英語と子育て

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言語モードを切り替える

2012-11-07 | 英語学習
先日お嬢さんがカナダにホームステイに行ったので、ホストファミリーに手紙を書きたいから英語に訳して欲しいと友人に頼まれました。

 「娘はみなさんの家族とステイできて幸せでした。ありがとうございます。・・・・」

 これを読んで、何とも釈然としない感じがしました。訳すことが嫌だということではありません。これくらいの文なら普通書けるはずだろう・・・と思ったのです。

 この文のレベルなら中学校英語で十分書けるのです。それでも 「英語は苦手なの、全然わかんないし」と彼女は言います。

 「私が英語が全然できないものだから」とおっしゃる保護者の方、私のスクールにも多々いらっしゃいます。

 私たち日本人は中学と高校で英語を学習します。週3日英語の授業があるとして、それに宿題などの家庭学習や試験勉強の時間を入れれば、おそらく平均して毎日1時間くらいは勉強しているでしょう。

 それを6年続けているわけです。365時間×6年間=2190時間

 すごい時間です。これだけの時間勉強して英語がものにできない、ましてや苦手意識を残すような日本の英語教育ってなんなんでしょうか?

 私なんぞは「詐欺」じゃないかと思ってしまいます 


 以前、JICAの青年海外協力隊でフランス語圏のアフリカの国に行かれたM氏の話を聞きました。

 私  「フランス語はもともと話せたんですか?」
 M氏 「いや、全然」「赴任が決まってからJICAに三ヶ月缶詰にされてマスターしました」
    「1000時間が目標なんです」

 聞くところによるとJICAの寮にはいって、一日12時間フランス語を勉強していたんだそうです。おそらく寝る時間とお風呂に入る時間以外はフランス語漬けだったのでしょう。相当厳しかったそうですが、みごと会話レベルまで上達しました。

 彼曰く、1000時間勉強すればマスターできると 

 私にも似たような経験があります。36歳で社会人編入枠を使って大学の3年生に入り、言語学を学びました。その時、単位の関係でとらなくてはいけなかった第二言語・・・フランス語を選んだのです。

 毎週1.5時間の授業を2コマ(会話と文法)を2年間学習しました。私はフランス語に憧れていたこともあって、これをチャンスにものしたいと思っていましたので、うちでもかなり勉強しました。文法と単語の試験はほぼ満点をとっていましたし、時間があればフランス語のテープを聞き、テレビのフランス語講座も見ていました。

 おかげで卒業後、フランスに旅行しましたが、レストランのオーダーも買い物も片言ながらフランス語でできましたし、ホテルのオーナーとも会話できました。

 今は全然使っていないので、忘れてしまっているものも多いと思いますが、「自転車の乗り方」と一緒で、2-3週間どっぷりフランス語に浸かれば、きっと戻ってくると思います。


 要するにどれだけ「目標言語漬けにするか」・・・・言語モードを切り替えることで、学習効果を上げれるんじゃないかと思います。

 そういう意味で、日本の英語の授業は英語ですべきだと、私は思います。

 いちいち頭の中で翻訳するのではなく、とりあえず「話す」「聞く」・・・片言でもサバイバルする時間が絶対的に必要です。

 アメリカではフランス語はフランス語で教えてくれます。ドイツ語はドイツ語で教わります。

 日本は英語を日本語で教える・・・ここが問題。いつまでもこれをやっていると日本人の英語力は絶対に伸びない。現に伸びているどころか、アジア近隣諸国にあっという間に抜かされました。

 国家戦略的に政府は日本の英語教育に取り組まないといけないんじゃないか、とほとんど危機感に近い想いでいます。

 なんとか'All English'の波を広げたいものです 

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