慶應医学部端艇部 部員日誌

部員の日常を綴ります・・・。

出会いと別れat boat部

2008-03-29 19:15:11 | 日誌
どうも、新入生が来たらまじで可愛がる先輩候補No.1の新美です。四倉さんからの無茶振りに中々困難を感じますね。


僕は今、(辛うじて)1年です。つまり、ボート部自身が出会いな訳です。そして、去年まで高校3年だったので、それ自身が別れです。
さて、僕自身について言うならば、出会い・別れという事は考えないようにしています。必然・蓋然・偶然なんて言葉に惑わされずに今ある繋がりを大事にしたいからです。
ボート部について言うと、2~6年の先輩とマネージャーさんが出会い、そしてマネージャーさんと6年の富永さんが別れです。先日、卒業生を送る会がありました。部員全員で買ったプレゼントと色紙、渡してきました。
大変楽しかったのですがお礼の言葉は上っ面を滑ります。

そして、想いは通じない。

思い出というのは語り、書き残すものではないというのが僕の持論です。語りは騙りに、起稿は棄稿へとなります。これらの行為は思い出をホルマリン漬けにするようなものです。不可逆的に硬直し、腐りはしないが、その本質は無くなります。なので、あえて様々な思い出は書きません。

去年、今年、来年・・・・・・連続した時間の中で出会い、別れます。
全てを覚えておきたい。大事に仕舞っておきたい。否、仕舞わずにも直ぐ近くに居て欲しい。

中途半端な「思い出」は、それは赦されないのでしょう。
単なる「記憶」は「思い出」を超えることは出来ない。

「大事な想い出」ならば・・・・・・もしかしたら・・・・・・。

僕は別に相手に僕自身を覚えて欲しいという欲求はありません。ただ、僕自身が大事だったものを忘れるのが哀しいだけです。

「哀しい」・・・・・・この感情すらいずれ忘れるでしょう。

だからこそ、今の繋がりを大事にしなくてはいけない。思い出を何処までも持ってはいけないですから。

先輩、マネージャー。同期。

そして、来年度から来る後輩達。

どんな子達かはわかりませんが、「出会え」たなら、思い出を創りましょう。


忘れる事の無い、感情すらも包含出来るような「想い出」を。

次は高橋さんで、「桜」についてお願いします。

フィクション 感動秘話 by四倉

2008-03-28 19:54:59 | 日誌
 あるボート部員Aには、数年上の憧れの先輩がいた。先輩の名前はB。どんなときも、部を引っ張っていくエースだった。練習でも試合でも、Bは圧倒的なパワーを発揮していた。
 Aはあるとき、先輩Bがいつも練習前後に体に謎のローションを塗っていることに気づいた。Aはそのローションに興味をもち、Bに頼んだ。
「先輩がいつも使っているローションは何ですか?僕にもそのローションを使わせてください」
 Bは答えた。
「このローションが何かは秘密だ。そして、お前は使ってはならん。お前が使うなんぞ百万年早~いわ!」
 なんだ、ケチ。Aは内心がっかりした。
「お前はこれでも食ってろ!」
 と、代わりにBから渡されたのは生臭い金魚のえさのようなタブレット。
 なんで、こんなものを食べなくちゃいけないんだ。
 と思いつつも、Bがしつこく食べるよう言ってくるので、Aはしぶしぶタブレットを食べ続けた。
 
 そして、数週間が経ち、試合の日。Bが口を開いた。
「Aよ。今までローションを分け与えなくて悪かった。今日、試合のときは、思う存分このローションを体に塗ってくれ!」
「え?塗っていいんですか??」
「そうだ。実は、このローションはチタン含有で、体に塗るとスタミナが30%アップする代物なのだ。今まで練習をまじめにがんばってきたお前が使えば、鬼に金棒となるだろう。これでお前は試合で最高のパフォーマンスを発揮できる!ただ、よく気をつけろよ。このローションは、あまりに効きすぎるため、一度使うとやめられなくなってしまう。普段の練習のときでも使ってしまうと、練習が楽になって、鍛えられなくなってしまう。この俺を見てみろ。普段から使う癖がついてしまったせいで、もはや練習しても成長しない。」
 言われてみれば、Bは強いけれど、練習している割には頭打ちになっている感もあった。
 Bは続けた。
「それと、Aよ。お前に渡したタブレット。あれはな、魚肉ペプチドといって、練習効果を高め、パワーアップするための秘密兵器なんだ。ローションを塗る代わりに、黙々と魚肉ペプチドを食べ続けたAは、想像をはるかに超えた成長をしているだろう。」
 Aは、驚いた。Bはローションが勿体ないからAに分けてくれないのではなかった。Aが強くなることを望んで、あえて厳しい態度で接していたのだった。
 
 AはBの秘めたる心遣いに感激しつつ、試合で渾身の漕ぎを見せ、見事優勝したのだった。

 

