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モノ・語り

現代のクラフトの作り手と作品を主役とするライフストーリーを綴ります。

第10回「かたち塾」のお知らせ――音を体験するワークショップ[Ⅱ]

2017年01月06日 | 「かたち塾」

下記のように第10回かたち塾を開講します。

テーマ―――「音」を体験するワークショップ[Ⅱ]
講師――――永井朋生(パーカッショニスト、作曲家)
  日時――――2017年1月28日(土)
        1:30P.M.~4:30P.M.(1:15開場)
 会場――――和光大学ポプリホール鶴川 リハーサル室 (小田急線鶴川駅前)        (お申し込みいただいた方にアクセスの詳細をお知らせします。
趣向――――参加者全員による即興合奏を目指して、「音づくり」のワークショップを行います。
       永井氏のソロ演奏、インタビューも含みます。
 ※「音の出るもの」(楽器以外で)をご持参いただければ、一層楽しくなるかと思います。
受講料――――4,500円(「かたちの会」サポート会員は4,000円) 茶菓子代込  
      永井氏の演奏のみ聴かれる方は、2,000円   
※ 要予約(下記「お申込先」まで)
※ マイカップをご持参ください。

一昨年12月に第1回を開催して、参加者から、是非2回目もという要望をいただきましたので、第2回目を開催することにしました。

[前回の報告から](KATACHI-JUKUno.05より)



みなさんが持ち寄った「音の出るもの」は、鳴子のこけし、茶の湯で使う使い袱紗、
ハロゲンヒーターの前面を覆う金属格子、小さな金属製のシリンダー状の箱、
半磁器製のコーヒーカップとソーサなどでした。
(上の画像は、ハロゲンヒーターの金属格子を弦楽器に使う弓で音を出そうとする永井さん)




 さてメインイベントというべき、持ち寄ったもので即興合奏するというステージでは、
まずは持ち寄った「音のでるもの」をひとつひとつ披露していきました。
その際、最初はみなさんに目隠しをしてもらい、音を聴いて音源が何であるかを当てようとしたのですが、
これが思いのほか、精確には言い当てられなくて、目隠しをとって音源を見たときの意外性を通して、
ふだんにはごくありふれたものでしかないものが、新鮮に見えてきたりしたのが感動的でした。
そこには鳴子のこけし、茶の湯で使う使い袱紗、ハロゲンヒーターの前面を覆う金属格子、
小さな金属製のシリンダー状の箱、半磁器製のコーヒーカップとソーサがありました。
即興合奏を始めるにあたって永井さんが言ったことは、
「たとえば2分間演奏するとして、そのうち30秒は演奏しない時間を各自が持つようにする」
ということでした。それでやってみると、その結果は、永井さんの評価では
「音楽になってるよ」というものでした。演奏をデジタルカメラに録音して聴いてみると、
確かに「音楽になってい」て、みんなで聴き入ってしまいました。


永井朋生さんサイト

詳細は当塾のHPでご覧ください。
受講のお申込もHPからできます。

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KATACHI-JUKU No.09を発行しました。

2016年12月26日 | 「かたち塾」




KATACHI-JUKU No.09を発行しました。
去る10月16日(日)に開催した、第9回かたち塾『茶の湯の光と音』の報告です。

会場は、東京都新宿にある茶道稽古場「雪後庵」で、その庵主の渡辺宗牛さんに講師を依頼しました。
渡辺講師の薄茶のお点前を拝見し、そこに発生する音や光の移ろいを体験して、後半は、その体験を共通話題として、「茶の湯の光と音」についてのトーキングセッションが展開されました。

この会で私が特に印象に残ったのは、渡辺講師が目指している茶の湯の方向が、茶聖侘び茶の始祖千利休のそれを髣髴とさせるように感じられた点でした。
新宿という都心に編まれた一軒家の稽古場は、茶の精神を表すという「市中の山居」という言葉を思い出させ手くれました。
また、「明るいところではものが粗相に見える」という言葉(利休の言葉だそうです)は、ある意味、美の核心を衝いているように思えました。
人工照明のない利休の時代(織豊期)でも、光の明暗に繊細な感性を働かせているところは、非常に高度な美意識の在り方を実感しました。
結局、茶の湯の時間に音や光に感覚を研ぎ澄ましていくということは、茶の湯の精神の本質に深く関わっているということを、実感した会でした。

会報では、そのあたりのことを総括的に報告しています。
また寄稿していただいた参加者からのコメントが、より具体的に会の進行の様子を伝えてくれています。

会誌表紙の「かたち」について書いたコラムでは、茶の湯の思想的ベースとしての「〝移ろい“の中に身を置くこと」について書いています。

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第9回かたち塾「茶の湯の中の光と音」のお知らせ

2016年09月30日 | 「かたち塾」
残席1名あります。10/15
下記のように第9回かたち塾を開講します。

テーマ――――茶の湯の中の光と音
講 師――――渡辺宗牛(雪後軒軒主 表千家講師)
日 時――――2016年10月16日(日)13:30~16:30(13:00開場)
会 場――――雪後軒[東京都新宿区戸山1-5-11]
    (最寄駅/都営大江戸線 若松河田駅 メトロ東西線 早稲田駅)
受講料――――6,000円 (薄茶点前、お菓子代等含む)
受講者数―――10名(要予約)  ※茶道の未経験の方も歓迎です。


