よかど!鹿児島

企業家交流協会のモノづくり、人づくり、地域づくりのための支援活動や鹿児島の魅力などについて情報提供していきます。

産業立地動向(2)

2009-03-30 11:48:54 | その他

九州の重要港湾である志布志港のコンテナ船専用埠頭が供用開始しました。

5万トン級の貨物船の接岸が可能になりました

1996年に志布志港は中枢国際港湾の博多、北九州の両港など「北部九州」を補完する「中核国際港湾」として指定されている。

これまで国と鹿児島県によって多目的国際ターミナルとして整備が進められてきた新若浜地区のうち、コンテナ船専用埠頭が本格運用を始めた。 

                  

                    テープカット                  ガントリークレーン

これによって、5万トン級の大型貨物船の接岸が可能になり、コンテナの取り扱い能力は現在の年間6万5千TEU(20フィートートコンテナ換算個数)の約2倍の12万TEUに増えることになる。

また、鹿児島県は約13億円かけ、大型コンテナクレーン2基を設置し、荷さばきのスピードアップを図るとともに、敷地内に約11haの荷役・倉庫会社向け分譲地も造成している。

いよいよこれから東南アジアに近い地理的優位性を活かし、南九州の畜産産業用の飼料輸入港としての役割と併せて、鹿児島県が一体となって整備された志布志港の機能を活かするべく食の輸出等に本格的に売って出るべき体制と営業活動が問われことになると思う。

今後の産学官一体となった関係者の積極的な戦略に期待がされる。

 

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百年に一度の危機(9)

2009-03-27 14:54:19 | 百年に一度の危機

トヨタのハイブリット車「新プリウス」とインドのタタ自動車「ナノ」の発売

「省エネ設計車」と「装備削減・低価格車」

世界の車を象徴する2つの流れ、インドのタタ自動車は今月23日、自主開発した小型車「ナノ」を初回10万台限定で、最安モデルの店頭価格約21万円で発売すると発表。

一方、トヨタ自動車は5月に発売するハイブリッド車「プリウス」の新型車の概要を明らかにした。屋根に太陽光パネルを搭載し駐車時に電気を蓄えられるなど省エネ設計を取り入れ、現行のプリウスの35.5キロより約1割燃費性能を高め、最低価格を約205万円に抑えて販売する予定だ。

 ハイブリッド専用車は、2月にホンダ自動車も「インサイト」を約189万円で販売を始め、人気を博しているし、トヨタは現行のプリウスはインサイトと同じ189万円に引き下げて販売する意向だ。

世界の自動車販売の流れは、この「省エネ化されたハイブリット車」と、「小型化で低価格車」に二分化されていくのだろうか。 新車販売が長期低迷する中で、世界の車販売の流れは、この2つの方向で展開していくのか、今後の市場の動向から目が離せない状況にある。   

               

         トヨタ「新プリウス」               タタモータース「ナノ」

 

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鹿児島での活動(27)

2009-03-25 21:43:57 | 鹿児島での活動

会員企業と鹿児島大学とのマッチング

この不況時がチャンス

今、鹿児島に進出してきている製造業の皆さん、特に自動車関連企業の受注は非常に厳しい状況にあります。

昨日、鹿児島大学の工学部の教授と関西から大隅半島に進出されている企業経営者との意見交換を取り持ちました。

車メーカー等の販売不振を受け、自動車関連の仕事は、全く動きがない状況にあるので「工場を帰休」することになり、その空いた工場で何かものづくりが出来ないか?ということで、大学で研究中の装置、あるいは温めている課題の実験を一緒にやるための両者の話し合いの場を持ちました。

大学を離れ、企業の空いた工場・設備機器等を使い、「装置づくりや実験」をやっていくという両者の取り組みについて基本的な方針が確認されました。

これから細かな進め方については、更なる話し合いが必要ですが、大学と企業の共同の取り組みによって、現在のピンチをチャンスに変えられる機会になるのではないかと、とても注目されます。

一つの事例として、ぜひ両者の取り組みが成功につながることを期待しております。

 

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関西の企業(9)

2009-03-24 10:41:34 | 関西の企業

関西経済を牽引するのは太陽電池や燃料電池などの環境エネルギー産業だ。

この環境エネルギーの製造拠点が、今関西に集積化されつつある。

関西の経済基盤の沈下が言われて久しいが、今また関西が日本経済を牽引する役割を果たすことになるかもしれない。

それは、新しい成長エンジンとして役割が期待されている「環境エネルギー」だ。 関西には太陽電池や蓄電池、燃料電池などの環境エネルギーの製造拠点が集積されつつある。 国内の有力太陽電池メーカーはシャープ、京セラ、三洋電機、三菱電機、カネカがと言われるが、この5社中、4社が関西系で地元に製造拠点を構えている。しかも、関東系の三菱電機も最終組立行程は京都府内でやっている。  

