業と行政の懇話会に参加させて戴きました。

 その度に、行政・企業・それに人材を養成されている高校等教育機関との意見交換や交流の必要性を提案してきましたが、その内、さつま町・日置市・曽於市の3市町村で、実際に高校の進路指導の先生方を加えた懇話会開催や企業見学会などの活動が始まっています。

 地元に少しでも若い優秀な人材が残ってもらうためには、進路指導の先生や生徒達が、地元にある企業の実態をまず知って戴くことが大事です。

         
           意見交換の様子               企業の方々の授業見学

             (日置市)                     (日置市)

         
            意見交換の様子              先生方の企業見学の様子

             (さつま町)                    (さつま町)

         
           高校生の工場見学の様子          熱心に意見交換  

             (曽於市)                     (曽於市)
   
 どういう企業なのか?

 何を生産しているのか?

 社長や工場長はどういう方で、どういう経営をされているのか?

 社員の皆さんは元気で働いているのか?

 など、企業のいろいろなことを知って戴き、理解戴くことが、地元に若い人材を残すための第一歩だと思います。
 お互いが知る情報が少ないが故に、地元志向の生徒までやむなく県外の大手企業等へ進路指導してしまうケースもあるようです。
 求人・求職でのミスマッチを起こさないためにも、大事な行動や活動が始まりました。
 企業と高校・高専・大学との情報交換や連携を強めれば、少子化を背景に県外への地元定着の流れが変わる可能性もあります。

 これから、若い人材が地元に残り、地元企業に就職して戴ければ、企業が変わり、地域が活性化していくと思います。
 ぜひ、この企業と高校等教育機関との交流を大きなうねりにしていけるよう市町村の方々へエールを送ります。

 又、出来るだけの応援をさせて戴きます。


 かごしま企業家交流協会

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鹿児島での活動・・・動き(2)

2008-08-27 16:09:10 | 鹿児島での活動

 鹿児島県に進出してきた中小企業は認知度が低い。

 なんとか 知名度を高められないのか?

 永い年月をかけ、鹿児島県や市町村の企業誘致担当者の涙の出るような努力で、せっかく鹿児島に進出してきて戴いた企業なのに県内の住民の方はもちろん、市町村や学校の就職担当の方々さえあまりご存じない。

 市町村の誘致担当職員や高校の先生方は定期的に異動で替わる。また、最近の市町村合併で、地域が広くなり、管内を把握するだけでも大変なことで、企業のPRや訪問まで手が回らないというのが実情のようです。

 そこで、かごしま企業家交流協会では、市町村の企業誘致担当の方々に管内企業の状況把握、特に工場長等との情報交換・ネットワーク化を勧めており、当協会の出来ることから始めるの発想で、進出した企業の工場見学会を昨年から実施しております。

 何県から進出され、何をつくっておられるのか?

 地域からの雇用や行政との連携はどうか?

 どういう経緯で進出されてきたのか?

 結果はどうか?

など、企業誘致に必要な情報を意見交換するためです。

 工場見学会で、直接工場長のお話をお聞きし、企業の製造現場を見学することで、製造現場の第一線の実態を理解でき、またそこに企業誘致のヒントやノウハウ・人脈など市町村の企業誘致担当者の方々にとって生きた教材があります。

 昨日は、兵庫県尼崎市に本社があり、薩摩川内市に進出されている株式会社サンテック川内工場を鹿児島県内市町村一行22名で見学させて戴き、いろいろな情報交換をさせて戴きました。

       
             サンテック川内工場        案内人の井龍工場長(右)と觸副工場長(左)

 1977年の創業以来、鹿児島出身の松元満夫社長のもと、先進のメカトロニクス技術と数多くの実績を積み重ねてきておられ、08年度の明日の日本を支える元気なモノ作り中小企業300社に選ばれている企業です。


         
           大型偏光板貼付装置               反射フィルム貼付機

 同社のプラズマ・液晶・有機EL等の薄型パネルに、フィルム(保護・機能フィルム)を添付する装置は素晴らしいものでした。又、医療・IT製品など幅広い分野への添付技術の高さに感心させられました。


       
          意見交換の様子                    人脈づくり(名刺交換)

 今回の見学会で、市町村の誘致担当者の皆さん方は、実際に自分でみること・情報をしることの大事さ、そしてそこから得た情報は貴重なものだったと思います。

 今回得られた進出企業の情報を地元企業や住民など広く伝達し、又、今後、企業誘致等にぜひ活かして戴くことを期待しております。


かごしま企業家交流協会

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鹿児島での活動・・・動き(1)

2008-08-26 09:41:30 | 鹿児島での活動

 鹿児島県からの県外への人口流失を少しでも止められるのか?
  
