よかど!鹿児島

企業家交流協会のモノづくり、人づくり、地域づくりのための支援活動や鹿児島の魅力などについて情報提供していきます。

サプライチェーンの分断/どうなる日本経済(134)

2011-05-31 08:57:39 | どうなる日本経済

サプライチェーンは今後も有効なのか。

もはや打ち出の小槌ではないとの意見も出てきている。

今回の東日本大震災では福島原発事故の影響が人命に影響するということで、日夜報道されているが、ものづくり産業に従事する、中でも自動車産業に与えた影響は計り知れない影響を与えている。

今まで、自動車と言えは、「品質、価格、性能」のバランスの良さが日本の特徴であり、これにサプライチェーンが価格を抑えて高い品質・性能の車を作る原動力になってきた。ところが、最近は他国、特に韓国車との品質や性能面の差が非常に小さくなってきており、競争面での優位性が非常に小さくなってきているそうだ。

品質や性能で他国メーカーとの差をユーザーに納得させているうちは、サプライチェーンも有効だったが、必ずしもそう言えなくなったとの意見が出てきている。それを裏付けるものとして、品質が高いと少なくて済む自動車メーカーから販売会社への値引きの原資と使われるインセンティブが米国では、トヨタ(カムリ)、ホンダ(アコード)とも、これまで1000~2000ドル台から、09年以降上昇し始め昨年は3000ドル台を突破し、、逆に現代自動車(韓国)は、昨年これまでの2,000~3000ドル台から一気に2000ドルを割っているそうだ。

一方、世界市場は一段と新興国中心になりつつあり、自動車の低価格商品化がさらに進むと、日本企業の高品質・高機能も、低価格が実現できないと意味を失うことになる。

もともと薄利に甘んじてきた日本のサプライチェーン構成企業の収益が一段と悪化する恐れもあると言われる。

また、サプライチェーンでコストの外部化を進めてきた結果、さすがのトヨタも売上高の急減ほどにコストを下げられず、利益を大幅に下げる結果になったと言われる。

もはやサプライチェーンは、トヨタ自身にとってもこれまでの「打ち出の小槌」ではなくなりつつあるようだ。今後、どのような「新たな改善」が行われるのか注目される。

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新興国でのシェア/どうなる日本経済(133)

2011-05-30 15:12:26 | どうなる日本経済

「高級品でいく」だけでは勝てない。

「新興国でシェアを取れ」、日本電産永守社長

新興国市場が拡大して「価格、品質」など、「需要の質」が変わり、同時に新興国企業が製造業を中心に実力をつけ、かって先進国企業が君臨していた分野も侵食する勢いだと言われる。

そのような中で、危惧されているのは、今回の東日本大震災で傷つき、出遅れ気味の景気の中であえぐ日本企業。日本電産の永守社長は、経済紙の記者に対し、「高級品でいく」だけでは勝てない。「新興国でシェアを取れ」と主張している。

これからの世界経済は、「先進国」VS「新興国」という構図になる。日本市場は縮小していく中で、新興国の市場は当面成長し続ける。だから、結局、日本企業も韓国企業がやったように外へ出ていくしかない。しかし、新興国市場に入っていくのは簡単ではない。リスクも大きい。

新興国で勝つには何をすればいいのか?永守社長は、次の5つの「置き去り景気」脱出法を主張している。

1つ目は、新興国企業と総力戦のシェア争いをする覚悟を持て。

2つ目は、そのためには、母国でM&Aによる企業統合を進めよ。

3つ目は、高級品だけで生き残れるといった技術的過信を捨てよ。

4つ目は、事業構成を常に見直す決断ができる人材をスカウト

そして更に、「日本企業は、もう一度、世界で血みどろのシェア争いをしないといけない。」、低価格品は新興国企業に任せるなどと言っていたら、やがてやられる。」、「戦い抜くというスピリッツがないとダメなんだ。」

幾多の企業をM&Aして、世界を舞台に厳しい競争をしている起業家の言葉には、重みと迫力がありますね。将に日本企業の置かれた厳しい情勢は言い当てていると思われる。

今後、大企業、中堅企業の行動を注視し、中小企業としてどいう行動をとるか考える時が将に今来ているのではないでしょうか。

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自然エネ協議会/どうなる日本経済(132)

