第7回アート鑑賞いろは塾を下記のように開催します。
日 時: 7月27日(土)P.M.2:30~
会 場: 可喜庵(町田市鶴川)
テーマ: 現代美術の考え方
講 師: 笹山 央(「かたち21」主宰)
受講料: 2,500円(飲物代込み)
推薦展覧会:
「<遊ぶ>シュルレアリスム展」(損保ジャパン東郷青児美術館・7月9日-8月25日)
※マイカップをご持参ください。
参加お申込みはこちらから。
今回のテーマは「現代美術の考え方」です。
「現代美術」というと「難解」というイメージを持たれがちのようなので、
これについて言及しておく必要があるということで、このテーマを設定しました。
現代美術を成り立たせている柱として、ここでは2つの事項を挙げたいと思います。
ひとつはスキャンダリスム、もうひとつは自己批評機能です。
スキャンダリズムというのは、要するに、「美術を取り巻く社会情勢にどうやってスキャンダルを巻き起こすか」ということであって、そういうことを四六時中考えているのがアーチストだということです。
美術には関心がなくても、世の中に発生するスキャンダルには好奇の目を向ける人は多いようです。
スキャンダルにもいろいろありますが、いいにつけ悪いにつけそこで何かが「暴露される」というところに、「好奇の目」が向かっていくように思われます。
社会的な事象としてのスキャンダリスムは、新聞、雑誌、ラジオなどのマスメディア、および写真、映画などの複製メディアが登場し、発展していく19世紀以降の、市民社会の主要な関心事のひとつとなっていきます(このあたりは前回の「複製メディア社会の美術・工芸」のおさらいを含みます)。
現代美術が発生するのもそのような社会状況を背景としており、マスメディアおよび複製メディアを意識して自己組織化していったのが「現代美術」の成立基盤です。
現代美術におけるスキャンダリスムは、「自己批評」という枠組みの中で発生していきます。つまり「美術とは何か」という問いかけそのものをビジュアル(造形)化していくわけです。
この自己批評機能は「自己言及機能」と言い換えることもできます。
「自己言及」とは「私とは何か」問いを私が私自身に仕掛けるということです。
この自己言及機能を「ムズカシイ」と思い込めば「現代美術は難解」になるし、その成り立ちを「マスメディアおよび複製メディア向けの自己組織化」として解釈していけば、「難解さ」は氷解していきます。
可喜庵のブログもご参考まで。
日 時: 7月27日(土)P.M.2:30~
会 場: 可喜庵(町田市鶴川)
テーマ: 現代美術の考え方
講 師: 笹山 央(「かたち21」主宰)
受講料: 2,500円(飲物代込み)
推薦展覧会:
「<遊ぶ>シュルレアリスム展」(損保ジャパン東郷青児美術館・7月9日-8月25日)
※マイカップをご持参ください。
参加お申込みはこちらから。
今回のテーマは「現代美術の考え方」です。
「現代美術」というと「難解」というイメージを持たれがちのようなので、
これについて言及しておく必要があるということで、このテーマを設定しました。
現代美術を成り立たせている柱として、ここでは2つの事項を挙げたいと思います。
ひとつはスキャンダリスム、もうひとつは自己批評機能です。
スキャンダリズムというのは、要するに、「美術を取り巻く社会情勢にどうやってスキャンダルを巻き起こすか」ということであって、そういうことを四六時中考えているのがアーチストだということです。
美術には関心がなくても、世の中に発生するスキャンダルには好奇の目を向ける人は多いようです。
スキャンダルにもいろいろありますが、いいにつけ悪いにつけそこで何かが「暴露される」というところに、「好奇の目」が向かっていくように思われます。
社会的な事象としてのスキャンダリスムは、新聞、雑誌、ラジオなどのマスメディア、および写真、映画などの複製メディアが登場し、発展していく19世紀以降の、市民社会の主要な関心事のひとつとなっていきます(このあたりは前回の「複製メディア社会の美術・工芸」のおさらいを含みます)。
現代美術が発生するのもそのような社会状況を背景としており、マスメディアおよび複製メディアを意識して自己組織化していったのが「現代美術」の成立基盤です。
現代美術におけるスキャンダリスムは、「自己批評」という枠組みの中で発生していきます。つまり「美術とは何か」という問いかけそのものをビジュアル(造形)化していくわけです。
この自己批評機能は「自己言及機能」と言い換えることもできます。
「自己言及」とは「私とは何か」問いを私が私自身に仕掛けるということです。
この自己言及機能を「ムズカシイ」と思い込めば「現代美術は難解」になるし、その成り立ちを「マスメディアおよび複製メディア向けの自己組織化」として解釈していけば、「難解さ」は氷解していきます。
可喜庵のブログもご参考まで。