  ま
た、県外へ流失した人材をUターンさせられるのか?

そのために、昨年から「かごしま企業家交流協会」では、できることから活動を始めています。
 それは、鹿児島の「人づくり モノづくり 地域づくり」を活性化する、質を高めていくという目標をたて、そのために、企業・行政(市町村)・高校等が連携し、手弁当で行っている活動です。

 この活動が活性化すると、いい人材・元気な人材が少しでも鹿児島に残る。

 いい人材が残ると、いい人材に企業が魅力を感じ、鹿児島に進出してくる。

 元気な企業が来ると、地域が元気になる。

 この動きを循環させたいと考えています。

  口でいうほどそんなに簡単なものではないことは充分わかっています。何か行動しないと動きは出てこないのも事実です。これまで誘致された企業、特に中小企業は「いい人材・積極的な元気のある人材」を求めています。また、企業の発展に積極的に協力してくれる熱心な行政を求めています。

 今回は、私達の活動の中から、「人材を養成されている高校・高専・大学」向けの活動を紹介します。
 去る7月29日、県内の工業系の大学、高等専門学校、専門高校の18高校・高専・大学の校長・進路指導の先生方25名と、鹿児島に進出されている企業の経営者・工場長18名、県の雇用労政課長等、合わせて45名が、鹿児島市のホテルに集まり、意見交換を延々と3時間、そして焼酎片手に、鹿児島式交流会(飲ん方)を2時間開催しました。


         
          意見交換会(企業からの意見)          意見交換会(大学からの意見)

 まず、お互いを知ることから始めました。

 鹿児島のどこに専門高校があり、どういう学科にどれぐらい学生がいるのか?

 何県にある企業が、県内のどこで? どういうものを? どれくらい造っているのかなど、お互い紹介し合い・知り合い、そして、更に本音で意見を交わすための意見交換会・交流会でした。

 全国的にネットワークを持っている大企業は全国的な組織力を行かした広報活動、また、専任のスタッフを抱え、高校等教育現場を訪問するなどネットワークを構築しております。

 中堅・中小企業は、知名度、組織力、専任のスタッフなどが充実してはいないのです。
       
       交流会の様子(その1)                 交流会の様子(その2)

 今回は、ほとんどが初めての出会いでした。
 初めての名刺交換・会話です。
 これまで、求人・求職面での考え方のミスマッチもあったようです。

 企業現場に合った教育の質の問題、就職の場合の寮の問題、企業の待遇の問題など率直に色々な意見が交わされました。

 この意見交換会で、企業・学校のお互いが、「自分たちの工場を、高校等を、まず見学にきてほしい、そして、実態を知ってほしい」という意見が出されました。

今回、お互いがネットワークで結ばれました。今後、学校訪問、出前講義や工場見学、インターシップなど、色々な交流を積極的に進めていきたいと思います。
 そのための第一歩が始まりました。


かごしま企業家交流協会

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鹿児島の人材・・・これまでの背景(2)

2008-08-25 10:53:06 | その他

 鹿児島県の人口は減り続けています。

 これは鹿児島に限ったことではないですが、昭和30年の200万人台をピークに減り始め、2006年には、174万人台。 これが、毎年1万人強づつ減り続け、30年後の人口は、140万人台(今より30万人減)。

 せっかく市町村合併で誕生した10万都市の3都市が消えるレベルの人口減です。

 50年後は、更に減り続け、105万人台。ピーク時の半分になる予測です(静岡大土居名誉教授グループの予測値)。手をこまねいているときではない。

 3年後の新幹線全線開通により、更に、ストロー現象が心配されます。



九州新幹線 つばめ

  結論を言えば、人を県外に出さないことであるが、それは容易ではない。
 出来ない、と言った方がいい。
 まず、大学進学で、例年優秀な若者が県外流出する。そして、更に高校・大学卒業後に次の若者が県外企業に就職するために鹿児島を後にする。

 何か対策はないだろうか?