2011-05-27 08:49:02 | どうなる日本経済

孫正義社長が提唱する自然エネルギー協議会に19道県が参加

九州からは5県が参加予定

先日以来、マスコミを賑わしているソフトバンクの孫正義社長。25日に、神奈川、埼玉など19道県の知事らと東京都内で記者会見した。

それによると、大規模太陽光発電所「メガソーラー」や風力発電などの普及を図る「自然エネルギー協議会」を7月上旬に設立するとのこと。また、孫社長は「グループ売上高3兆円の数%」を投資し、参加自治体などと共同で「メガソーラー」の建設を進める方針も明らかにした。

※ソフトバンクが個々の自治体と、休耕田など用地の提供を受けるなどして進める計画。1施設で一般家庭5000世帯分の電力をまかなえる出力2万キロワットのメガソーラーを中心に、全国で10カ所程度の建設を予定している。金融機関からの借り入れなどで自治体側の財政負担が重くならないようにするという。 

参加を予定する自治体は、北海道、秋田、埼玉、神奈川、山梨、長野、静岡、愛知、三重、福井、岡山、広島、香川、高知、それに、九州から佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎の5県、全体で19道県だそうだ。休耕地が多い鹿児島が予定されていないのは、意外な気がするが。今から手を挙げるのだろうか。

全国10カ所ということなので、今からこの中から絞り込まれるのだろうけど、今後の進め方や効果面を含め、巨大プロジェクトの行方が気になるところだ。

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日産の挑戦/九州の話題・情報(16)

2011-05-26 08:32:57 | その他

九州を舞台にした大手企業の「実験」が始まった。

日産自動車の日本の危機脱出への「挑戦」

「 実験」という言葉を使っているのは、日経ビジネス。4月22日に日産自動車が半年間の協議の末に、福岡県にある「九州工場」を分社化することを労働組合と合意したのを受け、アジアを活用した生産再編に挑む日産自動車を評して使っている。

日産は今回の分社化を機に、これまでの同社の国内生産体制を見直そうとしているとのこと。これまでは、九州地区で輸出用も含めたSUV(多目的スポーツ車)やミニバンなど中大型車、横須賀市の追浜工場で小型車、栃木県の栃木工場で高級車とのすみ分けをしてきた。

ところが、この構図を今度は九州工場でも小型車の生産を始める検討に入ったとのことだ。

ものづくりがグロバール化した中で、新興国に限らず、世界で小型車需要が増す中、年間の国内生産100万台の維持を掲げる日産にとって、電気自動車や高級車など高付加価値品だけではその規模は維持できない。むしろ小型車の巨大市場に近い九州を基点に、世界のモノづくりの革新を図る狙いが伺える。

この新たな挑戦を日経ビジネスは「実験」という言葉で表現したのだろうが、私は、失敗もありうる実験ではなく、企業の生き延びるための必死なチャレンジ、失敗を許されない「挑戦」だろうと受け止めています。

いずれにしても、東日本大震災で、自動車メーカーのサブライチェーンは、甚大な被害を受けた。中国、韓国における自動車産業が成長し、調達対象とになる部品メーカー急増しているという背景に、危機感を感じ、九州工場で小型車でも儲かる仕組みを作る方策に転じたものと思われる。

この日産の九州を舞台にした「新しい自動車製造の形づくり」が、この挑戦が成功し、他社の九州への呼び水になるよう大きな期待をしたい。      

        

 

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九州の滞在力/九州の話題・情報(15)

2011-05-25 09:04:46 | その他

九州の滞在力が今注目をされてきている。

九州が新たな時代に向けイノベーションを起こせるのか。

九州は、日本の中での役割は、人口や経済力等で「1割」程度と言われて久しい。

鉄鋼や石炭に始まった九州の製造業は、1960年代以降は鉄需要の冷え込みとエネルギーの転換によって、地番沈下を起こし、大きな転換を迫られた歴史があるが、その都度、時代の先取りをすべく、九州各県がこぞって半導体産業による「シリコンアイランド」、自動車産業による「カーアイランド」、そして食品加工産業による「フードアイランド」構想を打ち立て、関連企業の誘致・集積による振興策に取り組んできています。

鹿児島県も、「シリコン」「カー」「フード」この3分野の企業誘致、集積を目指した施策を掲げ、県を中心に各市町村が取り組んでおり、当協会もこの施策の支援活動を行っているところです。

