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相棒劇場版Ⅳ

2017年02月15日 | Weblog
相棒劇場版Ⅳを観てきました(ネタバレアリ)

相棒は全シリーズを追いかけているので、相棒劇場版相棒Ⅱ相棒Ⅲもココにレビューを載せています。スピンオフも見ていますけど面白さはやはり本編が群を抜いていますね。歴代相棒につき一本ずつ撮影されているというのも面白いですな。ちなみにドラマ版の相棒は複数が交代で監督(脚本?)を務めていますけど、基本的には和泉さんという人が大ボスのようで、初回や最終回、これまでの劇場版などは全て彼が監督をしていました。しかし今回は橋本という別の人が監督をしている
模様です。どうやら今放送しているドラマ15も和泉さんは参加していない様子。御年70らしいですし、代替わりしたのかもしれませんね。

というわけで内容ですが、雰囲気は第一作に非常によく似ていると思いました。懐かしキャラを含めた相棒オールスターが要所でしっかり登場してくるところもそうですけど、過去の国際的な事件に対する政府の対応が事件の発端になったところや、五輪っぽいスポーツの祭典の凱旋パレードというビッグイベントが狙われたところ、真犯人のミスリードなど、面白くするためのツボを確実に押さえている感じがしました。これも前述の監督が変わったので、良さを踏襲しようとした結果なのではないかと思います。人質が犯人側に積極的に加担する展開は今までになく面白いと思いました。右京さんは「のろい」と表現していましたけど、いわゆるストックホルム症候群というやつですね。罪の意識を利用されたということで最後はお咎めなしのような扱いでしたが、いくら元犯罪被害者の未成年でも、鉄砲も撃っていますし建造物侵入のようなこともしていたわけなので、ちょっと甘すぎると思いました。

今回のテーマは、ズバリ「戦争と平和」。3作目の国防論にも通じるような気もしますけど、今回の犯人グループは右翼や左翼、あるいは特定の宗教とか、何らかの信念をもったテロではなく、どこかで実社会から弾かれてしまったアウトロー集団による社会への復讐という感じでした。「平和」とは秩序が維持されている状態であり、それ自体は今の価値観では「よいこと」のはずです。テロや天災など、万が一平和を乱すような事態が起きた時でも、自身に身の危険のない人はもちろん、多少の関係者でも大半は秩序を維持しようとするでしょう。「平和ボケをしているから目を覚まさせないといけない。」というのは犯人側のエゴでしかありません。いくら無秩序な状態を生き延びてきた犯人だからといっても、他人の秩序を乱す権利はないでしょう。今回はしっかり右京さんと意見が合いました(笑)まあ、だからこそ秩序維持や自衛のための力が必要だと思うのですが、それは未だに流行り病なのですかねえ・・・
「戦争」については、昭和16年生まれ設定の配役の方が戦後生まれだったからか、今いちリアリティにかけた印象でした。回想シーンは時代としてサイパン島の戦いのようなものでしょうけど、それこそ物心ついた状態で戦争を経験した人というのは、もうみんな後期高齢者なわけです。偽の肩書きとはいえ、そんなトランプ以上の75のじいさんが国際警察?に普通に所属している時点で矛盾がありすぎです。この間の戦後70年の節目をヒントに構想を練ったのでしょうけど、戦争を関連付けるには10年時代を間違えましたな。

まあテーマを掘り下げると粗がでますけど、ストーリー自体は非常にすっきりとしていてわかりやすく、とても面白かったです。右京さんも大事ないようで安心しました。

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