  シャープ   太陽電池工場            葛城市

          液晶・太陽電池工場(建設中)   堺市 

  京セラ    太陽電池工場            東近江市 

          太陽電池工場(建設中)      野洲市  

  パナソニック 家庭用燃料電池工場       草津市

          液晶パネル工場(建設中)     姫路市

          プラズマパネル工場(建設中含む) 尼崎市

          リチウムイオン電池工場(建設中) 大阪市  

          リチウムイオン電池工場      紀の川市

   三菱電機  太陽電池工場           長岡京市

           太陽電池工場           貝塚市

           リチウムイオン電池工場     洲本市 

   カネカ    太陽電池工場           豊岡市

 

東海地区の自動車産業に対抗したこの環境エネルギー産業の集積は、省エネの液晶・プラズマテレビの形状にちなみ「パネルベイ」と呼ばれている。

大阪湾岸とその後背地に立地する環境エネルギー産業の集積が関西経済の復活の役割を果たすことを期待してやまない。

 

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産業立地動向(1)

2009-03-23 19:06:15 | その他

今この時期こそ進出企業を含めた地元企業との連携が大事

企業の生き残りに対する行政のフォローアップをぜひ!

今中小企業だけでなく、大企業を含め、企業は生き残りをかけ、事業の見直し、新たな事業構築など大変な最中である。

こういう時期だからこそ誘致済みの立地企業へのフォローアップが求められている。この点が重要だということになる。

鹿児島県内の市町村でも、立地企業を含む地元企業の実態把握、課題等の聞き取りのために、行政のトップが足を運び、企業との意見交換を進めているところがある。

企業にしてみれば、このような厳しい・苦しい時に親身になって相談に乗ってくれれば、より強い親近感や地域への愛着を感じてもらえるはず。 更にこのような関係を築いておれば、将来景況の回復の際には、工場の増設や地元雇用など、良好な関係を造ることが出来るのではないだろうか。

そういう意味では、今だからこそ、こういう経営環境が悪い時だからこそ、企業訪問に力を入れるべき時だと思う。

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九州の企業の動き(5)

2009-03-20 14:51:48 | その他

九州の自動車生産100万台を割る。

3社体制で3年ぶりに初の前年比減の見込み

百年に一度の危機が九州の自動車生産台数に大きな影響を与え、08年度の生産台数が約97万台にとどまる見込みだそうだ。

報道によると、04年12月にダイハツ九州が大分県中津市に進出し、生産を始め、通年で3車体制になった05年度以降初めて前年度実績を下回るとのこと。

報道によると、

   トヨタ自動車九州(福岡県宮若市)    約29万台       

   日産自動車九州工場(福岡県苅田町) 約37万台

   ダイハツ九州(大分県中津市)      約31万台 
 

    合計                    約97万台

 

九州の自動車生産は、07年度は112万7千台と100万台を超え、08年度は150万台超えも期待されていました。 それが、今回の金融危機に見舞われた。生産台数の3分の2が北米市場向けというトヨタ九州の予定した生産能力の25%までの落ち込み、日産九州工場も大幅な減産などが影響している。

ただ、最近になって減産の効果が出て在庫調整が進んで来ており、トヨタ九州は、4月から2交代制の「二直」に戻して、減産を緩和する見込みだ。日産九州工場も3月は1万3千台、4月は1万7千台と順次生産を増やす見込みだ。

九州の製造業の浮沈がかかる自動車産業。この3社の動きから目が離せない状況が続いている。ぜひ、この減産傾向に歯止めが掛かり、自動車生産の回復を期待してやまない。

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百年に一度の危機(8)

2009-03-19 22:35:45 | 百年に一度の危機

日本企業トップが次々に交代

日本を代表する電機、自動車のトップ交代で大不況は回復するのか。

3月18日、東芝の西田厚聡社長が代表権のない会長に退き、佐々木則夫副社長が6月末に社長に昇格する人事が発表された。

今、日本のトップ企業の社長交代が次々に発表されている。この百年に一度の危機を乗り越えるためには、トップ交代が必要なようである。東芝の西田社長は、「今の混迷の時代には、広い視野を持ち、構想力、推進力を兼ね備えた佐々木氏が適任」と語っている。

ちなみに、最近発表になった主な社長交代を見ると

自動車関係では、

  トヨタ自動車   6月から     豊田章男副社長 

 ホンダ       6月から     伊東孝紳専務

 スズキ       08年12月から 鈴木 修会長

 電機・情報関係では、

  日立製作所    4月から     川村 隆・日立マクセル会長

  ソニー       4月から     ハワード・ストリンガー会長

  京セラ       4月から     久芳 徹夫専務

  OKI        6月から     川崎 秀一常務

 この他にも、商社・化学・運輸関係など、4月、6月の交代が目白押しである。   

いずれも、業績悪化、赤字転落している企業の交代である。若手への交代が多いが、中には会長からの帰り咲きや社長兼務体制もある。日本式と言えなくもないが、トップ交代でこの百年に一度の危機を、ぜひ乗り切ってもらいたい

これが今多くの国民の皆さんの率直な、心からの願いだと思う。

 

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鹿児島での活動(26)

