モノ・語り

現代のクラフトの作り手と作品を主役とするライフストーリーを綴ります。

「アート鑑賞いろは塾」第6回開講のお知らせ

2013年05月30日 | アート鑑賞いろは塾

「布の美展」の会期中、同じ会場(可喜庵)内で「アート鑑賞いろは塾」を開講します。
前年度に引き続いての開催で第6回となります。
テーマは「複製メディア社会の美術・工芸」です。

ここでの複製メディアとは、伝達媒体だけでなく「素材」および「加工手段」の意味も含めています。
伝達媒体としては、古くからあるものでは版画とか印刷メディアとかがあり、
比較的新しいところでは写真、映画、レコード、CDとかが代表的なところです。
「素材」領域では、プラスティック、金属素材、ガラス、コンクリートなどが普遍的です。
「加工手段」としては、古くからあるものでは型成形がありますが、
今日の工業的に大量生産されているものはすべて複製メディアといってよいかでしょう。

現代の美術創作も、素材・材料の観点からいえば、ほとんど複製素材の上に成り立っています。
これは工芸も同じで、使われている素材はたいていは複製素材です。
「自然素材・天然素材」という言葉がよく使われますが、多くの場合人工的に加工されているのが現状です。
もちろん、自分で山に入って粘土を採取してきて作陶用に精製したり、自分で蚕(それも原種の)を飼って糸を紡ぐところからやってる染織家もいなくはないですが、
極めて稀であり、コストも高くつくことになります。(分業でやっているケースもあります。)

ものづくりの素材はほとんどが複製素材であり、美術的な創作も複製メディアの上に成り立っているという観点から今日の美術・工芸を見ていくと、
「難解」と見なされていることも案外「わかりやす」かったりします。

そして「複製メディア」と「アート」と「自然」の関係はどうなっているのか、というところまで話をもっていきます。
これが今回の「アート鑑賞いろは塾」の内容です。

日時:6月2日(日)P.M.4:00~
会場:可喜庵(「布の美展」会場内)
講師:笹山 央(「かたち21」主宰)
受講料:1,500円(飲物代込み)
推薦展覧会:「国宝 大神社展」(東京国立博物館・6月2日まで)
「フランシス・ベーコン展」(東京国立近代美術館・5月26日まで)
※ マイカップをご持参ください。

可喜庵のブログでも紹介しています。別な切り口で書きましたので、是非ご覧ください。
http://kakian.exblog.jp/

受講のお申込みはこちらからできます。




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「かたち」No.12 夏号 発行しました。

2013年05月02日 | 「かたちの会」関連


最新号の『かたち』No.12 発行しました。12頁建てです。

特集は「布の美展」に参加してくれる染色家仁平幸春さんです。
仁平さんについては関連ブログとして中野みどりさんのブログをご覧ください。

また3月に行われました「桶谷寧の茶碗を観る会」はすごい内容の話が聴けましたので、その語録もページを増やして盛り込みました。
是非読んでもらいたいです。

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