仮面の告白『雲の上の虹』

この世の誉・不正・不道徳・破廉恥・権力者を追及し、無害なことも記録しつつ、雲の上の虹をめざす枕流亭の日記(日乘)

それでも軽率ではないか! 「ゆとり・あそび」はなくなったか?  あるセクハラ教師事件について

2010年11月24日 | 閑話

  教育関係者の不祥事の報道が一気に増えた背景には些細なことすら許さない意識がはたらいているのだろうか。それを「ゆとり・あそび」の喪失と呼ぼうか?そういえばあの柳田前法相の失言批判を「ゆとり」の喪失からくる集団ヒステリーとみるコメンテータもいたな。

  話題にしたいのは埼玉県入間市の59歳になる教師の話。詳細は以下によってほしい。

 この教師はクラスの子供や卒業生の支持は得ていたようだ。どうも「罰サイコロ」の噂を聞いた他のクラスの親が密告したのでは、ということだ。

 しかし、このサイコロの字面を見ればセクハラの疑いを受けても致し方ない。これを「ゆとり・あそび」の喪失と呼べるかは判断しない。被害が出ていないのだから訴えるほどではないのかもしれないが、予防のために訴えるのもあり得るだろう。まぁ実に判断の難しいところだ。児童虐待防止法によれば、虐待と疑える事態は通告する義務が課せられているので、訴えた親に問題はなかろう。

 この教師の間違いは時代の趨勢に気づかず20年も前の性意識の中で冗談のような罰ゲームを楽しんだことだ。つまり、子供たちはわかってくれても、セクハラに敏感になった保護者はわかってくれないということに気付かなかったことだ。

 でも、この教師はある意味幸せだろう。復帰を求める署名運動が起きたのだから!

 しかし、だからといって職場に戻ることが彼にとって幸せかどうかはわからない。地教行法によって社会教育施設への転勤が最適ではないか?

 

 

  李下に冠を正さず!ということですなぁ!

  トップ画像は戦前の乾布摩擦風景、これも今ならセクハラ!?

 

セクハラサイコロ教諭に教え子「辞めないで」と千羽鶴と署名活動   

                           NEWS ポストセブン 11月24日(水)

  埼玉県入間市の小学校で持ち上がった「セクハラサイコロ」騒動。59才のベテラン男性教諭・Aが手づくりした、1辺2~3?の木のサイコロには、「キス」「ハナクソ」「ハグ」「ツバホッペ」などと書かれていた。

  遅刻をしたり、宿題を忘れたりした児童にこのサイコロを振らせ、出た目によって、“罰”として教諭が児童にキスやハグをしたり、ハナクソをつけたりしていたと報じられた。ところが、あらためて取材してみると、聞こえてくるのは、児童たちの「先生、辞めないで!」という声だった。


 A教諭の教え子だった卒業生が実情を打ち明ける。

 「サイコロを振っても、書いてあるようなセクハラ行為をすることはなかった。例えば『ハナクソ』が出たら、先生が鼻を手で隠して鼻くそをほじっているフリをして、“もうやるなよ”というだけ。知り合いの弟がいま先生のクラスにいますが、実際にはキスもハグもないんです。そもそも今回騒ぎになったのは、別のクラスの子と保護者が、本当のことをよく知らないのに問題にして警察や学校に訴えたから。だから、ねじ曲がった形で広まってしまったんです」


  騒動が報じられてから、教諭は体調不良を理由に学校を休んでおり、周囲との連絡を断っているという。しかし、卒業生や保護者らは、復帰を願う署名活動を行っている。そしてクラスの児童たちは、「先生が復帰しますように」との願いをこめて、千羽鶴を折った。


  本誌がA教諭の自宅を訪れると、妻がこう答えた。「主人は“子供たちはわかってくれていると思うので、それだけで自分は充分だ”と話していました。生涯、現場に立って児童と向き合っていくのが夢ですので、いつごろになるかはわかりませんが、必ず現場に戻りたいといっています」       ※女性セブン2010年12月2日号