 これまた、言い古された言葉だが、「地元大学がメジャーな大学になるか」「質・魅力を高める」ことであり、又、「接遇のいい、質の高い、魅力のある職場・企業」を育てる・誘致することであるが、これも簡単ではない。

 時間もかかるし、優秀な人材もいるし、知恵もお金もかかる話です。
それでも、何かやらないといけない、出来るものからでも。ということになる。
 高校・大学の就職担当の先生に聞いてみると、鹿児島の地元企業・誘致企業の名前をあまりご存じない。

 ましては、何を作り・売っている企業なのか、経営がうまくいっている企業なのか?情報がないとおっしゃる。

 ましては、学生の皆さん、そのご両親等は何をいわんやです。
 ご存じない。

 合併後の融合化・一体化で大変な苦労をされている大忙しの市町村の職員の方も、同じ傾向にあります。
             

                         (左):東洋ツール工業㈱鹿児島工場       (右)鹿児島金属㈱阿久根工場
 これまで、県外に優秀な人材を出せることが、高校・大学、あるいは家族の一つのステイタスとなっていたと言っても過言ではない。 
中央のいい大学に・いい企業に、何人入れたか。
これがその高校・大学の質であり、誇りであり、役割と思われていた傾向があり、当然にして当たり前のことだったのです。ただ、今その反動が、大学・高校を、県・市町村を足下からじわりと襲ってきているのです。
 人口減少、高齢化、働く場所が少ない。入学定員が足りない。という形で。

  やっぱい、かごっまを「どげんかせんな いかんが」。

 この気持は私だけではないと思います。

かごしま企業家交流協会

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鹿児島の人材・・・これまでの背景(1)

2008-08-22 10:29:43 | その他

 鹿児島は明治以来、関東・東海・関西地区など都市圏域へ多くの優秀な若い人材を送りだし、人材供給県として知られております。
 この地方から中央への流出人口が、日本の高度成長を支える原動力になり、現在の日本のモノづくり技術を維持・発展させてきた事実があると思います。

 この地方から都市圏域への優秀な人材流出現象は現在も続いており、日本の少子化・高齢化の傾向も絡まって、地方の人口減少に歯止めがかからない状況であり、むしろ、鹿児島県内では、更に人材の草刈り場の様相を呈しております。 

 このことが、「かごしま企業家交流協会」設立動機の一つであり、又、このブログ開設で、鹿児島の「人づくり、モノづくり、地域づくり」を考えていく背景になっております。

 宮崎県の東国原知事の言葉を借りると、かごっまを「どげんかせんな いかんが」という心境です。少しでも、鹿児島をよくするためには、元気のある若者を育て、地元で働いてもらい、企業を元気にしてもらうことが大事です。 そのために、鹿児島に“関心のある”、“思い入れのある”企業経営者の方々の協力を戴き、市町村の皆さん、高校・高専・大学の皆さんと一体となった行動が必要だと思います。 一緒に出来ることから始めましょう。

 

かごしま企業家交流協会

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 集団就職の若者たちが旅立った鹿児島駅周辺

 (昭和32年撮影)

  鹿児島駅周辺(上町地区)は、島津氏代々の居城が築かれ、市街地で最も古い歴史を持っています。明治34年に鹿児島駅が開業し、大正3年に市電とつながり、長く鹿児島の陸の玄関口として栄えました戦後の集団就職の時代には、多くの若者が故郷を離れ、大都市圏へ旅立つための出発駅として、にぎわいました旅客駅としての中心機能が西鹿児島駅(現・鹿児島中央駅)に移った後、往時の活気は失われましたが、現在、海に開かれ歴史にふれあうをテーマに、市民参加の鹿児島駅周辺まちづくりワークショップによる取り組みなど、にぎわい再生に向けたまちづくりが進められています。

 (鹿児島駅写真・記事は、かごしま市民のひろば 2008年8月495号)


プロローグ

2008-08-21 15:06:14 | その他
 私は、07年初め、「人づくり」「モノづくり」「地域づくり」を目標にした「NPO法人かごしま企業家交流協会」を設立し、この組織運営と事務局業務にかかわっております。
 このNPO法人は、私が鹿児島の県庁勤務時代にお付き合い戴いた関西・東海地区等の企業経営者、鹿児島県内の市町村・教育機関の3者をネットワーク化し、お互い連携して、それぞれの目標達成のために活動を行う組織です。
 このブログ「よかど!鹿児島」は、このNPO法人活動を通じて、鹿児島県を中心にした「人づくり」「モノづくり」「地域づくり」にポイントをおいて、鹿児島のすばらしい魅力と私の鹿児島の地域づくりへの思い・提案等を皆さんにお伝えしていきたいと考えております。
 ぜひ、「かごしま企業家交流協会」のWebサイトと合わせてご覧ください。
 そして、鹿児島に興味・関心をお持ちの方、鹿児島に企業進出したい、ビジネスをしたい、鹿児島の地域づくりにかかわりたい方々、ぜひご意見・ご提案等お待ちしております。

かごしま企業家交流協会
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2008年8月21日  ブログ開設のごあいさつ