雪後軒は施主にして軒主である渡辺宗牛さんによって、2014年に都心の新宿に新築された茶室であり、茶の湯の稽古場です。
東京の雑踏の中で、「打ち水のされた門をくぐり、石畳の上を歩き、草木を愛で、玄関の引き戸を開け、ほのかな香を聞き、畳に座り、挨拶を交わし、静かに釜の煮え音を聞き、昼なら時に鳥の声を耳にし、夜なら和の灯りに照らされ、‥‥」を体験できる茶室を是非実現したいという渡辺さんの思いが込められた、和の建築です。

その稽古場を会場として、自然光の中の薄茶のお点前を拝見し、
またお点前の進行の中で生じてくる音に気を澄ませることを通して、
茶の湯の真髄へのアプローチを試みたいと思います。

光と音に焦点を当てるという趣向にしたのは、
ひとつには当塾のライトモチーフが五感を通して「かたち」を探求していくということがあり、
もうひとつは、宗牛さんの求める茶の中に、光や音に意識を注いでいこうという考え方にあります。
茶の湯の中の光と音というと、点前における付随的な現象と考えられるかもしれませんが、
実はそうでもなく、現代の茶の湯の在り様に深く関係しているように思われます。

現代の特徴は、光で言えば人工の明かりであり、音で言えば雑踏から絶えず流れてくるノイズということになるでしょうか。
そのような環境の中で、ナチュラルな光と音を感じとり、あるいは求めていくということは、
現代という時代性の中での茶の湯の在り様をどう求めていくかということにかかわってくるかと思います。

「茶の湯文化の真髄」という言い方はいささかおこがましくはあるかと思いますが、
上記の考え方をベースとすることで、
せめてそこへのアプローチの手がかりに、触れることはできるのではないでしょうか。

雪後軒HP

茶席が初めての方も男性も、趣旨にご興味をもたれる方はぜひご参会下さい。
特別な時間を過ごしましょう。

詳細は当塾のHPでご覧ください。
受講のお申込もHPからできます。

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KATACHI-JUKU No.07発行

2016年07月26日 | 「かたち塾」



KATACHI-JUKU No.07を発行しました。
去る6月5日(日)に開催した、第7回かたち塾『曜変天目談義――やきものの根源へ』の報告です。
講師は陶芸家、桶谷寧さん。曜変天目茶碗を再現した人です。会場は町田市の可喜庵。

表紙はいつも、「かたち」をめぐる塾長の文章で飾っているのですが、今回はお休みにして、写真家西川茂さんが撮影した、桶谷さんの曜変天目茶碗の超接画像を誌面いっぱいに掲載しています。
曜変天目というやきものが、通常のやきものとは異なった物性を有していることを証し立てている画像です。

レポート文は、「桶谷語録」でまとめました。曜変天目の物性について、重要な発言を紹介しています(たとえば、共有結合ではなく水素結合がベースであることなど)。
やきものとは何かということについて、「本当のことを知りたい」と思う人には是非読んでいただきたいレポートです。

WEB上でも紹介していますので、ご参照ください。
http://homepage2.nifty.com/katachi/juku-index.html
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第6回かたち塾のお知らせ

2016年04月05日 | 「かたち塾」

下記のように第6回かたち塾を開講します。

テーマ―――『現代工芸論』を読み解く[2]〝いいもの″についての根源的再考
講師――――笹山 央(『現代工芸論』著者 かたち塾主宰)
日時――――2016年5月1日(日)
        2:00P.M.~5:00P.M.(1:45開場)
会場――――和光ポプリホール会議室[小田急線鶴川駅前]
受講料―――3.500円(「かたちの会」サポート会員は3.000円) 学生 2.000円
       (茶菓子代込 )
受講者数――15名様まで(要予約)

※ マイカップをご持参ください。


『現代工芸論』では工芸の役割を「〝いいもの″を作ること」と定義しています。
しかし、そもそも「〝いいもの″とは何か」ということについてはまだ充分には考察していないのです。
今回の当塾では、『現代工芸論』以降の展開として、この問題に取り組んでみたいと思います。

「〝いいもの″とは何か」については、いろいろな考え方があります。
個人差があって一律的に決めることはできないのではないかと考えるのが、一般的であるようです。
ここはしかし、敢えて個人の主観性の限界を超えていくことを試みてみたいと考えています。

手がかりとしては「ものづくりの倫理」という問題があり、倫理的なものと美的なものとが一致する地点を「善き」と定義する、伝統的な考え方も参照しておきましょう。
「ものづくりの倫理」を問うということは、さらにその奥に、倫理」そのものを問うという背景が控えているのです。

「〝いいもの″とは何か」という問題を倫理を絡めて問うていくというところに、「工芸」の存在理由が見い出されるのではないかと、講師は考えています。

詳細は当塾のHPでご覧ください。
受講のお申込もHPからできます。
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