 次回は新美です。春なのでテーマは「出会いと別れ atボート部」です。

The legend of X

2008-03-21 22:02:13 | 日誌
連続出帆も一区切りついたと安心していたら、どうやら風邪を引いてしまった
らしい山西です。

ながらく放置しておいた部員日誌も、そろそろ書かなくてはいけない雰囲気になってしまいました。

テーマは日吉(hiyoshi)ということですが、僕は高校から日吉なので、
普通部からきた人よりは日吉歴は少ないわけです。でも4年間もいれば、
色々とあっただろう?と思うでしょうが、残念ながら在学中の日吉にはあまり変化なかったのです。裏を返せば、いま日吉は大きく変わりつつあるのです。

何より地下鉄の開業。某雑誌によると、新しく開業した地下鉄は将来的には、相鉄線に乗り入れるらしいです。また伸びる伸びるといわれていてなかなか延長されなかった目黒線もついに日吉まで到達するので、相鉄から地下鉄そして目黒線と乗り継げ都心までのアクセスが便利になるそうです。

150周年事業とかいってよく寄付のお願いが来ますが、慶應創立150周年を記念して日吉にも様々な建物の工事が行われています。ポコポコ建物を建てるのはいいのですが、果たして本当に意味のある建物はどれくらいあるのでしょう?(笑)

いずれにせよ今年慶應に入学する人は、めまぐるしく変わりつつある日吉を目の当たりにするでしょう。たぶんね。

次は四倉さんで、「ちょっといい話」お願いします

学問のススメ

2008-03-08 16:40:11 | 日誌
こんにちは。
部員日誌を書こうと思ってHPを開いたら丁度1000番ゲットしました山本です。


学問のススメはいわゆる「天は人の上に~」というやつですね。
しかし、わたくし、慶應生でありながら読んだことありません!(コラッ)
不謹慎この上なく申し訳ないですm(_ _)m


明治時代『学問のすゝめ』は大ベストセラーだったそうです。当時の時代に合っていたんでしょうか。300万部売り上げたとかいうから驚きです。


ところで、なぜ勉強しなければならないんだ~今やっていること本当に将来使うの?と疑問を感じながら勉強したことは多くの人があると思います。


人はなぜ勉強するのか? 自分にもよく分からないですが、僕の好きな映画の一つである映画「たそがれ清兵衛」で、清兵衛が娘二人に話す場面で「学問を行なうことは時代の変化についていく力が養われるでがんす」みたいなことを言っていて、なるほどなと感じた覚えがあります。


とりとめもない文章になってしまいましたが、今度「たそがれ清兵衛」の映画見るときは注意して聞いてみてください。


前回ムチャ振りだったようで今回はやさしめで。

ということで、次は山西君で、テーマ「日吉」でよろしく。

あ~ムラムラしてきた。

2008-03-01 13:58:47 | 日誌
どうもどうも、一年は組のオウヤです。いま自然にオウヤになりました。オオヤがなぜ出てこないんでしょう?ばかですね。

実は僕、村上春樹のファンです。大ファンです。『ノルウェイの森』、あれは最高ですね。あれを読んで俺は自殺したほうがいいんじゃないかと自問自答したくらいです(この苦悩、読んだ人にはきっとわかると思います)。春樹はいずれノーベル文学賞取るんだろうとマジで期待してます。

村上春樹の描く世界を端的に表現すれば「シュール」の一言に尽きるでしょう。「シュール」とはウィキペディアによると、

「現実離れしたさま」、「普通の理屈では説明できないさま」、「難解で奇抜なさま」、「幻想的なさま」、「意外なさま」など、非日常的なものを指す言葉。

とあります。ふつうの人(ここにも一種のパラドックスが潜んでいるものと思われますがあえてこのような言い方をしましょう)では考えも及ばないような、しかしだれの心にも眠っているであろう精神の領域を絶妙な描写で描ききっています。

そんな村上春樹ですが、小説を書き始めたのは30代になってからなんだそうです。早稲田の文学部を卒業後、千駄ヶ谷で喫茶店を経営していたんだとか。そして、ある晴れた日に神宮へプロ野球の観戦に行った際、外野席から選手がヒットを放つ瞬間、「あ、小説を書こう」と思い立ったんだそうです。こういうのを英語ではcallingと呼ぶのでしょうね。

さらなる一面もご紹介しましょう。村上春樹は実はマラソンランナーなのだそうです。年に一回はフルマラソンに参加し、ウルトラマラソン(一日で100キロ走るマラソン)にも参加経験があるそうです。神宮の外苑も彼の練習場のひとつです。同じコースをわれわれも走って練習しているなんてちょっぴり不思議な気がします。アリスになった気がしませんか?(僕はそこまではありません)ちなみに最近はさらにトライアスロンにも挑戦しているそうです。

まだ春樹は読んでないワという方、ぜひ一度読んでみてください。クセがあることは確かで性的な描写も随所に見られ、中には「絶対春樹は読めない」という方もいるとは聞いてます。ですが一度はまるとなかなか抜け出せない人がいるのも事実です(僕です)。特に受験が終わってこれから何をしようか迷ってる新入生のミナサンにはね!

【参考文献】

村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』:東京、文藝春秋社、2007年。

同『ノルウェイの森』:東京、講談社、1987年。





次は山本さんで「学問のススメ」と題してお送りします。