去る4月14日には第88回早慶レガッタが行われました。大きな天候不順もなく、幸運なことに学部対校エイトに乗せていただき、苦しみながらも勝利することが出来ました。
この場をお借りして、私たちを支えてくださった全ての方々に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
カレンダーアプリを確認したところ、1月から4月まで僕たちは38回艇庫に宿泊し、97モーションをこなしたようです。凄まじいですね。笑
長くなると思いますが、お暇な方だけ、どうぞお付き合いください。
まずはエイトでの練習が始まるよりも前、確か11月か12月、正確な日付は覚えていませんが、同期のS我部くんと大喧嘩(って程でもないかもしれませんが)をしました。今では考えられませんが、アイツとは同じ船に乗りたくない、なんて先輩に言ったりもしました。オフ期間にエルゴ・筋トレをしてるだしてないだ、大変不毛な争いだったなと猛省しております。コミュニケーションの重要性を再認識させられました。話し合いは大事ですね。
そして新年を迎え初漕ぎ式を終えると、エイトでの練習が始まりました。冗談抜きに手足の指が千切れそうになるくらい寒くて大変でした。いろんな人が怪我したり、体調崩したりしましたね。枕元に置いておいたお米の袋を🐹に食い破られたこともありました。激戦のベッドじゃんけんや毎晩のコーンスープとカフェ・オ・レでなんとかQOLを保っていました。艇庫にマイマグカップ、オススメです。
2月にはこれまた同期のN村くんに艇上でブチ切れてしまいました。漕ぎについて言っただけのつもりが、なかなか練習が思うようにいかない中でのフラストレーションもぶつけてしまい、本当に申し訳なく思っています。ごめんね。
このことに限らず、僕は割と(かなり笑)艇上で声を出すタイプでした。が、それがかえってクルーの雰囲気を悪くしていたかもしれない、と思いました。以前、全塾端艇部のとある方が
「うまくいかなくても、よくなる過程だと思って楽しむ」
ということを仰られていましたが、この頃の僕はそんなボートの原点、enjoy rowingを忘れていたのかもしれません。
それから、努めて艇上でも陸の上でもマイルドであろうとしました。クルーミーティングで真面目一辺倒ではなく面白いことを言おうとしてみたり(実際に面白かったかは別です笑)、何番がダメ、ストサイがダメ、と言わずにいい事をピックアップして言うようにしてみたり....はじめはとても慣れずに気持ち悪かったです。これでクルーの雰囲気がよくなったかは分かりませんが、少なくとも悪くはならなかったかな ....と思いたい、です笑
2回の隅田練を乗り越え、お花見レガッタは自分たちの中でもかなりいい状態で迎えることが出来ました。が、予選は緊張でタイムが伸びず、3分19秒。理工は3分12秒と7秒差でした。他クルーの出漕状況から、決勝Dで絶対に当たるだろうと踏んでいたものの、なんと理工は決勝C、医学部は決勝Dでした。翌日の決勝に向け修正し、イメトレもしたおかげか笑、決勝ではコンディションもよく、今まででベストの漕ぎだと全員が納得出来るレースができました。しかしタイムは3分14秒。理工はなんと日体大、東北大を差し3分7秒。前日の理工のタイムにも及ばぬ結果となりました。
悔いのない漕ぎが出来たからこそ、余計に実力差を叩きつけられた気がしました。特にコンスタント。すぐにタイムの落ちてしまう僕らに対し、後半の方が速い理工。なんとか差を埋めようと、残り2週間はコンスタントメインの練習でした。正直きつすぎて記憶がありません。でも、この2週間は確実に、まいにち少しずつ漕ぎが良くなっていくのを感じることが出来ました。
確かレースの3日前の木曜日、朝練後のクルーミーティングで僕は
「皆さん、負けるんじゃないか、スタートからグングン離されるんじゃないか、と思っているかもしれませんが、気持ちで負けたら負け確定です!絶対勝てると思って漕ぎましょう!」
と言ったような記憶があります。実際皆さんがどうだったかは分かりませんが、1番弱気になっていたのは僕だったなぁと思います。口では、ゴールしたあとのパフォーマンスばかり想像している、などと言いましたが笑、実際は毎晩、勝つイメトレをしようとしても、言問橋で一艇身つけられる、コンスタントでぐんぐん離される、そんなイメージばかり想起してしまっていました。友達や親に頑張れ、と言われても、「おう、勝ってくるぜ!」とはとても言えませんでした。
そして、4月14日を迎えました。当日の朝練、レース前アップ、共に信じられないくらいいい状態でした。きっと全員が武者震いしていたと思います。この時初めて、勝てるかもしれない、と思いました。
そしてレース本番。緊張しすぎて口がカラカラでした。スタートして10数本漕いで、2,3シートリードしていたのに気づいたあとは、しんどすぎて記憶がありません。動画や観戦していた先輩の話によれば途中で2回差されたそうですね。桜橋を超えるあたりで應援指導部の若き血と歓声が聞こえ、気づいたらレートがものすごく上がっていて、次の瞬間には両手を挙げて狂喜乱舞していました。
こんなに気持ちがいいことは二度とないんじゃないかと本当に思いました。そして泣きまくりました。勝って泣くってこんなにも嬉しいものかと思いました。間違いなく今までの人生の中で1番嬉しかった瞬間であり、一生忘れない思い出です。
さて、ここまで締まりのない文章を滔々と書き連ねてしまいました。駄文にお付き合い頂いた方、ありがとうございます。いいオチは思いつきませんが、最後に一言で、失礼させていただきます。
ボートは、最高に、楽しい!
次は金井にお願いしたいと思います。早慶戦に対する思いの丈でも、気になるあの子の話でも、なんでもどうぞ。
では。