怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

竹内宏「とげぬき地蔵経済学」

2009-09-26 09:25:14 | 
高齢化がどんどん進む中で、消費は低迷。シルバー世代を狙えとシニアマーケットを狙ったビジネスが一時ブームになったが、成功したものは少ない。
その中で大成功を収めているのが「おばあちゃんの原宿」の名で知られる「巣鴨地蔵通り商店街」です。その成功の秘密は何処にあるのか。商店街の人たちと来客に聞き取り調査をして分析しているのがこの本です。
実は私の実家のある雁道商店街もご多分に漏れずシャッター商店街と化し、活気がありません。学区は高齢化が進み(名古屋の長田区といわれていた)表通りの企業も移転していってしまい、何とかならないかと読んでみたのです。
ここには「おばあちゃんの原宿」になるにはいろいろな努力と工夫があったことが分ります。とげぬき地蔵のある高岩寺は区画整理で明治になって上野から移転してきて、当初は参拝客もなく大変苦労したそうです。縁日を増やし露天商を誘致して、門前の商店街もPRに努めた結果徐々に参拝客が増えて、今のような隆盛につながったとか。
それぞれの商店も高齢者のニーズを掴みつつ「ハレ」と「ケ」の微妙なバランスを演出して常連客を掴んでいきます。
この本には高齢者の心を掴んできたノウハウが一杯詰まっています。でもなかなかまねることは出来ないのでしょう。だからこそ「巣鴨地蔵通り商店街」が一人勝ちで賑わっているのです。でもその賑わいは、単に昔からお寺のご利益が有名で人が集まったわけでなく、殿様商売していたのではない。いろいろな工夫と努力があって高齢者のニーズをうまく掴んできた結果です。有名なお寺もないからと諦めるのではなく、どうしたら突破口があるのか考えることは大切でしょう。
ちなみに人がブラブラ歩き易い通りとは整然とした道ではなくて、ごちゃごちゃして肩が触れ合うような路地、名古屋の都市計画は整然とした道を作ったのですが、ブラブラ歩く人は地下街を歩くようになり、それが地下街の発展を招いたのです。区画整理できれいにした街は人工的で人をわくわくさせる魅力がないのでしょう。
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