2009-03-18 20:30:01 | 鹿児島での活動

曽於市の企業懇話会に出席してきました。

曽於市では、市と地元企業、3高校とのネットワークが形成されつつあります。

今、多くの企業が生き残りをかけ、事業の再構築に大変な努力をしている最中です。

このような不況時にこそ、既に立地している企業へのフォローアップが重要になると思う。市町村が管内の企業が直面している課題に一つひとつについて、相談に乗り、出来たら協力・支援していくことが今求められている。

3月12日開催の懇話会は、曽於市内の産業振興、企業間交流を図ることを目的に、市議会代表を含めた同市の関係課と同市内の立地企業や地元企業・3高校関係者との懇話会が開催されました。

今回は、参加メンバーが同市内の大隅酒造(株)(焼酎製造と焼酎粕飼料化リサイクル)と日本有機(株) (薩摩鴨とオランダキキョウの生産事業)の現場視察を行った後に、懇話会が開催されました。懇話会では、3高校の「高校生の市内企業訪問」結果や就職状況報告がなされ、私も、県内・県外企業の最近の景況についての報告の機会が与えられました。

この報告等を基に、その後、出席者間の意見交換が行われました。前回のこの懇話会に参加した際に、私は3者の連携、特に、高校や市町村の担当者等が、管内の企業を訪問し、見学し、実態を知ることが大事であり、その上での3者の連携強化を提案したのですが、今年度直ぐにこの企画を実施された曽於市の企画課の皆さんに敬意を表します。企業視察に参加された市と学校関係者の方が、初めて企業現場を視察して、その企業の実態がよく解った、今後学生の求職の参考にするなどの意見がだされ、改めてこの3者の連携の必要性を確認しました。

今後、このような行政と企業、学校関係者とのネットワークの拡充や連携が、更に広がっていくことを期待しております。

         

       大隅酒造(株)の視察                 日本有機(株)の農園視察

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百年に一度の危機(7)

2009-03-16 23:00:44 | 百年に一度の危機

マツダ、7月休業ゼロ

自動車3車、米で在庫調整進む

 

このタイトルは14日、15日の日経新聞の記事の表記である。

マツダは、昨年12月から本社工場と防府工場で休業日を週一日設け減産し、販売の減少幅を上回るペースで在庫調整を急いでいる。 また、自動車大手3社は、米国市場で2月末で3社平均で91日分と1月末に比べ約1割減少しているとのこと。各社いずれも1月に比べ減少に転じているが、自動車業界では、米国在庫の適正水準は60日前後とされているようだ。

乗用車大手の減産緩和の動きは歓迎すべきであり、この動きが商用車や部品や素材など関連産業の生産動向にも影響を及ぼしてくれれば、少しは明るい見通しが出てくるかもしれない。

ただ、県内の部品メーカーの現場では、まだまだ厳しい状況は続いており、なかなか、景気の底が見えない状況である。 今日も県内の自動車部品メーカを訪問する機会が会ったが、2月末で派遣職員を雇用打ち止めにして、正社員は毎日出勤をしているが、派遣職員がいる時の、3直体制から、2直体制で、しかも残業なしの体制だそうだ。

また、受注の減少に伴い、4月から工場を本社工場のみで様子をみる企業もある。 今年の6月頃には適正値に戻る(ホンダ)との見方も出ているので、少しは明るい兆しではないかとの期待感もあるが、要は販売の低迷が続けば、在庫調整も長期化する可能性もあるとのことなので、これからも目が離せない状況が続くと思われる。

 

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関西の企業(8)

2009-03-13 22:39:54 | 関西の企業

初めて製薬会社の工場を視察しました。

徹底したハイクリーンな製品づくりでした。

今月10日(火)曜日の午前中、奈良県の御所市にある至誠堂製薬さんを訪問し、製薬現場を視察させて頂きました。

当社は、大正6年創業の歴史のある製薬会社で、御所市で時代に合った健康の考えをベースに高度な技術と優れた作業環境、そして最新の設備でより安心して使用していただける医薬品を始め栄養補助食品の開発に努めておられました。さらに、自社製品だけでなく受託市場におけるアウトソーシングにもいち早く取り組まれ、高い評価を得ている企業でした。

今回は、原料試験 秤量~混合 各種剤形 各種包装 出荷、さらに品質管理(分析・試験)の部門など細かく視察をさせて頂きました。

まず、これまで電子関連企業の製造現場でゴミ等を防止するために、白衣、着帽でのクリーンルームの経験はありましたが、今回はびっくりしたのは、上下服、靴、マスク、帽子(髪の毛が全部隠れる)、それに工場内に入る前のゴミ落とし、洗剤での手荒いを徹底したこと、更には、工場内で、2度目の着替え、手洗いを行うなど徹底した安全管理でした。

今回、ユーザーの信頼を得るために、製薬の安全性・品質管理を二重、三重に徹底した上で、製品が出来上がる様子を見学出来ました。

大変勉強になりました。また、至誠堂製薬さんの健康食品のおみやげを戴きました。ありがとうございました。

 

   

        至誠堂製薬(株)全景            戴いたおみやげの1つ健康食品

 

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