そのセールスポイントは、優秀な人材が全国平均で比べると賃金が「1割」前後安くて確保できる。自然環境に恵まれた土地が提供でき、また、暮らしやすい生活環境などを挙げてきています。

その結果、様々な電子関連企業やカーメーカー等が進出してきており、更に、最近では、「日産自動車」が、九州工場を分社化し、アジアを捉えた生産再編策を打ち出し、太陽光発電に投資する「昭和シェル石油」の子会社が総投資額1,000億の世界最大級の太陽電池工場を竣工させ、マスコミの言を借りると「日本の製造業の屋台骨が揺らぐ中、九州を舞台にした大手企業の”実験”が始まった。」と言われる。

円高、新興国の台頭、そして今回の東日本大震災、これらの日本を襲っている未曽有の危機を克服するために、九州を舞台にした実験に対し、州各県が注目し、又、大きな期待を寄せている。

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ソフトバンク孫社長/どうなる日本経済(131)

2011-05-24 08:43:47 | どうなる日本経済

全国10か所に太陽光発電所建設を検討

今、ソフトバンク孫社長から目が離せない。

ソフトバンクの孫社長と言えば、東日本大震災の被災者に個人で100億の義捐・支援金の寄付を発表したことで、全国民に驚きを与えたばかりだが、今度は、個人ではないだろうが、ソフトバンクとして、全国に10カ所程度の大規模太陽発電所(メガソーラー)の建設を検討していると報道された。

報道によると、地方自治体と連携し遊休地などに設置する構想で、まだ具体策は固まっていないようだが、1カ所当たり80億円を投じて20メガワットの発電施設を建設、自治体がこのうち1億円を負担する案も出ているという。25日には都内で開かれる関東地方知事会議、26日には大阪市内で開催する関西広域連合委員会で、各知事らに説明する予定だという。

 しかし、広大な用地の確保など課題も多いとのことだが、経済界のトップが、今回の福島原発をきっかけに、メガソーラーの建設を検討していることは、脱原発問題はもちろん、改めて自然エネルギーの利活用に向け大きなインパクトを与えるのではないでしょうか。

今は孫社長が、次に何を打ち出してくるのか?その動向から目が離せない。

 

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大阪駅が変貌/関西の話題・情報(7)

2011-05-23 08:40:24 | 関西の話題・情報

2011年5月4日、OSAKA STATION CITY 開業

大阪駅が“まち”になった。

大阪駅ホーム上に東西長約180m、南北長約100mの大規模なドームが設置され、橋上駅舎の設置や改札内コンコースの改良、バリアフリー設備の充実などを実現。開放的なグランドステーションに生まれ変わりました。

以前にも書きましたが、総事業費2100億円といわれる大阪駅開発プロジェクトのなかのひとつ、「大阪ステーションシティ」がようやく誕生したのです。北側のゲートビルに、「三越伊勢丹」、梅田エリア最大級のファツションビルの「ルクア(Lucua)」、ステーションシティシネマなど、将に、駅からまちへ、まちから駅へ、移動が便利な大阪のニュースポットとして、期待がされます。

この北側のゲートビルの中央部には、8つの賑わいや憩いのある様々な特徴を持った個性ある広場が設置されています。

まず①は、1階の南ゲート広場、②は、橋上駅屋上に時空(とき)の広場、③には、2階中央にアトリウムの広場、④は、同じく2階東側にカリヨン広場、⑤は、10階に和(やわ)らぎの庭、⑥は、11階に風の広場、、⑦は、14階に天空の農園、⑧は、15階から17階に、太陽の広場。です。

私が見た14日は、土曜日ということもあって、どの広場も、人、ひとで溢れていました。新幹線が、鹿児島から新大阪までフル操業し、両者間の交流が今後、又活発化することは間違いないと思います。

人が動けば、情報が、ものが動く、それで何かが変わると思います。駅の中に誕生した「まち」。一度は見る価値があると思います。

      

           時空(とき)の広場             橋上駅からの視界

     

             天空の農園                風の広場

     

          太陽光・風力発電(天空の農園)     まだ開発中の北側

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枚方4人衆/関西の企業(32)

