怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

和田秀樹「思考の老化」をどう防ぐか

2013-06-15 07:26:47 | 
アンチエイジングが盛んに言われていますが、見た目だけでなくて考え方とかも老化しないようにしないと若つくりした引きこもりになってしまう?
ということで、この本です。

人間は他の動物と比べて前頭葉が際立って大きい。
ところが前頭葉に大きな障害を受けても知能自体には大きな変化が現れない。
それでは前頭葉の機能はいったい何か?
ロボトミー手術からの知見もあって前頭葉に障害を受けると、意欲や想像力が低下して、物事を段取りを考えて行動するという知的活動が出来なくなる。自発性もなくなり感情のコントロールも出来なくなる。
これらのことから前頭葉は「高次な知的機能の中枢」であることが分かってきた。
ところで前頭葉は加齢によって多かれ少なかれ縮んで機能も低下してくる。しかし、大脳の中で大きな容積を占める前頭葉は予備能も大きいため、多少老化しても別の部分で補完できる。老化する前から前頭葉を使い続けておくことが、最大の老化予防になる。思考の習慣や食事まで含めた生活習慣によって、前頭葉を若く保つことができるみたいです。
ちなみに初等、中等教育ではみっちり頭頂葉と側頭葉を鍛えて知識、計算、図形やグラフの把握と言った基礎的な能力や常識を身につけ、しかるのちに前頭葉を鍛えたほうがいいみたいです。高校時代までに基礎的な勉強をなおざりにして前頭葉をトレーニングしても駄目?
では思考の老化を防ぐにはどうすればいいのか。前頭葉を使う習慣を心がける、一言でいえば、変化をいとわない生活を日常的に心がけることです。
不自由なことがあれば解決策を考える好機として捉えることです。文句を言うより考えよ!物事を複雑に捉える努力を嫌い、単純化して捉えているだけでは駄目です。「そうかもしれない思考」をしましょう。日本の思想風土と言うのは、実学重視と言うか仮説を立てるよりも証明したりすることのほうが評価されがちなのですが、ノーベル賞を受賞した湯川秀樹も益川敏英も新しい仮設を打ち立てたことを評価されている。自ら仮説を証明したわけではない。思い付きを大事にしなくては。前頭葉を使って「思考力」「試行力」をつけることが大切です。成功体験にとらわれることなく何事も好奇心を持って取り組むことです。さしあたって手近なところで「広義のギャンブル(投資)」「恋愛」なんてとこでしょうか。
と言っても損してばかりの投資とか相手がいない恋愛では落ち込んで鬱になるのがオチでしょう。このところよく使うギャグに「歳をとって前頭葉がスカスカになってきた代わりに前立腺はパンパンです」というのがありますが、こういう自虐ギャグができるうちはまだ思考は老化していない?いやもう手遅れかも?
人間枯れる前に欲望に従っていろいろやってみることがいいみたいです。ちょっと元気が出る本です。
コメント
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