「うつせみ和尚」のお説教

『うつせみ和尚の日記』二件の事故が元で『(複雑性)PTSD/鬱』になって
闘病、障害当事者として活動している者です。

読まずに死ねるか!(書評)『セックスと障害者』

2019年04月06日 13時38分35秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)

またまた衝撃的な題名ですが以前に読んだ『セックスボランティア 河合香織 著 新潮文庫』

に続く「障害者と性」の問題をさらに広くとらえた様な本です。

「身体障害者」、「知的障害者」、「精神障害者」の三大障害者の性を取り上げています。

特に印象的な言葉は健常者が間違った認識として「障害者にはそもそも性的欲求がない」

「純粋な天使」、「永遠の子供」、

「障害のために恋愛もセックスもできない、かわいそうな性的弱者」 というイメージで語られる

誤解を払拭する様な本になっております。

「障害者の性の目覚め」、「思春期の性への目覚め」、「欲求のはけ口」

「障害者のセックス教育」、「障害者の恋愛」、「障害者の結婚」などなど

多くは健常者の助けが必要な場面もあり、それもプライバシーを守るという

難しい判断が求められます。

それでも障害者は独自の方法で頼ることなく、がんばっている人もあり

当たり前ですが障害者にも自尊心があります、反面性的な補助を求めるというのも

なかなか言いにくいのも現実・・・。

障害者は障害者と恋愛や結婚をするというのがよく見受けられますが

それは「価値観」が大きく違うということです。

障害者は生まれつき、または途中から障害を負っていて、

その苦労は並々なものがあります。

健常者とは「価値観」が違うのも当然の話し・・・。

そんな事情が主な原因でありましょう。

様々な障害者・障害の形が書いてありますので、ぜひぜひお読みください。

 

 

この本、読まずに死ねるか!

 

 

 

 

にほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへにほんブログ村

にほんブログ村 メンタルヘルスブログへにほんブログ村 にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 複雑性PTSDへにほんブログ村

 にほんブログ村 メンタルヘルスブログ メンヘル 闘病記(現在進行形)へにほんブログ村

 

 

 

 


読まずに死ねるか!(書評)『幻の韓国被差別民-「白丁」を探して』

2019年04月04日 18時18分38秒 | 「うつせみ和尚」のお説教

『白丁(ペクチョン)』と言っても何のことか解る人は少なかろう。

日本では『(えた・えった)』と似た様な職種で「牛・豚の業」や

「食肉業」、「皮革業」に携わる方々のことを言う。

元は中国の身分制度から来たともいい、とかく牛・馬・豚などの解体業は

「中国・朝鮮・日本」の東アジアで共通した差別者になるらしい。

現代まで色濃く残っているのは日本で、

集落そのものが「」または「」だったりする。

朝鮮の場合は「日韓併合」や「朝鮮戦争」で被差別民が移動したり避難したりしているので

日本の様なそのまま残っている事は非常に少ない。

著者は十数年にわたり、韓国に渡り地道な取材をしている。

著者自体、日本で「被差別民」とされる家に生まれていて感じることがあり

「被差別民」の著作が多い。

私も書籍を追うだけであるが「ライフワーク」と思って調べている。

どこの国でもそうであろうが、「被差別」を取材する際、

周辺やそのに住み暮らしている住民にとって気軽に話せる様な状態ではない。

取材は困難を極め、その故に取材期間が長くなったことが読んでいると解る。

いま、韓国の「食肉業」は『白丁』の方々はほとんどおらず、

から引っ越しをしたり、職業を変えたりしている。

いま、業界を担っているのはほとんどが被差別民ではない。

しかし、この業界自体韓国では忌避される職種であるのは日本も同じである。

問題は食生活に欠かせない「食肉」であるのに、それを生業にしている人たちを

「白丁」や「」といって差別するという矛盾を抱えていることである。

これは人それぞれの感覚や風潮、風習という事に根付いており、

「時代が経てば、解消される」という種のものではないことは言うを待たない。

歴史を知り、その愚かさを知ることがなによりも大事であると私は思っている。

一読あれ!

 

 

この本、読まずに死ねるか!

 

 

 

 

 

にほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへにほんブログ村

にほんブログ村 メンタルヘルスブログへにほんブログ村 にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 複雑性PTSDへにほんブログ村にほんブログ村 メンタルヘルスブログ メンヘル 闘病記(現在進行形)へにほんブログ村