2011-05-19 08:18:37 | 関西の企業

鹿児島というキイワードで結ばれたもの作り企業4社の固い絆

「枚方4人衆」と久しぶりに枚方駅周辺で飲み会しました。

以前も書いたことがありますが、鹿児島出身の枚方市で、「もの作り」をされている企業4社の企業家たち。私は「枚方4人衆」と呼んでお付き合いを戴いています。

鹿児島出身と言うことで、私が約7年前に、大阪事務所勤務の時にお会いしたのが縁で、枚方市の企業経営者4人のお付き合いが始まっています。

私も、在阪中、それと、上阪した際に時間ができると「飲み会」に参加をさせて戴いており、先週も久しぶりに枚方で、4人衆と楽しい焼酎を飲みました。

定期的に飲み会や、時には筍堀など、家族付き合いまでされており、4人の絆は固いようです。関西など、都市に住んでいる鹿児島出身者は、県人会、同窓会、同郷会、そして、当協会の会員同士の集まりなど、鹿児島をキイワードにした集まりは、いろいろありますが、同じ市内で、もの作りに係わる企業経営者の交流を定期的に続けるというのは、珍しいのではと思います。

時には、仕事を紹介したり、経営者として悩みを相談したりと、いろいろな付き合い方があると思いますが、この4人衆は、いつ合ってもとても明るい。そして、とても楽しい飲み会をやっております。

ぜひ、いつまでも、この4人衆会が、続きますよう願っています。

 

             

 

 

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まだまだ健在企業家/関西の企業(31)

2011-05-18 08:20:04 | 関西の企業

鹿児島出身者で、東大阪のまだまだ元気な創業者

ゴルフ好きで、元気に会長室に出勤される現在91歳の会長。

鹿児島出身者の企業経営の創業者には、元気な方が多い。大企業で言えば、京セラ創業者の稲盛和夫名誉会長は、現在79歳だと思うが、無報酬で、日本航空の再建に今だ現役で奮闘されている。

70歳代は、当協会の会員企業でも、理事長の東洋ツール工業の是枝社長を筆頭に、多くの方々が、まだまだ現役で頑張っておられます。

実は、先週の大阪出張の際に、近鉄「河内永和駅」での電車の待ち時間の5~6分の間に、ゴオダ工業(電線、鋼線、繊維用ボビン・ドラム・リールなど製造・販売)の郷田会長にバッタリお会いしました。会社は後継者の息子さんが、経営されているが、現在91歳。4,5年前にお会いした時と全然お変わりなく、お元気そのもの。東大阪商工会議所の会議に電車で来られたが、少し早かったので、駅のホームの待合所で時間待ちとのことでした。

なっかしくて、まだ、会社の急な階段の2階に出勤されているか、ゴルフはお変わりなくされているかなど、お話ししました。まだ会社も、ゴルフも、以前どおりとのこと。将に、長寿の奄美のご出身と、思わず納得しました。ちなみに、お父さんの105歳までは、まだ14年あると、淡々と話されてました。

「人は年を重ねただけでは老いない。理想を捨てる時に老いる。」

と言ったあるジャーナリストの言葉に妙に納得しました。やはり、体力維持と、精神面の維持が大事ですね。 

              

 

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総会開催/関西・東海での活動(45)

2011-05-17 08:25:09 | 関西・東海地区での活動

今年度の総会を大阪で開催しました。

恒例の市町村等参加者の自己紹介とPR活動は益々ヒートアップ

先週12日(木)に大阪市の道頓堀ホテル(中央区道頓堀)で、23年度の総会を開催しました。

毎年、この総会後の交流会で、恒例の市町村参加者の皆さんが、それぞれの「自己紹介」と「わが街」の自慢(企業誘致のメリット等を)をPRされます。このPR内容が、ユニークというか個性的というか、あるいはプロ顔負けの話術?、色々な内容のPRをされ、集まっている企業の方々に好評です。案外、これを楽しみに参加されているかも知れません。

中には、我慢できないのか?、この時!!とばかりに出番を求めて、出身市町村の「助っ人」をされる社長もいました。毎年、おもしろくなっています。案外、市町村の方にとっては、大変かも知れませんが??。

当協会としては、この総会の前の企業訪問や総会後の講演の準備で大変ですが、市町村の方々が、この舞台で、いきいきとPRされる姿を見ると、良かったな~と、ホットします。

市町村の皆さんお疲れ様でした。

    

     

      

      

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